ワインにも合う簡単なイタリア風魚料理アクアパッツァのレシピです。
イタリアの煮魚で、元々新鮮な魚を水とオリーブ油とドライトマトで煮るだけの単純な料理ですが、少しだけアレンジして日本人の口に合うように、また、簡単に普段の台所にある調味料等でできるように改良してみました。
あえて皮目はしっかり焼いて生臭みを消して、たっぷりのオリーブ油を使うのがキメテです!
釣り歴15年、日本料理店での調理師歴20年以上のチヌコックことOSAMUです。ライトゲームが趣味の料理人でした。割烹や厳しい修行を強いられる高級料亭で働いていた経験から素人さんのレシピサイトでは決して載っていないプロならでは小技、裏技を得意としております!ちょっとしたひと手間で絶妙に上手くなるそのヒミツとは…!?
アクアパッツァは丸のままの魚がグッド!!
アクアパッツァはイタリア語で直訳すると”飛び跳ねる水”を意味しています。
ドライトマトとオリーブ油、途中で加える水のみで火を通していく単純な料理です。どんなさかなでも流用できる料理ではありますが、魚に向き不向きがあります。
独特の青臭さが残る青魚よりも白身魚が向いており、どちらかというと脂の乗りの少ないキンメダイ、ヒラメやカレイ、脂が乗っていないアコウなど最適。もう少し小さいカマス、メバルやソイ、キザミ、イトヨリなど油分を外から補うことで美味しくなる魚に向いています。
また真鯛やチヌ(クロダイ)でも美味しく豪快な料理が出来ます!!
ここではチヌ(クロダイ)を丸ごと1尾つかって解説します。
アクアパッツァは魚の切り身でもできますが、料理の見た目の豪華さを演出するには料理できるサイズの丸ごと1尾がおすすめです。
●出来るだけ丸ごと1尾
●アコウ、カサゴ
●キンメダイ
●メバル、ソイ
●カマス
●真鯛、チヌ(クロダイ)
釣り魚のアクアパッツァのレシピ
/2~4人前
・チヌ(クロダイ) 1尾(30cm前後の)
・あさり 大6~10粒
・プチトマト 中5ケ 1/4にカット
・にんにく 1片 粗みじん切り
・オリーブ油 大さじ3
・水 約200cc
・乾燥パセリ 適量
ウロコを落とし、腹を掃除します。(詳しくは塩焼きの下処理をご覧ください。)
チヌ(クロダイ)を丸ごと1尾使う料理で、味付けは塩コショウのみなのでしっかりと身に味が染み込むように身の厚い部分に切り込みを入れます。
そして塩コショウを全体に振りかけます。両面まんべんなく。お腹の部分にもしっかりと塩コショウをしておきます。
塩コショウをふりかけたら、オリーブ油を両面で大さじ1杯分くらいまわしかけて、
手で先ほど振りかけた塩コショウとともに全体にすり込むようにして広げます。
そうしたら、あらかじめ粗みじん切りにしておいたにんにくをチヌ(クロダイ)全体にまんべんなく散らばるように貼り付けます。
この状態でラップで覆い冷蔵庫に入れて1時間ほど寝かせて風味をつけていきます。
1時間寝かせたら、大さじ2杯分ほどのたっぷりのオリーブ油をフライパンに敷き、
少し煙が出るまでフライパンを充分熱してから魚を入れる。
そして皮目に焼き色を付けていきます。
片面が焼けたら、ひっくり返しもう片方の面を焼きます。
(最初にフライパンが充分に熱していないとこのようにくっついて皮が剥げてしまうので注意A^^;)
ここで中火にして 1/4にカットしたプチトマトを加えてもう一度蓋をして片面に焼き色を付けながら全体を蒸し焼きにしていきます。
チヌ(クロダイ)の身全体にある程度火が通ったら、そこで水を注ぎ入れます。
ここがこの料理のいちばんの醍醐味、「アクアパッツァ」の名前の由来にもなった”飛び跳ねる水”が湯気をあげて魚を包み込みます。
ここで一気にあさりも加えて、もう一度蓋をしめ蒸し焼きに。
あさりの殻が開いたら、蓋をあけてスプーンで煮汁を回しかけながら焼いていきます。
煮汁を回しかけることであさりやトマトの風味を馴染ませていきます。
そして、さらにチヌ(クロダイ)を真ん中に来るように敷き、あさりやトマトを周りにちらし、
上から煮汁を残さずすべて魚に回しかけて、パセリを散らしたら出来上がり!
イタリア風チヌ(クロダイ)料理の完成です☆彡