近年流行しているシーバスのビッグベイトゲーム。
その際のタックルについて詳しく解説していきます。真夏から徐々に秋のランカーシーバスが狙えるハイシーズンに入り益々需要が増えていくこの時期。
使用するPEの太さやロッドやリールなど専用のタックルの有無など意見も踏まえて
シーバスでビッグベイトを使うときのおすすめタックルもご紹介します。
シーバス釣り歴15年以上になります。川すずきを主に追い求めて駆け回り収入の半分は釣り道具につぎ込むシーバスオタクです。メーカーからの供給を受けルアーのテスターもしています。はじめた頃と比べると随分とフィールドの状況も変わり釣り方も変化しており、これからもずっと学び続けなければいけないと痛感しています。これまでの長年蓄積してきたノウハウを基に現代にあった”今釣れる情報”をお届けしていきたいと思います。
ビッグベイトシーバスゲーム
最近東京湾をはじめとするランカーシーバスの活性が上がる秋のコノシロパターンや落ち鮎パターン、はたまた夏~秋にかけての中海や涸沼のデカいイナッコパターンで、
ベイトのサイズが20センチをこえるようなサイズに大きくなる時期、ビッグベイトを使用したシーバスゲームが注目されるようになってきました。
昔からこういったシーバスの釣り方はあったと思いますが昨今のYoutube動画を含むSNSなどの普及によって認知度があがってきたと思います。
シーバスのビッグベイトで釣る場合のタックル選び方
20センチ前後の長さで重さが50g以上にもなるルアーをキャストしてアクションさせて、
それに食ってくる大物シーバスとファイトを繰り広げるためのタックルは当然それなりの強度と対峙できるパワーが必要になってきます。
ラインはシーバスの場合、やはりPEが主流。
ロッドは通常シーバスでもっとも使い勝手の良いMLでは役不足は否めないため、少なくともMクラス以上、MHまたはHタイプがほしいです。
ビッグベイトのタックルは、シーバスの時もバス釣りと同じくベイトタックルが向いています。
ただし慣れているスピニングでも釣りができないことはなく、あくまで一般的にベイトタックルが選ばれます。
この後ひとつずつ詳しく解説していきます。
●ベイトタックルがおすすめ
●スピニングでもOK
●ラインはPE
ビッグベイトのシーバスゲームに合うロッド
シーバスをビッグベイトで狙うときのロッドは、まず最初にルアーのキャストできる許容重量をチェックしましょう。
上限が50gだとすると実際にアングラーの想像通りにキャストできるのは、40~45gくらいまでだと考えたほうがいいです。
キャスト前からしなりすぎている場合、思うように飛ばせなかったり通常の操作が困難で、最悪の場合思い切り振り抜いた途端折れてしまうことにも…。
ルアーの許容重量は、最大値が50g~100gくらいのロッドが目安です。
ビッグベイトを使う場合のロッドの固さ
ビッグベイトでシーバスを攻略するためのロッドは上記の通り、必然的に強めの硬いMH(ミディアムヘビー)以上、H(ヘヴィータイプ)クラスになります。
それだと掛けた時に硬すぎて「弾いてしまうのではないか」とか、「乗りが悪くてフッキング率が落ちるのでは」等々心配になる方もいると思いますが、大丈夫です^^
昨今のビッグベイトシーバスゲームを見越して作られているロッドの中には、シーバス釣りを生業にするプロが監修した
そのあたりの懸念材料も払拭できるように開発された優れたロッドがいくつもありますから心配ご無用です。
むしろ強めの硬いロッドでないと操作性が落ち、対ランカーシーバスとの激しいファイトに自信をもって挑めません。
シーバスでビッグベイトを扱うときのロッドの長さ
ビッグベイトのシーバスゲームは、あまりオープンウォーターではすることはなく、ウェーディングせずに陸っぱりでランガンする場合、
橋脚やストラクチャーへを狙ってピン撃ちが大半なので、取り回しがよく接近戦でルアーを操作しやすい短いロッドがおすすめです。
若干通常のシーバスよりは短く感じる、8フィート前後が一番適しています!
