サスケ 120 裂波インプレです。
誕生したのは2004年のことですでに20年近く経つルアーですが今なお愛され続けているのにはそれなりのワケがあります。実釣したインプレによる内に秘めた性能を細かく解説!
フックサイズから数ある派生型や他との違いやここまでソルトミノーの王者とも称されるサスケ 120 裂波のことについて徹底解明します。
シーバス釣り歴15年以上になります。川すずきを主に追い求めて駆け回り収入の半分は釣り道具につぎ込むシーバスオタクです。メーカーからの供給を受けルアーのテスターもしています。はじめた頃と比べると随分とフィールドの状況も変わり釣り方も変化しており、これからもずっと学び続けなければいけないと痛感しています。これまでの長年蓄積してきたノウハウを基に現代にあった”今釣れる情報”をお届けしていきたいと思います。
サスケ裂波120はこんなミノー
サスケ 120 裂波は人気のルアーメーカーであるアイマのフローティングミノーです。言わずと知れたアイマのフラッグシップルアーであることに疑いの余地はありません。
その多くの実績と高い性能で誕生から20年近く経つ今でも愛してやまないアングラーはたくさんいて昨今よく見かける釣りYoutubeで現在でも良くおすすめとして紹介されています。
筆者もシーバスをはじめた当初教えてもらっていた地元のガイドさんからもまず「サスケ 120 裂波の使い方を覚えろ!」と言われたことが強く印象に残っていますし、
ポイントで偶然出会う決してアイマ専属のかたでもないプロアングラーさんからも「〇〇のタイミングでこれ投げてみて…」と言われて差し出されたルアーがまさにこれで「えッ?この人がこれすすめるお?」と驚いたことが思い出されます。
それほど釣れるミノーとして浸透していたと思います。
長さ | 重さ | タイプ | フック/リング |
---|---|---|---|
120mm | 17g | フローティング | #6 / #3 |
この表以外の細かな点については、インプレ時に併せて解説いたします。
派生型が多くて混同されやすい
自分はリバーシーバスとヒラメに使用していますがその釣りの中だけでも「サスケはよく釣れる」と言われます。
しかし、サスケシリースにはたくさんの種類がありそう言っている人の指すものがすべて120 裂波だとは限りません。
サスケシリーズのには派生型がたくさん存在しています。
唯一サスケ 120 裂波の血を受け継いでいるダウンサイズモデルのサスケ105~
同じサイズの120には裂空と剛力があり大きい140には烈風、サーフ用に裂砂などがあり単にサイズやフローティングかシンキングかの違いだけでいうとサスケには15種類があります(2024年現在)
これらは同じサスケでもタイプが異なります。サスケが釣れると言っている人の多くは120 裂波のことではないことが多くいます。
他にもすでに廃版となてしまった昔シーバスをはじめたころ小型河川でむっちゃ釣れてた、小型なのにデカいフックが付いてたサスケ75シャッドなんてのもありました。
あれも何個無くすたびに買い換えたことか…!!
