ショアジギングでうねりや強風の荒れた海で青物は釣れるのか!状況把握と風を味方にする釣り方

ショアジギングでうねりがあったり強風時で青物は釣れるのか?そういった疑問にお応えするとともに、荒れた海ならでは魚の活性の状態や釣り方について細かく解説いたします。

風が強い場合の向かい風になってしまっているポイントで有効になるメタルジグなどのルアーのおすすめもご紹介します。




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波が高い日、風が強い日のショアジギングで青物は釣れるのか?

ショアジギングで波が高い日、風が強い日の青物釣り
画像:Abugarcia

見出しの質問通りに冒頭から率直にお応えすると、強い風が吹いていて海面に高い波が立ちうねりが出ている状況でも青物は釣れることはあります。

このあとで解説しますが海面にうねりが出ることで青物のベイトフィッシュが岸側に寄ってきてそれを追って来る活性の高い青物が接岸してくることがあるからです。

ただしこの判断は難しく釣行予定のポイントの風向きや風の強さなどアングラー自身が釣りができる状況なのかどうか、釣りを行う時間帯の潮周りだとかいろいろな良い条件が重なった時だけに限定されます。

アングラーにとっては釣りしずらい

アプリや天気予報でも確認できる風速も5m/sを超えると、細いラインの1号あたりでもラインが飛ばされキャストでさえやり難くなります。

追い風や向かい風の違いによっても左右され、基本は背中に風を受ける「追い風」のときがうねりがあって時化ている状況でもショアジギングで青物釣りはしやすいと言われていますが、そもそも風の力を借りてでもベイトが回遊してくる場所へ届かない時もあり、風速がありすぎると岸へ向かって足元を持っていかれる危険もはらんでいます。

また向かい風の時はキャストそのものが上手くいかず、たとえ居そうな場所へルアーを送れたとしてもうねりが強い場合などは水中のルアーアクションがイメージできないときもありアングラーの釣りが成立するかどかも大きな要因になります。

青物など魚にとっては好都合な場合も

ざっくりとショアジギングにおいてうねりや強風時に青物が釣れるのかという端的な質問に対しての応えは釣れると言っていいでしょう。

また、ショアジギングの青物狙いではうねりや強い風も、メリットとデメリットの話でいうと僕の経験上、強風によるうねりなど海の荒れた状況というのは青物とエサになる小魚にとっては好都合になる場合のほうが多いと思います。

このあたりについてはこの後、解説します。

魚にとって利点が多い状況になるということで、あとはアングラーの釣りのしやすさだけで判断できるともいえます。

ショアジギングでうねりや強風時に青物が釣れやすくなる理由

ショアジギングでうねりや強風の荒れた海で青
画像:Pixabay

それでは、では何故?うねりや風が強いときのショアジギングで青物が釣れやすい状況が生まれてくることがあるのかを掘り下げてみたいと思います。

 

潮がよく動く

最初にお伝えした通りうねりや強い風が吹く海でも青物が釣れる…。しかも魚にとって好都合になる点でいうと真っ先に思いつくのが潮の流れです。

潮汐を確認し釣行時間を選んで行ったはずなのにポイントについても潮が思いのほか動いてない状況ということを釣りマニアなら1度や2度経験されたことがあると思います。これは推測で計算された数値と風や天候の影響を受けて実際の潮位との差が生まれる潮位偏差のよるものですが、この差が大きく開くとせっかく準備して時間を割いていったポイントではまったく釣れないなんてことも起こります。

そのような場面でも風が吹き荒れ波が荒れている日の海の場合、風の力で表層付近だけでも水が大きく動きます。

皆さんもご存知の通り潮の動きがあるときのほうが魚の活性が上がるような状況が生まれるわけです。

 

ベイトが岸へと入り込んでくる

海の表層に動かすほどの風が吹き荒れうねりが出ると青物のエサとなる小魚が岸際まで打ち寄せられてきます。網で掬えるほどの位置にまで近づいてきます。

また風のよって流されるだけでなく、うねりを避けて小魚が波の影響を受けにくい湾内に逃げ込んでくることあります。

青物はこのような好機を見逃さずそれら小魚を追って回遊してくるため、シャアジギングでも狙いやすい場所まで自ら青物がやってくるといった状況になります。

 