これくらいの長さが手返しもよくもっとも適しています。
バス釣り用でもいいですがシーバスで使う場合は6.5ftとかでは飛距離が伸びないので、「あともう少し」が飛ばないので悔しい場面に遭遇することが増えてしまいます。
最低でも7.5フィートは欲しいです。
逆に9フィートを越えるものだと、狙うポイントにもよりますが小場所だと長すぎて邪魔になることがあるので、
自分の場合はあまりおすすめしていません。
ボートシーバスでは8フィートまでが取り回しが良いのでおすすめです。
シマノ 21エクスセンス ジェノス B80H/RF
ランカーシーバスハンターとして知られる嶋田さんの監修により生まれジェノスシリーズに加わり21年の秋にリニューアルされたシーバス専用のビッグベイトゲーム用ベイトロッド
中型青物くらいなら楽に上げられる太くて強靭なブランクスと、ジャークなどルアーの操作や触れるくらいの微弱なアタリでも弾かないしなやかなティップを併せ持った最高におすすめ品☆彡
MAX100gまで投げられるこのクラスのロッドとしては157gと非常に軽く、強度が保たれたまま軽量化にも成功しているのがこのロッドの優れた点のひとつです。
長さ | 自重 | ルアー許容重量 |
---|---|---|
8.0ft/2.44m | 157g | 14~100g |
適合ライン | 継数 | 仕舞寸法 |
PE2~4号 | 2本 | 150cm |
その他ビッグベイト用おすすめシーバスロッド
下記のページにてロッドのセレクトで迷子にならない選び方から
おすすめのロッドを解説しています。
もっと他にもご覧になりたい方は併せてチェックしてみてください↓
シーバス向けビッグベイト用おすすめリール
リールもベイトリールにしたとしても、ビッグベイトを用いてデカいシーバス狙うにはストロングファイトに対応できるリールがおすすめです。
シマノ 23アンタレス DC MD XG
23年に出ると思っていました。予想的中です!昨年アンタレスにしないでカルコンXGにして良かったですww
バックラッシュなどライントラブルを軽減しながらより飛距離を伸ばした、ストロングファイトにはやはりアンタレスのDCMDです。
シーバスには「22エクスセンスDCでいいんじゃない?」と思う人もいるでしょうが、
そもそもアンタレス DC MDとエクスセンスDCとは性格がかなり異なります
アンタレス DC MDはビッグベイトなどの重たいルアーをメインに使用し世界中の怪魚を相手にしたリールMD=モンスタードライブであるのに対して、
エクスセンスは7g~30g前後のルアーでシーバスを狙うのに特化されたリールです。
太いラインを長くたくさん巻けるラインキャパシティとドラグパワーが異なります。
シマノ 23カルカッタコンクエスト MD 300XGLH/301XGLH
やはりストロングゲームにはカルコン!!
ビッグベイトを使用したシーバスゲームには200~300番。
そして2023年にあらたにラインナップされたMD=モンスタードライブ搭載モデルが最適。
100番は7g~15g前後のルアーだけを使用するシーバスにはいいけども、ビッグベイトでは論外です。
その他のシーバスのビッグベイト用リールおすすめ
このほかにもシーバスのビッグベイト用のベイトリールの最新のおすすめを下記のページでご紹介しています。
合わせてご覧になりご検討ください↓
シーバスビッグベイトはスピニングじゃダメなのか?
ならばスピニングじゃダメなのかというと、そうではなくベイトロッドが向いているだけで釣りができないわけではないです。
普段シーバスでスピニングを多用しているならビッグベイトをする場合もスピニングでするのが余計なストレスなくできます。
下の動画をご覧ください。フィッシュマンのビッグベイト「コーク」をブルーブルーの村岡さんがフィッシュマンの赤塚さんから借りてスピニングで投げています。
で、釣ってます!
アピア Foojin’Z ビーストブロウル 93MH 5thジェネレーション 2021モデル
村岡さんが投げていたのがこちらのスピニングロッド
ルアーの許容重量が~56g
こちらは自分が使っているヤマガのバリスティック96MMHのヤマガさんの動画です↓
これのルアーキャスト許容重量は~38gと小さめですが、それよりも重たいアマペンを最初から投げて、
そこから65gあるヒラマサなど大型青物に使用するウッドペンシルをキャストして、そしてこの人も釣ってますw
ヤマガブランクス バリスティック96MMH TZ/NANO
シーバスビッグベイトにはPEラインがおすすめ
もっとも自分に寄せられるビッグベイトのシーバスに関しての質問の中でいちばん多いのがPEラインについてです。
通常バス釣りならばナイロンやフロロにしますが、シーバスの場合普段から使われてるPEのほうが扱いやすく、ほかのラインと比べると太くしてもある程度の飛距離が稼げるのでメリットも大きいです。
また、シーバスのビッグベイトによる釣りでいちばん懸念さることは
重たいルアーのキャストの繰り返しで起こる高切れです!!
障害物による横からの擦れに対する耐摩擦性よりも、高切れを防ぐ直線強度の高いPEラインがおすすめです。
シーバスビッグベイトゲームのおすすめPE
ちなみにPEの太さはシーバスでビッグベイトを使用するためのタックルで選ぶ場合、3号~5号がいいのですが、
いつも使っているシーバス用のPEラインにはどれも1.5号や2号までしかラインナップにないです。
よってショアジギングや、オフショアのキャスティング用PEから選びます。
併せて参考にしてみてください↓
シーバスビッグベイトでフロロやナイロンは?