フックサイズ
サスケ裂波120のフックサイズは#6、リングサイズは#3のものが3連で取り付けられています。
標準的なシーバスルアーでいうと7センチクラスの小さいミノーと同じくらいのフックで、120mmのミノーとしてはフックサイズは小さ目です。
サスケ 裂波 120のフックチューン
デフォルトのフックサイズで強度不足でフックが曲がってしまいバラシたりするようなことはこれまで一度もないですが、
もっと高強度が欲しい場合はフックチューンも可能です。
120mmクラスのミノーの標準サイズである#4に交換可能
ただし以下の点に注意してください
重たくなるので沈む
裂波はタイトなウォブンロールアクションですが当然フックをサイズアップするとアクションが変化します。
ピッチはそのままなのでわかりにくいですがローリング寄りのアクションになります。
また必然的に重さも加わるため沈みやすくなります。これを生かすことで流速が速く波のうねる磯でサラシの中でも泳ぎが破綻せずにアクションさせやすくなるため、ヒラスズキやデカいハタを狙うアングラーにフックチューンは人気があります。
シーバスに最適なおすうめフックについては下記のページでご紹介しています↓
コモモとの違いと使い分け方
アイマにはもうひとつサスケ 120 裂波と並んで釣れるルアーとしてよく比較されるミノーがあります。
それがコモモです。コモモにもたくさんのラインナップがありますが120裂波と比較されるのはコモモSF-125です。
写真のように120裂波のほうがやや腰高でリップが大きく前に突き出している外観の違いもすぐにわかります。
トレースレンジの違い
一番の違いはレンジです。コモモはシャローランナーで水面直下を泳いできますが、120裂波のほうがレンジが1枚下で70~90cm潜ります。
アクションの違い
そしてアクションもカタログスペック上では同じ”ウォブンロール”と表記されていますが、同じウォブンロールでもまるでアクションが違います。
120裂波はハイピッチなウォブンロールでブリブリと泳ぎますが、コモモはワイドなウォブンロールでややS字軌道を描きながらの艶めかしいアクションをします。このため最適なリトリーブ速度が違います。デッドスロー~スローが得意のコモモに対し、ミディアムリトリーブが最適なサスケといったところです。
派手目のアクションで食い気のある個体を狙ってその日の活性を見極めながら、遠くの魚も引き寄せてくる威力を生かしパイロットルアーとして使用できるサスケ 裂波 120と、
飛距離の違い
長さが5mm違いますが120裂波とMRDが搭載されたコモモSF125を比べると飛距離は少し劣ります。
感覚ですが距離感でいうとそれほど違いは感じません。おそらく4,5m程度で10mも変わりません。
それより明らかに違いを感じるのは飛距離よりキャストフィーリング
120裂波はタングステン球が移動するだけの重心移動なためカッ飛んでいく感覚はなく
MRDのような振り抜いた瞬間に切り裂くような初速は感じられません。
使い分け方
アクションが派手なので魚を寄せてくるアピールの強さでサーチベイトとしても使えるサスケ 裂波 120。
ミディアムリトリーブで”巻きの釣り”が得意なのでデイゲームやサーフ、磯での使い勝手がよく
逆にナイトゲームでドリフトなどデッドスローでアップから流して使うときやデイでも派手なアクションのミノーでは見切られてしまうようなときにコモモなど、使い分けることでそれぞれの性能を生かして釣果アップが図れます。
向いてるポイント
サスケ 裂波 120が活躍する場所は幅広くほぼどこでも使えますが、筆者の経験上もっとも向いてると思われるのが場所をサクッと解説するとこんな感じ。
磯
サーフ
シーバスを中心にやっていて思うのは小型河川では水深も浅く流れの弱い小型河川には向かず川幅が50m以上ある中級以上の河川や河口、もしくは干潟で使い勝手がいいです。
それなりに飛距離も稼げるのでサーフでも使用も◎!!
