シーバスを釣って食べる!企画です。
キャッチアンドリリースがカッコイイと思っていてシーバス食べるなんて邪道という人はこの章はすっ飛ばしてください!!
基本的に上質の白身魚で食用にされるのは日本だけでなく海外でも同じです。
美味しく食べられる旬(時期)~食べ頃のサイズ、美味しい食べ方(調理方法)をお伝えするとともに、
食べることを前提に美味しいシーバス(スズキ)の狙い方まで解説します。
釣り歴15年、日本料理店での調理師歴20年以上のチヌコックことOSAMUです。ライトゲームが趣味の料理人でした。割烹や厳しい修行を強いられる高級料亭で働いていた経験から素人さんのレシピサイトでは決して載っていないプロならでは小技、裏技を得意としております!ちょっとしたひと手間で絶妙に上手くなるそのヒミツとは…!?
シーバス(スズキ)の旬。美味しくなる時期
割烹料理では夏の高級白身魚として扱う
シーバス(スズキ)の旬は意外ですが、実は夏です。
身質が最も美味しくなる時期で、食材にこだわる割烹料理や高級料亭でも、
春や秋は天然真鯛を使う変わりに夏の刺身の白身魚にはスズキを用います。
自分が料理人だたったころは兵庫県淡路産のものを使っていました。
ちなみに、スズキの漁獲量がもっとも多い都道府県は千葉県です。
シーバス釣りで個体数が多いと言われている海域なのでナットクがいきます。
千葉県がスズキの漁獲量、出荷シェアとみにナンワーワンだとするならば、水質が悪いイメージがある東京湾のシーバス(スズキ)も十分食べられるということですね。
シーバス(スズキ)の食べ頃サイズ
シーバス(スズキ)出世魚で食べて美味いのはフッコ
シーバス(スズキ)を食べて美味しい旬は夏とお話しましたが、その頃になると60センチを超えるけっこうなナイスサイズも釣れはじめます。
それから秋から冬にかけてランカーシーバスが狙いやすい時期になるわけです。
スズキは出世魚で、成長とともに呼び名が変わります。
おおよそ、
30センチ以上~60センチ未満を【フッコ】
60センチ以上を【スズキ】
と呼びます。
この中で、食べて美味しいシーバス(スズキ)の食べ頃サイズはフッコ
だと言われています。
ただし、セイゴだと少し身が柔らかくて水っぽく感じる場合もありますが、
シーバス(スズキ)はランカーくらいのサイズで、丸々太った大きな個体でも脂臭さは全く感じさせない良質な白身魚なのであまり大きさに拘り過ぎなくても良いと思います。
それよりも、どこで育ったのか、どこで釣れたか?といいうことのほうが大事です。
美味しいシーバス(スズキ)を狙って釣るポイント選び
シーバスは水質耐性があり塩分濃度の薄い汽水域のかなり上流域にまで遡上してくることでも知られており、
淡白な白身なので、どこで釣ったシーバス(スズキ)かで味がまるで違ってきます。
中には泥臭くて食えない個体もいます。
食べることを前提にシーバス(スズキ)を釣るための、釣るポイントの選び方や、釣り方について
ざっくりとお伝えしますw
居着き型(陸封型)と回遊型
シーバスには、その場でじっと餌を待ちそこに居着く居着き型、
いわゆる陸封型と、
エサとなる小魚を追って泳ぎ回る回遊型がいます。
いちばん、安全に食べて美味しいシーバス(スズキ)は回遊型
です。
比較的水質がきれいな場所にいることが多くいることとなることが理由として挙げられます。
ただ居着き型でも、その居着いている場所によって、全然食べることは可能です。
河口から5キロ以上離れた内陸部の河川でもシーバスが釣れる場所でも、いろんな場所があって、
都市型河川の中流域でも、イワシやサヨリなんかも入ってくるような塩分濃度が濃くて
水が比較的きれいな場所ならば、居着き型でも美味しく食べられます。
体色は関係ない
体色が黒っぽいのよりも白っぽいシーバス(スズキ)のほうが美味しいという人がいますが、
居着き型は黒っぽくて、回遊型は銀色に輝き腹が白く、
またスズキの種類によっても表面の体色は異なるので、色合いと美味しさはあまり関係ないです。
黒っぽい居着き型でも、棲んでる場所の水がきれいであれば美味しく食べれます。
ヒラスズキとタイリクスズキとマルスズキ
スズキには種類があるので、ここについてもざっくりお話します。
スズキは外洋の磯などの好ターゲットになっているヒラスズキと、
河口や汽水域の湖や河川でよく知られるマルスズキやタイリクスズキがいます。
ちょっと僕自身が、この3種類を食べ比べてみたことがないので、どれがいちばん美味しいかとかわからないので、
何とも言えませんが、多少の味の違いがあるかもしれないので豆知識くらいに頭に入れておくといいことがあるかもしれないし、ないかもしれないww
狙うなら河口~外洋
上記の理由を考慮すると、はじめから食べること大前提にシーバスを釣りにいくのならば、
最初から水のきれいな場所(比較的水が大きく動く場所)の河口や外洋に面した
磯やサーフから釣るのがおすすめのポイントです。
どうしても近くの河川で釣りたいのであれば、食べるスズキが釣れる場所なのか?