それでも横擦れ(摩擦)耐性が気になる人はフロロやナイロンもありです。
Youtube動画ででの東京湾奥のオカッパりビッグベイトゲームのベイトリールにナイロンラインを使っているテスターさんやプロの方を見たことがあります。
あとでベイトタックルをおすすめする理由も説明しますが、ベイトタックルの本質は「太いラインが使えてパワーファイトが出来る」こと。
これに尽きます!!
そのため、横擦れなど耐摩耗性がもっと欲しいと言う人はバス釣りのようにフロロやナイロンでもOKです。
あくまでベイトタックルでの使用前提でいうとです。
スピニングだとライントラブルの原因に成り兼ねないのでフロロやナイロンの使用はおすすめしていません。
フロロやナイロンの場合の太さは14lb~20lb
これには理由があります。
元はバス釣り用のビッグベイトの多くは
それぞれ適切な使用をしてもらうために
メーカーが推奨するラインの強度(太さ)があります。
例えば
ダヴィンチなら14lb
タイニークラッシュは16~20lb
ダウズスイマーは20lb
が推奨と公式に発表がされています。
これを目安にするとルアーの操作性を考えた最適な強度を選べます。
迷う場合はいちばん真ん中をとって16lbが妥当な線かなと思いますが、
上記で説明したラインのメーカーが推奨する太さって、ほぼほぼバス釣り用にナイロンラインのこと(大概釣り具のラインの基準はナイロン)であって、
ナイロンラインは同じ強度でもフロロと比べて太さ(径)は細いです。
ですから、シーバスのビッグベイト用に使うのならば20lb以上のラインでも
しっかりとした強度を保った上で、そこそこの飛距離も確保できると思っています。
ただバス釣り用のナイロンやフロロカーボンをおすすめする人もいますが、
どうしてもバス釣り用ナイロンとかフレッシュウォーター用だと、塩分濃度の濃い汽水、海水域では劣化速度が速くなってしまうので、あまりバス釣り用のナイロンやフロロはおすすめしません!!
ダイワ モアザンデュラブラ 1500 20lb 150m
シーバス専用のタックルを多く世に送り出すブランドであるモアザンが本気で作ったナイロンライン。
劣化しにくい耐久性はもちろん、PEと比べられる飛距離やバックラッシュの原因にもなりやすいスプールへのなじみやすさなどを徹底的に追及された優れもの。
シーバスビッグベイトのベイトタックルでナイロンラインを選択する場合はこれ一押しです☆彡
カラーもシーバスアングラーにはなじみ深い視認性も良いPEに多い蛍光グリーンなのも好印象です。
クレハ シーガー R18 フロロリミテッド 20lb (5号) 100m
20ポンドクラスのバス釣り用のハードタイプだとゴワゴワしていて投げる前からブワッと浮いてくるし硬くて
とてもじゃないけどベイトタックル初心者にはおすすめできません。99%バックラしますw
ですが、このシーガーのR18フロロリミテッドはとにかくしなやか!!
R18 フロロリミテッドならばもちろんソルトでも使える扱いやすさもバツグン☆彡
フロロを多用するライトゲームで使用者が多いのも納得できます。
同じシリーズにベージュ色の箱のBASS用HARDがあって強そうに感じるけど、針金みたいに硬くていつもPEに慣れているソルト達者は高い確率でバックラッシュする(経験済)ので、間違えないようにしましょうww
シーバスビッグベイトのPEの場合のリーダー
使用するタックルのメインラインがPEになった場合は、当然リーダーが必要になってきます。
リーダーの太さや長さ、タイプについてお話します。
ざっくり解説しますと…
●PE強度と同等か若干上の強度
●ビッグベイトにはナイロンリーダー
シーバスビッグベイトの場合のリーダーの号数は何号
ビッグベイトを使う場合のリーダーの太さ(号数)決めです。これけっこう大切です。
本来であればリーダー強度は本来PEの横擦れに弱い耐摩耗性を補うためのものなので、擦れに強くて直線強力も最低でもPEと同じくらいはほしいので、PE強度と同等かそれ以上を選ぶようにするのがベターなのですが…。
その通常の理論でいうと3号だとして約50lbなので、リーダーも50lbにすると12号~14号のめちゃ太くなってしまいます。
高切れ防止と大型魚が掛かってからの直線強度が欲しいためにPEを太くしているだけなので、リーダーはそこまで太くする必要がありません。
太くし過ぎると返ってラインが先に水を切ってしまったり食いが悪くなるので
ビッグベイトのリーダーの太さ決めは単純に
PE4号なら40lb~
PE5号なら50lb~
が一般的な目安になっています。
これはビッグベイトとベイトタックルで釣る第一人者といっても過言ではないフィッシュマンの赤塚さんや、怪魚ハンターの小塚さんも同じことを言われています
ビッグベイトの場合のリーダーの長さ
リーダーの長さはだいたいシーバスでは70cmくらいが基本ですが、それよりビッグベイトのときには1ヒロほどとるようにしています。
目安は1ヒロ(約1.5m)~4mくらい
ビッグベイトの場合、リーダーの長さが長いほどルアーの重さのショックを和らげてくれるため長ければ長いほどいいというプロの方もたくさん居らっしゃいます。
基本的にビッグベイトの釣りは、根ズレとかの心配はほぼなくて、それよりも怖いのは高切れによるルアーの損失。
キャスト時の初速による瞬間的なラインの負荷を長いリーダーで受け止める役割を担ってくれます。
ビッグベイトのリーダーはナイロンがおすすめ!
