釣りは環境に良くないと言われることがありますが果たしてそれはどのようなことで言われているのか?
もしそれが本当であれば自分たち釣りマニアが今後気を付けていかなくてはいけない対応策を一緒に考えてみましょう。
今や釣り禁止区域は増える一方。
対象魚の数も年々少なくなっています。
釣りを今後も持続するために釣好きに突き付けられた課題とは?
長い経歴(釣り歴平均12年以上)を持つ釣り好きが集まった共同運営チームです。釣り種によってはメーカーのテスターも有しています。メーカーやプレスリリースでは伝えることのない一般ユーザー目線で忖度なしにお伝えすることを目的としており、タックルやアパレルなど率直なインプレや実釣経験を基にした記事をお届けします。
釣りは環境に良くないと言われる理由
釣りは、リラクゼーションやスポーツとして多くの人に楽しまれていますが、環境への影響についても理解することが
今後長く釣りをを続けていくための大きな課題になっています。
筆者を含め釣り好きの自分たちには耳が痛い「釣りは環境に良くないと言われる」
主な理由を挙げて見ました。
意図しない投棄、海洋汚染
釣り糸、釣り針、ルアーなどの釣り具は根掛かりやライン破断などで意図せず投棄されることがあります。これらの物質が海洋に残ると、海洋生物に深刻な影響を与える可能性があります。魚や鳥類がこれらの物体に絡まったり、誤って摂取したりすることで、身体的な損傷や魚の命をも奪ってしまい兼ねません。
それら水中の奥底に眠ったものは海洋ゴミの一部となり得ます。これには、プラスチック製品やその他の合成材料が含まれることが多く、これらは分解が困難で、長期間にわたって海洋環境を汚染します。
また釣りだけに限ったことではありませんが、釣りをする際の船舶の燃料であるガソリンやディーゼルの燃焼により大気汚染を引き起こす可能性も昨今取り沙汰されてきています。
生態系への影響
釣りする際に、今日はヒラメを狙おう!と思っているときにエソやグチしか釣れないことがありませんか?
これら副産物も持って帰り食せばいいのですが、対象魚以外を”外道”と呼んでそれらを捨ててしまう人も多いです。
生きたままリリースできればいいですが、例えば小フグとか釣れてほしくなからといってそのまま陸に放置する人もいたりします。多くの場合一度針掛かりしたものは多くの場合死んでしまいます。魚の命が無駄になります。
これらの副産物を捨てることは、生態系にも影響を及ぼす可能性があります。
また、渓流釣りのシューズやウェーダーにあるフェルトソール。このフェルトが吸着した岩の苔や藻は、菌で繁殖しその場所特有の特徴を持ちかえってしまう性質があり、
そのフェルトにくっ着いたまま別のポイントで入水するとそこにもともといなかった苔や藻が繁殖してしまう可能性があるためヨーロッパの方ではフェルトソールの使用が禁止されている区域があります。
資源枯渇
釣りごときで資源枯渇?と思われるかもしれませんが一部の違法な漁業者を除いていうと、釣りの対象魚には漁業のように禁漁期間も年間漁獲量も定められていません。
近年流行のライトジギングなど年中釣ることができます。
特定の魚種が過剰に漁獲され、個体数が減少し、結果として資源が枯渇することが懸念されています。
違法な釣り
渓流など河川の上流域や海釣りの一部(鮭や明石のタコやクロマグロなど)には禁漁期間が設けられています。
それは資源確保のためのものなのに、その規則を破ってまで釣りをする人がいます。これは資源枯渇にも繋がります。
また最近めっきり増えてきた漁港や堤防などを含む釣り禁止区域ですがそれと同時にこうした禁止区域で違法に釣りをするひとも増えています。
環境への対応策
持続可能な釣りを目指して
ゴミの処理
釣りの際に出たゴミは持ち帰り、適切に廃棄物処理を行いましょう。
使用した釣り道具、食べ物の包装、飲み物の容器など、すべてのゴミは持ち帰り、適切に処理しましょう。可能な限り、使い捨てのアイテムの使用を避け、再利用可能な容器や道具を使用するなどの配慮も好ましいです。
根掛かりなのでロストしてしまった仕掛けなどは仕方ないですが、ラインの切れ端や交換したフックなどは必ず持ち帰るようにしてください。
他の釣り人が同じ場所で楽しむ機会を損ねないためにも、環境を汚染しないように心がけましょう。
バイオデグレーダブルな材料の使用
万が一ライントラブルによる高切れや、根掛かり等でラインやルアーを水中に残してしまった場合でも環境に配慮された素材でできたものを選ぶことで少なからず自然環境への影響が減らせます。
自然分解される素材を使ったワームなども多くあります。
バイオデグレーダブルとは、水中と土などにいる微生物や菌類などによって分解され、土に還ることができるものをいいます。
小さなことですがそうした素材のものを出来る限り選んで釣ることは、今のように釣りを楽しめる場所を持続可能なものにするためには大切なことです。
キャッチアンドリリース
釣りが環境に良くないと言われる原因について文中でも取り上げたように対処魚とは異なる外道であったとしても、生きている間にリリースすることを心掛けましょう。
また対象魚でも持ち帰って食べきれないほどの魚を釣るのではなく、過度に貴重な魚種を釣ってしまわないように努力しましょう。
法令順守
地域の釣りの規則を遵守しましょう。法的な制約は持続可能な漁業と環境保護のために存在しています。
釣った魚や水産物の漁獲制限や季節的な漁獲規制を遵守することはあたりまえのことです。
まとめ
このように釣りが環境に良くないとされる原因には釣り人からすると思い当たる節がいくつもあります。
無理に全部をこれから対策していく必要もありません。ゴミは捨てる。過度に釣れた魚は生きたままリリース。ゲームフィッシングであっても死なせる前にリリース、禁止されていることはやらない。
たったこれだけ守るだけでいいのです。
釣れなくなっている魚も、釣り禁止になってしまった場所もこれ以上増やさないために
今後も釣りを続けていけるようにひとりひとりが気を付けていくだけで持続できます。