西日本で釣れていたサツキマスは各地でその数を減らしています。僕の地元(中国地方)でも新緑に囲まれた河川に5月になって遡上してくるサツキマスを狙うアングラーもいたそうですが今ではその姿も見ることはありません。サツキマスとはどんな魚でどうして減少しているのか?などサツキマスの産地である岐阜の漁師さんたちの話をもとに探ります
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サツキマスとは
サツキマスとは渓流釣りなどでよく耳にするアマゴの降海型のことで、
サツキマスもアマゴと同じ魚ですが、
サツキマスは河川で生まれて海へ降りていき成魚になってまた川を遡上して戻ってくる降海型といい、
逆にアマゴは河川でふ化したあともその場所で育ち河川で一生を生きていく陸封型です。
皐月(さつき)=5月の連休明けくらいに川へ戻ってくることでこう呼ばれています。
ちなみにこのサツキマスとサクラマスの違いは、どちらも降海型ですが生息地による違いがあります。
サクラマスは日本の北、サツキマスは南側で中国地方や九州にもいた地域があると聞いたことがあります。
サツキマス=アマゴなら、サクラマスの陸封型はヤマメです。どちらも食味や生態はほぼ同じですが、斑点の有無など体表の模様の違いで判別することができます。
長良川とその支流でのサツキマス
長良川、木曽見川、揖斐川などでは昔から、網が魚を囲う円弧状になるよう竿(さお)で巧みに舟を操りっていき川の流れに網を流していくこの土地の伝統的漁法「流し網」という漁法でサツキマスを捕る。
長良川河口に堰が出来た1995年以降にサツキマスへの影響が懸念されています。
長良川河口堰運用開始翌年には岐阜の市場に木曽三川産サツキマスが2011匹も並んでいたものの、昨年はたったの16匹。
漁師さんいわく「もう幻の魚」といいます。
この近辺の関市周辺で釣れるものは漁協の放流魚なのだそうです。
DUO ルアー スピアヘッド リュウキ 70S
サツキマスを釣るための釣れるルアー
減少をたどった複合的原因
ここまで減少の一途をたどってきてしまった原因は「ものすごく複合的」と語るのは京都大学生態学研究センターの佐藤拓哉准教授。
川の水質の悪化、成長に必要な虫エサが育つ上流域の森林破壊、再び遡上際の河口堰の影響、海の温暖化や餌の魚の減少などなど・・・。
さまざまな要因があるとされており。
最近では長良川で、温暖な川にはいないとされていたスモールマウスバスが初確認されアユやアマゴの生態系影響も問題視されるようになってきています。