厳しい寒さから脱し春の時期を迎えるショアジギングですが
まず青物は釣れるの?といった疑問が頭をよぎります。
気温が温かくなりアングラー自身の活動範囲も広がる季節に釣れる魚と、季節の状況の移り変わりからなるパターンなど春のショアジギングの青物の攻略方法を解説します。
途中で自分が主に活動をする地域のショアジギングの例年の状況もお伝えします。
気軽に大物が楽しめるライトジギングだけを8年続けているという偏った釣りをしています。青物の強い引きに魅せられてどこへでも出かけていきます。日々進化する昨今人気ののショアライトジギングからショア、オフショア問わずジギングもこれまでの経験から実釣で生かせる釣り方やタックルのことを紹介していきます。
ショアジギングで春に青物って釣れるの?
青物狙いのショアジギングはライトショアジギングでもイメージ的には夏ごろから秋にかけてが最盛期のイメージが強いので春に釣れるのか?とふと思ってしまう人も多いのではないでしょうか。
ですが、早速答えをいってしまうと春に青物は釣れます!
ブリやサワラを筆頭にヒラマサが狙える季節になってきます。
地域によって多少の違いはありますが、少しずつ気温が高まってくる3月中旬~5月末までの間はブリやサワラが接岸してくるタイミングで、大型の青物が釣れることも珍しいことではなく自分も実績があります。
春の早春~晩春に見るショアジギングの状況変化
早春3月ごろ
少しずつ気温も上がり過ごしやすくなってきて春の訪れを感じはじめる早春。
主な青物のターゲットはブリ(ハマチ、ワラサなどを含む)と春サワラです。
海水中はまだ人間が感じているほど春ではなく、海の中はまだまだ冬の延長といった感じでショアジギングで釣れる確率としては高い方ではありませんが、
冷たい水にも耐性のあるブリや、この時期に産卵を迎えるサワラは早い段階から釣れる印象があります。
春サワラはハイシーズンのように数釣れることは稀でベイトの有無とポイントの見切分けによりますが
釣れるとお腹に目一杯の腹子を抱えた産卵前のサイズの大きい成魚に出会えます。
この頃から、大きな河口や防波堤や張り出した磯の周りでは青物が好む稚鮎などの小魚が一斉に湧いてくる時期でもあり、ショアジギングで狙う場合はベイトとともに回遊してくるポイントを見つけることが大事になってきます。
4月ごろ
4月中旬以降になってくると、ヒラマサが狙える暖流が入ってくる地域では”春マサ”と呼ばれる春のヒラマサの活性がアップし釣れる時期に入ってきます。
3月と比べると気温、水温ともに上昇しているのを肌身で感じられショアジギングをするアングラーにとっても心地い季節になりますが、
この時期の海は春の濁り潮といって、冬の海水からの温度の情報に伴って起こる水質の悪化が良く見られる時期であり、このことが釣果を左右します。
良い潮に当たらなければまったく釣れないという事になってしまうのも4月の大きな特徴です。
晩春5月ごろ
5月GW明けくらいになってくると、海水温が徐々に安定してきてやっと春のショアジギングを満喫できる時期になってきます。
ただし水温の上昇とともにブリやサワラは沖の深場へと移動しはじめるためそれらは陸っぱりからは釣りにくい状況になりブリやサワラのシーズンは大詰めを迎えます。
とはいえ、これも自然の流れでして、例年通りにいかない時期も多く、暖冬やいつもより寒かった冬のあとなど時期がずれ込んで春を感じる前に梅雨を迎えてしまうような残念な年も経験したことがあります。
事前にその年の気象の特徴とかを調べてみるのも一つの手かもしれません。
【補足】春の濁り潮
春の濁り潮とは、冷たい水と温かい水が切り替わる時期に起こるターンオーバーのことです。
冬に水温が下がっていた海の中では、上下の海水が循環され栄養を豊富に含んだ海水が、水面に近い上層にも行き渡ったちょうどその頃に、春になり水温が上がることによる、植物プランクトンの急激な増殖と、これまで冷水で保たれていた弱い海藻類が溶解して、海中に浮遊物が溜まり濁ってくる自然現象のことをいいます。
これは水垢と呼ばれラインに茶色いものが付着し、雨後でもないのに海面が濁っていてような状況が確認できたら、このような場合は水中の酸素含有量が減少しているため当然魚や海の生物の活性がダダ下がりになっておるため釣れるはずものなく、
素直にほかの場所へ移動した方がいいです。
春のショアジギングの主なベイト
春になると青物などのエサは、冬場の大きなものと異なりサイズの小さいカタクチイワシやキビナゴ、
または河口や湾奥付近に群れを成す稚鮎やイナッコ(ハク)のシーズンに入り、いわゆる春のマイクロベイトパターンで、
春の釣りを難しくしている要因にもなっています。
春のショアジギング攻略方法
このパターンに着いてる青物を狙うには、これまでのショアジギングの定説をすべて排除したほうがいいです。
●ブレードジギングでも速巻きは禁物!