平均で80cmくらい潜り強いアピール力を誇るので磯でのヒラスズキにも実績が高いです。
釣れる魚種
使えるポイントも幅広い分釣れる魚種もさまざま。
釣れた魚を思いつくはしからざっと挙げただけでも…
チヌ
真鯛
青物
ハタなど大型根魚
こんな感じでどの魚をも魅了することのできるルアーだということもわかります。
サスケ 120 裂波実釣インプレ
ここからは実際に幾度となく釣りに使用して実釣を踏まえたインプレです。
特徴的なリップ
見た目の特徴はこのアイマのサスケシリーズ特有の「レードルリップ」と呼ばれるリップ形状が特に目を惹きます。
単にリップとボディ前方が一体成型になったものではなく水を受け流すというよりは掬い上げるような形をしています。
飛距離
気になる飛距離ですがアベレージで50~60m(9ft~9.6ftのロッド)です。
ロングレングスのロッドでラインが1.2号以下で風が落ち着いた時であれば70mくらい飛びます。
これには理由があります。以下で解説します↓
重心移動
アイマが開発したマグネット重心移動システム「MRD」など現在「飛ぶ」と言われるルアーに搭載されている磁石を用いたマグネット瞬間移動システムとは異なり、
単にタングステン球が移動するだけのシステムと比べると初速の付き方が違うので飛んでいないように思われますが、
これまで多くのアングラーが河川、サーフ、磯などポイントを問わず実績を残していることからもわかるように必要以上の十分な飛翔能力は兼ね備えているミノーです。
これは現在では時代遅れ感のある重心移動システムも、120裂波の場合、固定鉛とタングステン球、そしてボディとのバランスが優れているため今でも飛ぶルアーとして君臨できているわけです。
潜航レンジ
フローティングですが結構潜ります。スペック的には70~90cmとなっていおり、その時の水流やラインに当たる風の影響で多少誤差は生じますが、
筆者の感覚的には80cmくらいでしょうか水深が2mくらいあればちょうど中層~少し上を引いてこれるレンジです。
水がクリアで日の光が差し込むデイでは視界から消えるくらい潜らせるか、またはトップで水面を一枚羽織るかにしないと見切られる状況も多くあり
そのような状況でも扱いやすい潜航レンジのミノーです。
アクション
アクションは強めのウォブンロール。アピール力は強めです。寄せて来る力もありますが食い気のある活性が高い魚はほぼほぼ口を使ってくる食わせルアーでもあります。
アクションが目立つのでルアーを選んで食いつかせることが可能なためベイトがたくさんざわついていてボイルが起きているような
明らかに捕食しているよな状況で120裂波を投入すると高確率で食わせることが出来ます。
適したタックル
120裂波はタックルもあまり選びません。17gというウエイトをキャスト可能なロッドであればレングス問わず使えます。
対象魚となる魚も大きいためリールは3000番~4000番以上がおすすめです。
デッドスローで誘うような状況下で裂波を使うことはほぼ無いと思うし、ターゲットのサイズを考えた場合の回収の速さまで考慮するとハイギアが最適だと思います。
入手しやすい
釣れるミノーの代名詞的存在ではあり人気があるけども、どこの釣り具店にも置いてありかなり入手しやすいルアーです。
人気があるとすぐに品薄になりほぼ店頭では見かけることのないルアーもたくさんありますがこれは近くの釣具店にいつでも置いてあるイメージがあります。
価格帯も昨今の値上げ気味!?のルアーの中ではそれほど高いと感じることはありません。
カラーは選べませんが中古品もたくさん出回っています。…ただ中古でもそこそこの値がつけられているのを見ると人気ゆえに値が下がらないのだとも思われます。
おすすめのカラー
筆者のおすすめはシーバス用に
●コットンキャンディ
●コノシロ
●メッキイワシ
●クリア系
写真は以前使っていたタイガーホロ!?(カラーネームは忘れました)のレッドヘッド。お気に入りでしたが高切れして殉職されましたwww
これとマグマホロにグリーンの背中をした「サバ」なんていうカラーも昔使っていましたね。懐かしい。
アイマのルアーって結構な頻度で限定カラーや昔にラインナップにあった復刻版カラー(インプレに使用したクリアの潮見スパークル(レッドヘッド))など魅力的なカラーがたくさん出てくるのでついつい買ってしまいます。
総評
サスケ 120 裂波の優れた性能と長きに渡り今なお第一線で活躍している名作ミノーの全貌をお伝え出来たかと思います。
現在でも他の革新的なルアーと比べても決して遜色ない飛距離やフィッシュイーターを魅了するアクションはサスケ 120 裂波でしか出すことのできない性能があります。
その類い稀な性能こそが長年愛され続けた所以であり、ターゲットの魚種、使うポイントなどの垣根を越えて釣れるミノーとして君臨し続けられているのでしょう。
まさにキング・オブ・ソルトウォーターミノー☆彡
今年2024年はデビューしてから20年目を迎える年なので、もしかしてひょっとしてひょっとしたらw
改良が加えられた新モデルが登場するかも…しないかも…なんて勝手に想像膨らませてます。
アイマ サスケ 120 裂波