アユの生態について解説します。
どう生まれて、どこで育つのかなど過程と環境から、友釣りの起因にもなったアユの大きく成長した成魚の習性までをわかりやすくかみ砕いて解説します。
アユ釣りにも役立つ知識がたくさん詰まっています。
意外と知ると驚くような生態が隠されていて読みものとして見ていただけると面白い情報がたくさんあります。
小学生の頃に釣りをしはじめルアーフィッシングに目覚める。釣り歴18年でIl Pescariaの番頭です。バス釣りからチニング、エギング、アジング、オフショアのライトジギング、チーバス(小さいシーバス…汗)で週3~4日はどこかにいますw 生涯で釣りに使ったお金はおおよそ軽自動車なら楽々新車で買えるほど投資しました。その経験と良いと思ったことはすぐに誰かに話したくなる性格(おせっかいでおしゃべり!?)を強みに日々魚と奮闘中!
アユの生態
アユ(鮎)は、日本に生息する淡水魚でとして知られています。
アユは、主に上流域の清流から下流の瀬のある場所砂利底の多い川底にで産卵を行います。
孵化した仔稚魚(しちぎょ)は川の流れに乗って海へ出て、海でプランクトンなどを食べて5センチ~10センチほどに成長し
春になると河川の上流域を目指し遡上します。
2月、3月になり遡上をはじめめたばかりの頃は群れを成して河口付近に溜まることが多く、シーバスやヒラメなどフィッシュイーターの「稚鮎パターン」として成立する時期でもあります。
この春以降の遡上行動である、河川の堰を流れに逆らい飛び越える光景はアユの特徴的な行動であり、
アユの生命力が強く感じられ神秘的でもあり、多くの人々に観察される一連の姿です。
一生の大部分を川で過ごします。成長には川の水質や餌の豊富さなどの要因が関与します。
成熟したアユの体長は、一般的に20センチ程度になりますが、個体によっては尺アユともいわれる、30センチを超えるほどにもっと大きくなることもあります。
アユの寿命は産卵後に死んでしまうため、成魚としての生存期間は短くアユの寿命は1年とされています。
そのためアユは【年魚】ともいわれているわけです。
名称の「鮎」は、漢字だと中国ではナマズを意味しており、
古代日本の記録でも「鮎」は、ナマズの意味で使われていて、アユの表記は【年魚】として記録されています。
琵琶湖のコアユは別物
春先に食用魚として出回る琵琶湖産の「コアユ」は少し違うアユで、
河川から海へ流れていく代わりに、琵琶湖の壮大な湖を海の代わりとして利用しているいわゆる陸封型。
琵琶湖で育ち春に元の河川に戻り成魚となるものもいますが、
琵琶湖内にとどまり居着いてしまったアユは10センチほどにしか成長しないためコアユと呼ばれています。
成長度合いによる体色の変化
アユは大きく成長するまでは水中で白色の体表をしていますが、
大きな個体になってくると胸元に黄色い波紋が浮かび上がるのが特徴で、
秋に入り成熟したアユは婚姻色で黒っぽくなります。
さらに産卵前に川を下っていくアユのことを【落ち鮎】と呼んで
鮮やかなオレンジの腹とブロンズがかった茶褐色になることからこのアユのことを【錆び鮎】と呼んでいます。
ガンクラフト ジョインテッドクロー178 鮎の一生 錆び鮎
河川の下流域まで下りてきて産卵するため、ランカーシーバスが好んで捕食する落ち鮎パターンとしても広まっています。
アユの生息地
アユは日本全国の多くの川や清流で見られます。北限は北海道の道中や道南から九州までの各地域に生息しており、地域ごとに生息数や生息環境には違いがあります。一般的に、アユは山岳地帯の清流や川の上流域を好みます。
長大な下流域をもつ大陸の大河川よりも、日本の川に適応した魚でありますが、
台湾や朝鮮半島からベトナムの北側まで東アジア一帯に生息していました。近年では数が激減し台湾では絶滅が危惧されています。
また中国では日本と同じくアユの放流や養殖が盛んに行われるようになってきているそうです。
国内で天然アユの名産地としてよく知られるのは高知県の仁淀川や、愛知県の振草川、岐阜県の和良川、茨城県の那珂川などが有名です。
アユの食性。何を食べる?
アユは成魚になり川を遡上し成長する間に、ゴロ石や岩などに自生する苔(こけ)を食べます。
このときに上下のくちびるでなめ取るようにして食べることからできる【ハミ跡】と呼ばれるものが岩に残ることから
アユ釣り師の中では川の上流域の水中の岩を除いたときに、岩に【ハミ跡】があるかないかで周辺にアユが生息しているかどうかを判断する方法がとられます。
アユは【香魚】とも
また、アユは主食が岩に生えた苔のため、体表がスイカやきゅうりの青っぽいみずみずしい香りがすることから
【香魚】とも呼ばれています。
釣りたての調理する前や、洗いや背越しなどのときによく香ります。
アユの習性
先に説明した胸元に黄色い波紋が浮かび上がるまで大きく成長したアユは、苔がたくさん生い茂った餌場を独占するために縄張りを持ち始め、自分の縄張りに入ってきたほかのアユを追い払う行動を起こします。
このことを理由にこの黄色い波紋は釣り人の間で【追い星】と呼ばれています。
この自分の縄張りから追い払おうとするときに、ほかのアユに体当たりして自分の持ち場から追い出そうとする習性を利用したのが、オトリ鮎と呼ばれる活きたアユを泳がせて釣る友釣りです。
”友”と名前がついていますが、追い出そうとするので”敵”ですよねww
現在ではこのオトリ鮎をルアーに変えて友釣りをするアユのルアー釣りが人気を博しています。↓
オスとメスの見分け方
尻びれの大きさを見て判断する!
オスとメスの見分け方については、尻びれの形状を見比べると一目瞭然です。
オスは尻びれが広げてもどちらかといえば平べったい感じですが、
一方のメスはほぼ三角形に近い大きく扇子のように広がる尻びれをしており、けっこう簡単に見分けがつきます。
”尾びれ”の違いと言いながら尻びれでの見分け方紹介してる人がいますが、尾びれではありません正しいのは尻びれです。