アイマのコスケ85Fとコスケ110Fのインプレです。
このルアーに出会ってからはかれこれ5,6年が経ちます。今更ながら筆者が感じ得た感想を記しておきます。
最初にコスケの特徴とふたつのスペックに触れ、実釣をもとに弾き出した特性を生かせる使い方や適した場面などをお伝えします。
シーバス釣り歴15年以上になります。川すずきを主に追い求めて駆け回り収入の半分は釣り道具につぎ込むシーバスオタクです。メーカーからの供給を受けルアーのテスターもしています。はじめた頃と比べると随分とフィールドの状況も変わり釣り方も変化しており、これからもずっと学び続けなければいけないと痛感しています。これまでの長年蓄積してきたノウハウを基に現代にあった”今釣れる情報”をお届けしていきたいと思います。
アイマ コスケの特徴
数々の名作ルアーを輩出しているアイマのコスケとはどんなルアーなのかまずはざっくり解説していきます。
あの!ルアーの進化形
アイマのシーバスルアーといえばサスケやコモモであることは誰も異論はないと思いますが、
その二つの間に割って入って来るように突如デビューした新生ミノーがこちらコスケになります。先にコスケ110Fが発売されました。
当初はそのレンジ、コスケ110Fは(40~80cm)となっており名作ミノー「サスケ裂波120F」が70~90cm、同じくらいのサイズのコモモSF-110で5~50cmですからその間をレンジを埋める役割として比喩されることもありましたが、
実際に使ってみてその性能はまったく違うことに気づきました。
アクションはもとよりいろんな面で進化しています。
安定した飛距離
何度も実釣してきてほかのルアーとのローテーションでいつも驚かされるのは飛距離の安定性です。
単純によく飛ぶというだけであればほかにもたくさん飛ぶルアーはあります。兄弟分のMRDを搭載してるコモモもそうです。
コモモのインプレはこちら↓
ただこれら「よく飛ぶ」と言われるルアーも横風を受けたり、キャストがおかしくなったりすると飛ばなくなるのは普通ですよね?
ですがコスケは少々変な体勢からのキャストミスでも「わお~」と声が出るほど飛び、
どのような場面でも安定して飛距離が出せるんです!
いつもキャストのたびに”マジでこれ飛ぶ”と感じるほどです。
ロール主体アクション
また比較される強アピールのサスケ(ウォブンロール)、艶めかしい動きのコモモ(ローリング+ウォブリング)とも異なります。
泳ぎはローリング主体です。
このアクションだけでも2つの名作ミノーの間を埋めると言われる所以もわかる気がします。
そもそも異なるアクションなので状況にあわせて使い方をわけることが可能です。
独特のリップ形状のメリットが大きい
コスケは写真のようなフットボール型の独特のリップ形状をしています。
アイマの製品という特にシーバス用はリップレスといったイメージが強いですけどサスケは大きなリップが特徴。
とはいえシンキングミノーによくある前方に突出したロングビルのようなものではなく横に膨れ上がっている形をしています。
これによって水の抵抗がを受ける面が増えるため水中の情報伝達量が多いです。
リーリング最中もアピールしながら巻いてきてることをしっかり感じ取れ、また潮の流れの切れ目とかの情報も読み取り易いです。
河川や干潟のシャローに強い
大概先発にもってくるようなアピール系のミノーだとフローティングだとしても干潟や干潮~上げ潮を狙う河川のときなどレンジが入り過ぎて底をコツるときがありますが、
これはドシャローでもトップでもなくボトムでもない、ちょうど良いレンジを引いてこれるので河川や干潟にめっぽう強いです。
デイゲームで使い勝手が良い
そしてこのコスケは速巻きでもアクションがおかしくなりません。
またただ巻きの間にトゥイッチを入れたり、ジャークすると途中でギラッギラッとアピールもでき
本来のアクションも破綻しないので
見切られる前に速巻きしたり、トゥイッチで口を使わせたりするデイゲームのシーバス攻略に使い勝手がすこぶるいいです。
年中使える!
コスケには今回インプレする85Fと110Fのほかにもサイズ展開が2種類あり、それらを季節ごとの用途によって使い分け変えていきさえすれば年中使い倒せるルアーです。
あまり場所も選ばないうえに、飛距離も出るしスローからファストリトリーブまで応用範囲が広く
探れるレンジも中層付近とくれば年間通して必須ルアーに成り得ます。
コスケ85Fのインプレ
単なるサイズダウンモデルではない対ランカーシーバスも射程内に収める頼りがいのある85Fのスペックのご紹介と簡単なインプレです
コスケがデビューしたのは110Fが最初でこちらの85Fは初期に後発として発売されました。
コスケ85Fのスペック
シーバスルアーの標準サイズである9センチ辺りよりやや小さめのサイズに110Fと同じ#4の大型フックが搭載されています。
・重さ:11.5g
・フックサイズ:#4
・リングサイズ:#3
このサイズ(クラス)にしては良く飛ぶ
もう何度もこのページで先述したように85mmと長さと重さが小さくなっても飛距離はバツグン!
