湾フグとは近年よく耳にするようになってきたものの
東京湾だけに関わらず外房、南房、相模湾でも行われており使う仕掛けも釣り方もそれぞれの地域でも異なっています。
そこでこの章では特に東京湾で行われる湾フグについて
長い経歴(釣り歴平均12年以上)を持つ釣り好きが集まった共同運営チームです。釣り種によってはメーカーのテスターも有しています。メーカーやプレスリリースでは伝えることのない一般ユーザー目線で忖度なしにお伝えすることを目的としており、タックルやアパレルなど率直なインプレや実釣経験を基にした記事をお届けします。
湾フグとはどんな釣り?
湾フグとは、主に東京湾で行われるフグ釣りを指す愛称です。
この地域はフグが豊富に生息しており、1年を通じて多くの遊漁船が港から出航し、釣り人を迎えています。
湾フグの釣り方は、相模湾や外房といった他の近隣地域とは異なり、独自の特徴を持っています。そのため、使用するタックル(釣り道具)も異なります。湾フグ釣りでは、フグ特有の捕食行動に合わせた仕掛けが用いられ、その繊細さと駆け引きがアングラーの技術を試す場面となります。釣りそのものが楽しいだけでなく、フグは食べても非常に美味しい魚として知られており、この魅力が人気の一因となっています。
「湾フグ」と呼ばれるものでも、外房や茨城沖でのフグ釣りとは少々異なります。これらの地域では異なる釣り方や仕掛けが使用されるため、同じフグを狙う釣りでも、釣り場ごとに戦略が異なるのです。湾フグ釣りは、東京湾の特有の地形や水質、さらには季節ごとのフグの習性に合わせた釣り方が要求されるため、初心者からベテランまで楽しめる釣りとなっています。
近年、湾フグの人気はますます高まっており、その理由は釣り自体の面白さと、釣ったフグの美味しさにあります。遊漁船のサービスも充実しており、初心者でも安心して挑戦できる環境が整っているため、釣り好きの間では「一度は体験したい釣り」として注目を集めています。東京湾の豊かな海の恵みを感じながら、湾フグ釣りのスリルと楽しさを堪能してみてはいかがでしょうか。
湾フグの時期
湾フグ釣りは、1年を通して楽しめる釣りで、季節ごとにターゲットとなるフグが変わります。
メインとなるショウサイフグは5月から10月までがシーズンで、この時期に多くのアングラーが釣りに挑むことが可能です。
秋から翌年の春にかけては、ヒガンフグがターゲットに変わり、さらに5月や6月には季節限定のトラフグ狙いが楽しめます。釣り方や仕掛けは基本的に同じなので、季節によって異なるフグを気軽に狙うことができるのが魅力です。
湾フグの仕掛けとエサ
赤エビなどをエサとして使うエサ釣り仕掛けです。
仕掛けは2種類あり
胴突き仕掛の枝針に殻を剥いて小さく切った身を刺した食わせ釣りの仕掛けと
相模湾でよく見られるカットウ仕掛けの2種類があります。
カットウ仕掛けはエビの頭を切り落とし尾の半分残し頭から3節分ほどの殻だけ剥いて
カットウ針と呼ばれる鋭い針が3本束ねられた針に刺して釣りを行うものがカットウ仕掛け
エサは胴突き仕掛けを使用する場合は身だけを使うのでアオヤギ貝の?き身やブラックタイガーなども頻繁に用いられます。
ヤマシタ ショウサイフグ仕掛 SFK
湾フグの誘い方
誘い方は狙うショウサイフグの時とヒガンフグのときと誘い方はやや異なります。
基本は底の仕掛けのオモリが着底するまで水中にエサを漂わせて、それを目にしたフグにまずは追わせます。
着底したら仕掛けが横に寝てエサが底付近で漂っているのをフグがエサをついばむようになったのを感じたらアワセを入れていきます。
このとき着底後に3~5秒ほど待ってもアタリが感じられない場合は、50cmほど浮かせて上へ持ち上げる誘いを行い遠くに居る魚へもアピールします。
ショウサイフグは動きを小さく振り幅も狭くし止めを長めに取るといいです。
千葉県側の大貫沖一帯など外房で行われる空アワセを入れるタイム釣りとは違います
どちらのフグ狙いでも一度上げて再度着底するまでのフォール中に喰ってくることもあるため細心の注意を払い
ゆっくりとエサが水中でユラユラしながら落ちていくスピードと同じくらいになるように意識しながらフォール中のアタリを取りやすくなります。
湾フグのタックル
ロッド
東京湾の湾フグの釣り方は誘い方の箇所でも説明した通り外房で行われる空アワセを入れるタイム釣りとは違い
ごくわずかな微細なアタリをもキャッチすることが求められるためロッドは先調子(乗せ調子)のティップが良く入るタイプのロッドがおすすめ。
【予約受付中】ダイワ メタリア湾フグ S-175・J
アルファタックル アルファソニック フグゲーム 155
リール
船の上から深い底まで落としてから巻き上げる縦の釣りであるため両軸リールが使い勝手が良く湾フグによく用いられます。
ただオフショア用の両軸リールはたくさんラインを巻けるよう大型のリールが多いですが
カワハギ用など小物釣り用の100番~150番クラスの小型の両軸リールが大きさ的にちょうどいいです。
また湾フグのカットウ仕掛けの釣りの場合は、針にカエシが付いていないためアワセてからの巻き上げは高速巻きが基本になります。
そのためハイギア以上がおすすめです。
ダイワ フネX 100H
シマノ ベイゲーム 150DH
まとめ
東京湾を中心に活発に行われている湾フグという釣りについて解説してきました。
フグは食に関しては高級魚的な扱いを受けますが
これまでは釣りでいうとエサ取り名人などと不名誉な名を付けられていた外道の中の外道でした。
はじめから狙って釣る釣りのターゲットとして静かにブームになっています。
船からの釣りですが湾内の近場で釣れるので気軽に楽しむことが可能です。