このエサを追い出し始めるころのターゲットは想像以上にルアーに対して神経質になっており、サイズはもちろんのこと釣り方にテクが必要です。
いくらサイズの小さいメタルジグにしてもしゃくったり速巻きでは、たとえ目の前でライズしていたとしてもまったくアタリすら取れないこともあります。
ショアジギングとはいえジグからは離れ、サイズは5~6センチくらいのジグヘッド+ワームかシンペンに切り替えてみるなど
アピールを控えめにしつつ
リトリーブはデッドスローが基本
サワラのブレードジギングであってもこの時期は速巻きは×。
ゆっくり巻くというよりは、ドリフト。小さいベイトが潮流によって流されているイメージでアプローチするといいです。
春のショアジギングのポイント
ベイトの小魚が回遊してきやすい潮通しの良い外洋に面したオープンな地磯、堤防の先端やサーフ。
まぁいつものショアジギングの場所と変わりはないですかね(苦笑)
ただし先に説明させて頂いた春の濁り潮には気を付けながら、水垢を見つけたら迷わずにショアジギングですから機動力を生かして釣れないのならひとつのポイントにこだわらずすぐに移動しましょう。
各地の春のショアジギングで釣れる青物と場所
ここからは同じ春でも釣れる魚種が変わってくる主な各地の青物の情報と釣り方を解説します。
関東
ヒラマサが釣れるこの地域では、5月になるとシーズンを迎え、有名な千葉県の勝浦や、茨城県鹿島、波崎などで釣れる。
場所を変えて館山洲崎などにいくと春からシイラが釣れる。
関西
関西の大阪湾をはじめとし、神戸近郊の沖堤防や淡路島などからブリが釣れはじめます。
和歌山のサーフではマイクロベイトパターンがはじまります。
ちなみに瀬戸内海でいうと春サワラの時期に差し掛かり、釣るのが難しいですがベイトの回遊路を見つけると数釣りも可能ですし当たれば大型に出会いやすい時期に入ります。
九州
言わずと知れた九州地方の春のショアジギングのメインターゲットはヒラマサ!
日本海側
日本海側に面した福井県から山陰地方ではサワラが釣れるほか、春マサといい大型のヒラマサが釣れる時期に入ります。
春のショアジギングで青物以外で釣れる魚
4月中旬から5月いっぱいまでの短い期間ではありますが、まさに春一番を感じるのはこの時期でして、青物は終盤を迎えるものの
やっと産卵期を迎え浅瀬に接岸してくる真鯛の乗っ込み時期で、この頃はオフショアよりもショアジギングの方が大型の真鯛に出会えるチャンスが増えると思っています。
そのほかスーパーライトショアジギングではタチウオや、カサゴなんかんも釣れはじめます。
場所によってはヒラメ、マゴチなども釣れます。
春のショアジギングまとめ
春のショアジギングの動向いかがでしたでしたか?
春と一言で言っても3月、4月、5月と寒く水温が冷たい時期から温かくなりはじめ徐々に気温、水温ともに高温期に入り魚たちの活性も上向きになってくる状況です。
場所(地域)にも左右されますが、ヒラマサは「春マサ」と呼ばれ釣れはじめる時期でもありますし、早いところではブリやシイラなどが初夏を迎える前に釣れはじめます。
そうそう簡単に釣れる時期ではありませんがこの時期にしか狙えない個体もいることから春になるとショアジギングに繰り出すアングラーも増えています。
みなさんも春のショアジギングの楽しさ今年は味わってみてはいかがでしょうか?