あともっとも重要な点がリーダーをフロロかナイロンにするか?という選択です。
率直に申しますと、ビッグベイトにはナイロンがおすすめです!!
特にジョイントルアーなどゆらゆらただ巻きで使う最中に、水流に乗せてリーリングをとめてポーズをとったりすることがあります。
そのときにPEよりも比重が重たいフロロカーボンだと、潜行していないルアーの前でリーダーだけ先に沈んでしまい水を切ってしまいます。
その後のストップ&ゴーの動作の際に、フックやスナップにリーダーが絡まってしまう原因にもなります。
ビッグベイトではライン自体が太いのでこれが顕著に表れます。
あと、ビッグベイトの定番メガドッグやアマペンなどトップウォータールアーの場合、
”フッキング(掛かりやすさ)、バラシの軽減”を考える必要があり、
その場合にも圧倒的に高深度のナイロンリーダーのほうが有利です☆彡
ルアーや魚の動きに追従するように伸びるためにナイロンは吸い込みしやすくなるためフッキング率が上がり、
よってバラシを減らすことにつながっていきます。
バリバス オーシャンレコード ナイロン ショックリーダー
シーバスのような汽水域中心で海水域での使用で、強度とナイロンに拘るならいまこれしか思いつかない。
やはりバリバスのナイロンリーダーの安心感は他に類をみない特別感があります。そして強く太い割に非常にしなやか!ノットも組みやすく扱いやすく信頼性もバッチリ!太さは35lb~となっているので3号ならこれから使うことになるでしょう。
シーバスビッグベイトのPEとリーダーの結束方法
太いラインの同士が強固に結べるノット
大きなルアーでサイズの大きい個体を狙うのに適した結束方法も解説します。
通常シーバスではPEとリーダーの結び方はFGノットやミッドノットが主流だと思いますが、
ことビッグベイトに使用する太いPEと太いリーダーでFGノットでは結束強度に不安が残ります。
それはライン同士が両方太くなるからです。
結束方法には、細いライン同士で結束が強まる結び方や、細いものと太いものを結ぶときに強固に結べる結束の仕方があります。
そのためビッグベイトを使う場合のシーバスのPEも必然的にリーダーも同じように太くなるので太いラインの同士が強固に結べるノットがベストなのです。
そこでおすすめは
オルブライトノットです!!
8回~10回ほど巻き付けてまたその上からミッドノットのときのように折り返して巻いてくるものが「オルブライトノット改」なるものも存在し、
自分はこのオルブライトノット改のほうで結んでいます。
自分の場合、隙間を開けながら8回巻いてきてその隙間を埋めるようにして7回~9回巻き戻ってくるように巻き付けています。
結び方については下記のページにて画像と動画で解説しています。併せてご覧ください
またオフショアのミッドノットもガイド抜けが良く強固なのですが、少し手間と時間が掛かり、もしもの時にポイントで結ぶのはちょっと面倒なためオルブライトノット改が自分からのおすすめの結び方になります。
ビッグベイトを持って今年こそランカーシーバスに挑もう!
シーバス釣りの醍醐味は、ビッグベイトを駆使してよりサイズの大きいランカーシーバスに挑戦することです。ビッグベイトは、大型のシーバスを誘惑し、興奮させるために最適な選択です。その巨大なルアーが水面に飛び込む瞬間、興奮と期待が高まります。
ビッグベイトの魅力は、その大胆なサイズと動きにあります。大きなルアーは、シーバスの本能を刺激し、巨大な食事の機会と受け止められることが多いのです。これにより、ランカーシーバスとのエキサイティングなバトルが待っています。
ビッグベイトを選ぶ際には、水域や季節に合った適切なカラーやデザインを選びましょう。そして、適切なアクションを与える投げ方やリトリーブ方法をマスターすることも大切です。成功の鍵は、熟練の技術と忍耐力ですが、その結果、ビッグベイトでのシーバス釣りは、一生の思い出となることでしょう。
さあ、ビッグベイトを手に取り、ランカーシーバスとの魅惑的な冒険に挑戦しましょう。その瞬間を楽しみにしてください!