ルアーが見切られにくい

うねりまで出る海の状況だとラインが流されたり、リーリング時もルアーのアクションがしずらくなるけど、風や日の光が水中に入り込みにくくなるのでルアーへの警戒心をとくことが可能になると僕は思っています。

いつも高い波とサラシが生まれるゴツゴツとした磯場でなくてもこのような状況が自然と起こりうる確率が高くなるので表層付近でも食わせやすくなると感じています。

 

デイゲームだと高い活性が長引く

デイゲームの時間帯に風が強くなり海面にうねりが起こると僕の経験上では魚の活性が長くなると感じています。

日中のルアー釣りで懸念されるクリアな水の色や水中にまで差し込む太陽光などのデメリットの逆を考えてみてください。

水が透明で晴天の場合はルアーは見切られやすくなりますが、雨天時や雨後の水が濁った場合には日中でも活性が高くなるときが多くあります。

海がうねっている時にはこれと似たようなシチュエーションになり主だった潮の流れや時合に関係なく起こりうるので活性が高く感じる時間が長くなる傾向にあります。

うねりや強風時のショアジギングの釣り方

画像:Pure Fishing japan Salt staff Blog

ここからは実際に海面にうねりあり、強風(爆風)が吹いている状況でのショアジギングの釣り方の風の読み方など釣りをするのに大事な点を解説していこうと思います。

 

追い風

基本的にうねりが出るほど風が強い天候の時は、アングラーの背中側から風が吹いてくる追い風のポイントが釣りやすいと言われていますが、それもポイントによると思います。

僕の場合は追い風も風速が10m/sを超えるような場合では、サーフならまだしも磯の海面まで10m以上あるような高い釣り座では、後ろから押されるように風が吹いてくるのでキケン過ぎます!

またそういった状況ではたとえ青物が掛かったとしても、寄せて来たい方向とは逆に強い風が吹いているのでランディングにもの凄く手こずります。

そのような厳しい状況が予想される場合には、僕は予定していたポイントを変える(サーフなど)か、潔く釣りに行くのを辞めます!!

向い風

逆に向かい風だと、風とうねりの向きが岸方向に向いているのでベイトの群れが足元まで寄ってくる確率が高くなり、それだけ青物もショアから近くなることを意味しますが、

なんせラインが風にあおられキャストが定まらず飛距離も出しにくくなります。当然使えるルアーと釣り方が限定されてきます。

どちらの風向きも一長一短があると僕は思っています。個人的にはぼくはよほど強い風ではない限り向かい風のほうが釣果が出しやすかったです。

また横風についても、真横から吹いてくる風でない限り左右どちらかの斜め前方から吹いてくる風はその風の吹いてくる方向へフルキャストすると釣りは可能です。

釣りやすい風の目安
●追い風がいいのはサーフや堤防
●高い釣り座の磯や沖堤防の追い風なら風速10m/s以下
●主観的には向い風
●横風は斜め前方からなら風向きへキャストで釣りは可能

 
 

ロッドとラインの放出角度

上記の風の向きのところでも説明しましたが、アングラーに向かってくる風の場合、風が吹いてくる方向へ向けてキャストすれば思いのほか釣りがしやすくなります。

逆に追い風の場合は風が払い出される方向へキャストすれば飛距離が犠牲になることはないですが、ロッドとラインの角度に注意していないと巻いてくる向きとは逆向きに風が吹いているのでミディアムリトリーブのつもりがスローになっていたり、ジャークを入れたつもりがレンジが変わってしまっただけというようなこともしばしば起こります。

横風の場合だと、真横から吹く横風の場合、ラインが風にあおられ空中でU字を描いてしまい着底が曖昧になってしまったり、メタルジグをシャクったり(ジャーク入れたり)するアクションが非常にやりずらくなってしまいます。

ですから、向かい風の場合には風がこちらに向かってくる方向に投げ入れると手前に向かってラインが潜る形になるだけで影響を最小限に抑えることができるからです。

●向い風は風が向かってくる方向へキャスト

風の影響を抑えるためにロッドティップを下げ過ぎると、ルアーにアクションがつけにくくなったり、アワセが入れにくくなったりしますが、着水しボトムまでの着底がわかるまではロッドティップを下げたままで着底したら水面のうねりの高さを測りながらロッドとラインが風に流されにくくなりルアーの操作にがしやすい角度を見つけてください。