そこで釣ったシーバスを食べたいと思うかどうか自問自答してよ~く考えてからのほうが得策でしょう。
美味しい旬と資源再生を考えて
シーバス(スズキ)を食べて美味しい旬は夏ですが、もっとも釣りに適していて釣りやすくなる時期は晩秋から冬のはじめにかけてです。
シーバスハンターならご存じだとな方が多いと思いますが、これは冬の産卵に備えて餌をたくさん食べる時期に、
シーバスが好むベイトのサイズも落ち鮎や、コノシロなど大型になるために必然とランカーシーバスが狙いやすい時期になるからです。
ですが食べることが前提ならば秋冬はおすすめしません
秋冬は外して、夏に釣りましょう。
シーバス(スズキ)が食べて美味しくなる旬は「夏」だとお伝えしました。そのことこからも旬から外れていますし、
産卵期や産卵を控えた個体を狙うのは、資源確保の観点からも避けたほうがいいかもしれません。
産卵の時期でも市場には通常通りスズキは並びますし、どこからが資源枯渇につながる量なのかもわかりませんが、
食べるにしても、一応シーバス釣り自体も楽しむのならば秋冬は外して夏に行きましょう。
シーバス(スズキ)の美味しい食べ方
夏の洗い(刺身)は最高!
シーバス(スズキ)は、上質な白身なので新鮮なものならば刺身がいちばんです!!
夏の割烹料理では、そぎ切りにして、キンキンに冷えた氷水にくぐらせて身がしろくなるまで締めた
「スズキの洗い」はテッパン料理です。
あとで珍味として解説しますが、スズキは元来皮も美味しい魚なので、皮目を炙ってたたきのようにして刺身でも抜群に美味しいです。
そのほか洋風にカルパッチョにも淡白な白身はよくあいます。
塩焼き
また淡白で良質の白身魚なので、もちろん単純に塩焼きにしても美味しいです。
フッコクラスからのサイズの大きい個体だと、カマの部分や
頭のほほ肉にも厚みがあってほどよく脂が乗っていて美味しいです。
あら卸の大根を添えれば、酒の肴にもごはんのおかずにもなります。
また夏のBBQで、スズキを丸ごと塩振って、ハーブを上に乗せただけで炭火で香草焼きにしたことがありますが、
レモン絞って食うんですけど、
外で食うっていうプラスアルファな要素も加味されているのでしょうが、
この洋風の香草塩焼きもめちゃくちゃ美味しかったのを覚えています。
フィッシュアンドチップス
次のおすすめは、これフィッシュアンドチップスです!
ビールのお供に最高の組み合わせで、夏これがあると喉を潤しながらお腹も満たされること間違いなしです!!
女性や食べ盛りのお子さんにも喜ばれ、
ほかの料理よりも手軽にできるのでご家族におすすめします。
ムニエルやアクアパッツァ
スズキはフレンチではムニエル(バター焼き)や、ポアレ(蒸し焼)に用いる白身魚の代表的な魚です。
美味しくない訳がなく、ワインやウイスキーハイボールとの相性が良くて、なにげにお酒がすすみます。
洋酒好き、洋食好きに。
白身なのでムニエルと並んでイタリアンのアックアパッツァも相性の良い食べ方dす。
余談ですが、このムニエルのガルニチュール(付け合わせ)も、またポテトが相性抜群!
たっぷりのバターと魚のうま味を吸い込んだポテトもうまい!!
あら汁
上質な白身魚を美味しい料理にしてたいらげたら、あとに残って破棄されがちなあら骨。
これも質の高い、クセの少ない白身魚なので捨てたりしないで、あら汁にすると格別に美味しい一品が、もうひとつ出来上がります。
ごはんのお供にも、飲んだあとの胃腸をいやすためにも効果あり!
あら汁を美味しくするには、ちょっとした料理人ならではのひと手間で臭みがなく、劇的に美味しく様変わりします↓
シーバス(スズキ)の意外に美味しい珍味
以前から私がこちらで何度も言ってるスズキの皮。
魚のことをよく知っている魚屋さんや漁師さん料理人の人はみんな知ってる
魚の中で皮がいちばん美味いのがスズキだったり。
あと60センチ以上の大きいスズキならぜひ食べてほしい珍味がスズキにはあるんです。
皮
先に申した通りシーバス(スズキ)の皮は本当に美味いんです。臭みの少ない白身魚の身と川の間にある旨味を含んだ筋が美味しくて
皮特有のコリコリとした食感も楽しめます。
魚のことを熟知しているイタリアンの日高良実さんも、スズキは皮目を生かし皮をカリカリに焼いて料理にします。
もっとも簡単な皮を味わう方法が、この皮ぽん↓
作り方はとっても簡単です。
浮き袋
そして、これは魚屋さんでもその美味しさに気づいているひとは少ない「スズキの浮袋」
美味しい魚の内臓系料理は、チャンジャとか、ボラのソロバンの塩焼きなどがありますが
それらに匹敵するほど美味い珍味がシーバス(スズキ)には存在しています。
それが浮き袋、クラゲポン酢とか食べたことありますか? あんな感じです。
胃袋と違って、異物が混入していないで臭みなどまったくなくてコリコリした触感がお酒のおつまみに最適☆彡
ちょうどおでんとかに入ってる牛のアキレス腱みたいな見た目と触感になります。
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