というよりはこちらの85Fのほうがよりその安定した飛行姿勢と飛距離を感じることができます。
わずか11.5gしかありませんが思いのほかかっ飛んでいくのでこれだけで広範囲をサーチすることが可能です。
ミニサイズなのに大型フック
サイズはちいさくなっているもののフックは110Fと同じく#4と大きめのトレブルフックが標準装備されているため
不意のランカーにも余裕を持って挑めます。
コスケ85Fはこんな場面に
筆者が実釣で感じたコスケ85Fが適した場面と使い方は↓
ベイトサイズが小さい時
ベイトの小さい春先から初夏の間は85Fの小さいサイズのルアーのほうが断然食ってきやすいです。
こういった時期に使うサイズの小さいルアーは得てして飛距離が出ないものが多いですがコスケ85Fは小型ですがかなり飛ぶので外洋に面した河口や大型河川のオープンエリアでも戦力になります。
小さ過ぎず、大き過ぎずの長さでフックも大きいため大物が掛かっても安心してやり取りができます。
活性が低い時
極寒期など食いが渋い時期はラインを細くしたりルアーのサイズを一段落とすことで食わせに持っていくことができると思っているので
そこに居るベイトの大きさに関わらず活性が低いなと感じた時など
ルアー自体のシルエットを小さくしたいときにも飛距離やフッキング率が犠牲にさせずにサイズダウンのみが可能なコスケ85Fはぴったりです。
アイマ コスケ 85F
コスケ110Fのインプレ
ここからは元祖コスケ!一番兄貴のスペックとインプレです。
発売当初「アイマの集大成ここにあり」とのキャッチフレーズで鮮烈なデビューを果たし、
当初公式Youtubeチャンネルでアイマのプロスタッフ総勢がコスケ110Fに対してのひとりひとりのインタビュー動画が残っているほど
アイマの力の入れようも垣間見えます。
コスケ110Fのスペック
サイズは以下の通り。
レンジは85Fより10㎝ほど深く入るようになっています。
・重さ:17g
・フックサイズ:#4
・リングサイズ:#3
汎用性の高いサイズ
サイズは110mmとシーバスルアーの長さとしてはいちばん使い勝手がいいサイズです。
これを1センチ超え120mmとなると大きいミノーのカテゴリへ分類されてきますが、
小型プラグとの隙間を埋めるちょうどよいサイズで圧倒的飛距離を手に入れられるメリットは大きく使い方は広がります。
フックチューン
フックサイズを一段アップさせて#3にすることも可能です。ほかのルアーだとフックを大きくするとアクションが破綻してしまいますが
アクションの応用範囲が広いコスケならばひとつ大きくしても泳ぎがおかしくなりません。
コスケ110Fはこんな場面に
コスケ110Fけっこう万能ではありますが、ここ一番!という状況と使い方があります。
表層では食ってこない時
コモモなど表層系ではバイトがない場合、もうひとつのサスケほど潜らせたくないしもう少しアピールが控えめのルアーがほしいときに
表層より一枚下のレンジを引いてこれるコスケ110Fの出番です。
スレに強い
特にデイゲームとかアングラーが連日入れ替わり立ち替わり入っているような人気のあるポイントはウォブリング系の強アピールミノーにスレてる場所もありシーバスは居ても逆に散らしてしまうことにもなり兼ねません。
そんなときにローリングアクションのコスケ110Fが本領発揮してくれます。
デイゲームの先発としてもかなり有望です。
磯ヒラにも
大きい幅広のリップのおかげで水嚙みがいいので風があり水面が波打っているような場所でも水面を割らずに直下を引いてくることができます。
この特性のため磯からヒラスズキを狙う時表層を通したいけど時化などで海面が波打ってルアーが飛び出してしまうときなどにも使えます。
サーフでヒラメも
ルアーのほどよいサイズ感と強い水流の中でもしっかり泳ぎ切るアクション性能と飛び抜けた飛距離を武器に広大なサーフでの
シーバスはもちろん、ヒラメにも効果があるそうです。
ヒラメが好むカラーラインナップも揃っています。
チヌだって食ってくる!?
筆者の場合だと、このコスケでシーバスのほかにキビレチヌに40センチ級のボラなんかも釣れた経験があります。
こんな110Fでも30センチほどのチヌも食ってくるんです。
チヌからしてもエサ同然に魅力てきなのでしょうww
アイマ コスケ 110F
アイマ コスケ85Fと110F総評
では実釣インプレをサクッとまとめます。
●デイゲームでも活躍
●ローリングアクションでスレさせにくい
●ルアーのサイズダウンだけしたい(飛距離やフックはそのまま)に85F
●オールマイティーに(年中)使える110F