これから温かい料理が恋しくなる季節にチヌ(クロダイ)が釣れたらぜひ試して頂きたいのが今回ご紹介する”かぼすしゃぶしゃぶ”です!
ライトタックルで近場で気軽に釣れるチヌ(クロダイ)もあまり手を加えなくとも高級魚並みの料理に変貌します。
元割烹調理師がおすすめするチヌ(クロダイ)かぼすしゃぶしゃぶのレシピをどうぞご覧ください。
釣り歴15年、日本料理店での調理師歴20年以上のチヌコックことOSAMUです。ライトゲームが趣味の料理人でした。割烹や厳しい修行を強いられる高級料亭で働いていた経験から素人さんのレシピサイトでは決して載っていないプロならでは小技、裏技を得意としております!ちょっとしたひと手間で絶妙に上手くなるそのヒミツとは…!?
準備するもの
まずは材料を準備します。
●チヌ(クロダイ) 30cm~40cmくらいの1尾
●香味野菜
水菜 適量
人参 適量
シイタケまたはエリンギ 適量
※お好みで大根、白ネギなども相性がよく美味しいく食べれます。
●かぼす風呂
利尻昆布 10cm角くらいの適量
かぼす(なければすだちやヒラミレモン等)
●薬味
もみじおろしまた柚子胡椒 お好みで
日本酒
ポン酢
塩
料理の仕方
魚の下処理
まずはチヌ(クロダイ)の下準備から入ります。
ここの作業は割愛します。詳細はほかのページでさばき方から丁寧にご説明しています。そちらでご覧ください
三枚おろしにしてサクにし皮を引き剥いでおきます。
これが料理人の技”玉酒洗い”
そしてサクにした4本の身は、ボールに移して日本酒でササッと洗い、キッチンペーパーで水気を拭き取っておきます。
これは磯臭さを考慮して皮目についた汚れを落としながら、香りがつくとともに、日本酒に含まれるほのかな塩分を補い身を締めるために行います。
「玉酒洗い」という川魚などの刺身を日本酒を加えた氷水で締める和食ならではの技法です!
このときの日本酒は料理酒では物足りず…あまり高価なものでなくてもいいですがいわゆる「吟香」がする香りが立つ日本酒がベターです。
剥ぎ取った皮も、しゃぶしゃぶとして賞味すると、身とはまた違うコリコリとした食感が楽しめるためここで丁寧にした処理をしておきます。
皮は一度少量の塩で揉んでヌメリとともに臭みを取って流水にさらしておきます。
添え野菜のカット
魚自体の下処理が出来たらサクのままいったん冷蔵庫で寝かせて、次に野菜の準備をします。
水菜、人参(あれば大根も)などは針野菜にします。千六本と呼ばれるマッチ棒くらいの太さに揃えて切る千切りです。
あまり細すぎると野菜の味を損ないやすく、大きすぎると魚と一緒にしゃぶしゃぶする際に火の通りが悪くなってしまいます。
シイタケやエリンギは短冊にカットしていきます。
魚をそぎ切り
お次は魚をそぎ切りにして器に盛りつけていきます。そぎ切りにする際は薄造りの要領で切りますが、若干お刺身系で食べるよりも厚目に切った方が、魚を持つ味わいを楽しめます。
皮も同時に食べやすい大きさに切りお皿に盛りつけます。チヌ(クロダイ)の皮は大変分厚くて火を通すと歯ごたえが出てきます。少し小さめに切るのが◎
このときに上の写真のように、野菜と魚の身を一緒に1~2人前ずつ小分けに盛り付けると高級感がアップ!おもてなしの時などにはぜひ。
かぼす風呂を作る
鍋に昆布を敷き水を加えて沸騰させます。
沸騰したらスライスしたかぼすを入れて香りを移します。
ハイ以上で準備オッケー!
あとは、チヌ(クロダイ)の切り身を利尻昆布とかぼすの酸味と香りがするお風呂でしゃぶしゃぶ~♪
もみじ卸や柚子胡椒の薬味を添えて、ポン酢ですすめてください。
半分だけ火の通った新鮮な魚のプリップリッな食感と旨味を味わえます!
締めはかぼすの香りと酸味がついているので、それとの相性を考えてにゅうめんが一押し!
残ったお出しに塩で調味して、お醤油で香りづけして、硬めに茹でたそうめんを投入。ぜひ^^
まとめ
いかがでしたか?高級な見た目と味が出せる料理なのに意外と料理の仕方は簡単です。
ただしいつもここで私が言っているように、チヌ(クロダイ)に限らず魚料理で刺身やしゃぶしゃぶなどのシンプルな料理は下処理が最も大切な調理技術です。
しっかり血抜き
皮目や腹の洗い
今回で言うならば、お酒で洗ったり、塩揉みするなどの一手間
これらを惜しまずにすべてやることが美味しい魚料理を作る上で欠かせません。