ルアーの素材では珍しいサーキットボードというものをご存じですか?
今から7年ほど前に釣りの世界でも脚光を浴びたこの素材のメリットに着目。
ルアー使用することで何がどう良くなるのかにスポットをあて、FRPやメタルのほかカーボンファイバーとも違うルアー素材について詳しく解説していきます。
長い経歴(釣り歴平均12年以上)を持つ釣り好きが集まった共同運営チームです。釣り種によってはメーカーのテスターも有しています。メーカーやプレスリリースでは伝えることのない一般ユーザー目線で忖度なしにお伝えすることを目的としており、タックルやアパレルなど率直なインプレや実釣経験を基にした記事をお届けします。
サーキットボードとは
サーキットボードとはみなさんパソコンの中に組み込まれている緑色の配電盤をみたことありませんか?
あれはすでに電子線が刻印されていたり、回路が埋め込まれています。
線などが加工される前の電子部品を集積、配線するための基盤のことをサーキットボードといいます。
英語で言うとPrinted Circuit Board(回路がプリントされた板)と表されます。
このサーキットボード自体の素材は、1種類ではなくいくつかありますが
釣りのルアーの素材として脚光を浴びたのは、ガラエポ素材と呼ばれる
ガラス繊維をエポキシ樹脂で固めてつくられたもので、
非常に軽くても丈夫であるという特徴がある素材です。
サーキットボードをルアーに使用するメリット
本来、リップ素材として優秀な素材としてみられていた
この軽くて強固なサーキットボードは、加工も容易で扱いやすいこともあり
当初ルアーでは、破損しやすい”リップ”の素材として注目されていました。
水切れもよくなり、かつ丈夫ということだったのですが
サーキットボードはその繊維素材の特質上、クリアに加工することができません。
何も色付けしてなくても、どうしてもグラスファイバー(ガラス繊維)が集約した色が出てしまうのです。
ルアーのリップは、本来ベイトの形を象ったもので先端に突き出たリップは明確に見えなくてもよい部分ですから
どうしても存在感丸出しのリップが許せない人には
サーキットボードを使用したリップはその性能は認めていたとしても
嫌いというアングラーが多くあまり浸透はしませんでした。
メタルバイブのボディの一部でメリットを発揮
そこで出てきたのが、メタルバイブレーションの一部を、サーキットボードにすることで
利点を生かしながらルアーの能力を収めることに成功しました。
メタルバイブレーションの背中の板状になった部分に、軽くて丈夫なサーキットボード素材を採用することで
メタル部分がボディの下部だけになり重心を低くでき、着水してからの立ち上がりが向上、
キャスト時の飛行姿勢と、フォール姿勢が安定することで、
バス釣りで多用されるリフト&フォールのときにでも、安定した姿勢によってラインの糸絡みを防ぎトラブルを回避してくれます。
このように
ジャッカル キーバーン
名前がまんまですww
あとから紹介するデプスのものと同じ頃に世に出てきたものです。
デプス サーキットバイブ
サーキットボードを使用したメタルバイブで唯一マーケティングに成功したと思える超有名な人気メタルバイブレーション。
このサーキットボードを使用したサーキットバイブを応用したスピンテールジグもあります。