このときにロッドとライン放出している方向は必ず一定にすることが肝心。少しでもズレてしまうとルアーの操作感がやりにくくなってしまいます。

●ロッドの向きとライン放出している方向は同じに
●着底するまではロッドティップを下げてボトムを取りやすく
●着底後はロッドとラインの向きを保ちながらちょうど良い角度を探す

 

基本はただ巻きで

風が強いときやうねりが立っている場所ではいつものメタルジグを激しくジャークさせることは、ロッド自体が風に煽られ思うように動きにならずに不用意にラインの糸ふけをつくってしまい、それがまた風になびいいてしまって釣りどころじゃなくなる。

うねりや強風時は基本はただ巻きでいい。

ラインを一瞬ふわっとリーリングしたときにできるラインスラックによる誘いでドバッと出てくることもあるが、それもロッドとラインの放出角度を保った上で、巻き速度の変化だけでルアーを動かすことを意識すると上手くできます。

一定の速度だけで巻いてくるのではなく、時々速度を緩めることで波や風の影響でわずかに動いたりするし、巻いてる間に潮の流れが変わったと感じたら速く巻いてみたりしながら強弱をつけながらただ巻きします。

強風(爆風)時や向い風に強いルアー選択

うねりや強風時にはタングステンのメタルジグは最強
海面にうねりがみられるほど風のあるときのルアー選択は、飛距離がどうのこうのよりも狙ったポイントに届けられることが先決になります。

それを考慮した場合は同じ重さでも体積が小さくて済むタングステン製のメタルジグであれば重さもあり飛距離も稼げるようになるし、なおかつ体積が小さいので風の影響を受けにくくおすすめです。

ダイワ TGベイト SLJ
風が吹き荒れる磯場でも最初に僕が選ぶのはまずはこのTGベイト!横風や向かい風にも強く悪天候下での飛距離と操作性においては群を抜いていると思っています。

間違いなくジギングなのでメタルジグを選ぶことが先決になってきますが、うねりがそう高くない場合には重さのあるシンペンなどでも使えるときがあります。

爆風時はスピニングよりもベイトロッド

爆風が吹き荒れるような地磯では、追い風や向い風、横風などあらゆる方向から風が吹き荒れる場所もありジっと立っていられない釣り座もあります。

そのような場所では固くてパワーがあり、力強く振り抜けるグリップの長いベイトロッドがいいいんです!!

ベイトで爆風と聞くとバックラッシュを起こし釣りにならない印象を受けますが、リールから放出されるラインの向きがロッドに対して常に平行なので、風の影響を受けにくく

スピニングだと緩くハンドルを回したときにふわ~ッとラインに風が当たって無駄な弛みができてしまうことがベイトロッドだとなくなり、爆風時にはメリットの方が大きいと思っています。

キャストをミスって意図しない方向へ風で飛ばされた時でもベイトロッドならば瞬時にサミングしてラインを抑えてロッドを煽って空中で任意の場所へ移動させることもできるなどスピニングでは対処できないことも可能になります。

フィッシュマン バジュラダーナ 11XH
強風に負けないフルキャストが可能な上にエクストラヘビーですがガチガチに硬いベイトロッドではなく、少しブランクスが入るので、追い風のときの掛けた後のやり取りの最中にうねりの中にラインが吸い込まれてバラしたりするのを軽減してくれます。

危険を感じた場合は釣行中止も英断

うねりや風があるショアジギングで青物など釣りが可能かどうか?という視点からお話ししてきました。強い風があってうねりが上がっている状況だと、釣りのしずらさはあるものの魚の活性においてはメリットのほうが大きいということが理解できたかと思います。

ということは「魚を釣る」という観点でいくと釣りやすく聞こえますが、問題はアングラーの「釣り難さ」が増してしまうことにあります。

もちろん事前に天候や潮汐、風向き、風速等をチェックしてから釣行計画を立てることはもちろんのこと、初めての場合は経験者に同伴してもらい、あまりにも危険だと推測される場合には、すんなりとその日その場所へ行くのを諦めましょう!!

無理して釣りをして釣れるのならまだしも、ケガをして帰って来た…なんてことになったら目も当てられません。
釣りは実戦が大事ですが、身の危険を感じるほどであれば大人の釣りマニアとして辞めることも大切なことだと思います。


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