渓流釣りで近年人気を誇っているるあーを使っての釣り方について解説します。
初歩的な河川でのルールから基本的な釣り方と、渓流釣りにおいてのキャストの仕方や流れや障害物などの狙う箇所や主なルアーにおいてのそれぞれの動かし方をひとつひとつ順を追って解説していきます。
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渓流釣りルアーのキホン
渓流など源流(河川上流部)にはルールがある
渓流釣りをするときは、必ず釣り場のルールとマナーを守らなければなりません。漁業協同組合が運営している河川を利用するときは、同組合が提供する遊漁券が必須となっています。
近くの店舗になる発券機のほか、現在では事前にアプリからの購入も可能です。また、川の流れに関しても基本的な規則を知っておく必要があります。上流から下るように釣るのは間違いなので注意してください。原則的には下流から上っていく形で楽しむことになります。また、渓流に潜んでいる魚はとても警戒心が強いです。そのため、自分の出したわずかな物音が、他人の釣りの邪魔になるケースも珍しくありません。
さらに禁漁のシーズンに行うことも基本的な禁止事項の一つです。
さらに車で現地に向かったときは、迷惑駐車をしないように心がけましょう。禁漁があけたタイミングには人が殺到する光景もよく見受けられます。互いに譲り合う心がないと楽しめなくなってしまいます。
また釣り上げたものが稚魚だった場合、持って帰らずにリリースすることもマナーです。それが渓流釣りを存続させていくための気遣いとなります。
なお、専用エリアが区切られている場合は、無断で別のところに入り込まないように気を付けましょう。
キャストの仕方とコツ
渓流釣りの成否を分ける要素として、正しいキャストが挙げられます。アンダーハンドでの実施が基本となっており、前方に向けて下から放るように行います。広さによってはオーバーキャストでも構いません。
しかし、ロッドを振りかぶれないほどの草木が茂った場所も少なくありません。それほど広さに余裕がないケースが多いため、まずはアンダーハンドで狙った場所にルアーを入れられるようになりましょう。できるだけコンパクトな動作で精度よく投げ入れることがポイントです。
一回の反復動作の勢いだけでそうする人もいますが、それだけと重心がずれやすくなってしまいます。これを防ぐコツとして円状に先端を動かすテクニックが挙げられます。
そうしてリズムを掴んだら、わずかに後ろに振ってから大きな円を描くように放り込みましょう。これは制度が高いだけでなく、体に負担がかかりにくいという特徴もあります。
体の反動を利用するのではなく、遠心力を使うので全身にかかる力が小さいというわけです。また、ルアーを投げた後にロッドにかけた指で速さを調整するテクニックもあります。これを簡単に行えるようになると、狙ったところにピンポイントで落としやすくなるので便利です。
ロッドの選択も大事に
竿の選択に関しては金額の高い竿が必ずしも良いとは限りません。プロ仕様の竿も同様です。竿の性能は価格だけでなく、釣りのスタイルや環境に合わせて選ぶべきです。渓流釣りでは、軽量で感度の高いものが好まれます。この点から、高価なものである必要はありません。
プロ仕様は、より高度なテクニックを要する場合に適しています。例えば精密なテクニカルなアプローチが求められる場合には、プロ仕様が有利でしょう。しかし初心者やアマチュアの方にとっては、あまりに高度なものは逆に操作が難しくなる可能性があります。
要するに、竿の選択は個人のスキルや目的によって異なります。金額やプロ仕様だけでなく、自身の釣りのスタイルやレベルに合った竿を選ぶことが大切です。高価な竿が必ずしも釣果に結びつくわけではなく、正しいキャストやテクニックの習得がより重要です。
基本はランガン!見切りが大事
渓流など釣り堀での楽しみ方と大きく異なる点として、場所の制約の少なさが挙げられます。
これを活かしてランガンの方式で挑戦すると、定点で釣りをするより成果が大きくなりやすいです。あまり上手くいかないと感じている人は積極的に試してみると良いでしょう。
この方式は次々と場所を移動しながらルアー釣りを実施していくものです。釣れるポイントの見切りの確実性を高めたいなら、こうして魚の反応をしっかり見ていく必要があります。渓流は常に流れがあるため、食いついてくるタイミングを正しく把握するのは困難です。だからこそ、待っていると釣れると考えて固執してしまう人も少なくありません。
この不動のスタンスは渓流釣りにおいては悪手と考えられています。釣れそうにない雰囲気を察知したら、できるだけ早く見切ることが不可欠です。
魚がたくさんいる場所を見つけたら、そこで徹底的に粘っても大丈夫です。つまり、選択と集中を意識したフィッシングが必須というわけです。颯爽と歩きながら移動する人も多く、一般的な釣りよりも体力を消耗します。それを軽減するために、効率の良い移動の仕方やルートをあらかじめ検討しておくと良いでしょう。そのような下準備があると、魚と出会える可能性がアップします。
必ず”釣る”ための釣り方の極意
上流に向かって投げる
渓流においては、上流に向かって投げることが基本的なキャスティング方法です。上流側に頭を向けて魚が潜んでいるからです。
頭の前方からエサが流れてくるのをイメージするとわかりやすかと思います。
キャストの際には必ず上流に向けることで、自然な流れを利用してルアーを魚に見せることが可能です。これにより、エサに食いつきやすい状況を作り出すのです。
流れに対するアプローチ
まず、流れに対するアプローチですが、渓流釣りでは水流の流れが速いのでそれを利用することが大切です。流れに乗せる形でルアーを進めることで、魚に自然なエサの流れを演出し、より食いつきを誘発します。
水流の速さや深さ、障害物の位置を読み取りながらルアーの動きをコントロールすることが成功の鍵です。川の中にを適切に馴染ませることで、魚にとっての魅力的なターゲットにするのです。
流れの変化や障害物を探る
まず川の変わりや障害物を探ることは重要なポイントです。渓流は常に変化しており、水流や地形が魚の位置やエサの流れに影響を与えます。専門家は流れの読み取りに熟練し、水面の微細な変化や水中の構造を見極めることで、魚のいるポイントを的確に探り当てる情報として役立てます。
流れの変化や障害物の存在を迅速に把握しつつ探索します。もし流れの当たる岩がある場合、それは身を隠す障害物として機能するだけでなく、岩の裏側(下流側)は水流が複雑に変わる”変化のある場所”としても機能します。
流れの下に覆いかぶさるように生えている樹木や、大岩によって分かれている流れが再び合流している場所など、流れの変化や障害物の周辺に位置する部分に注意を払いながらルアーを進めることで、釣果を向上させることができます。
ルアーの選択も専門家の技術と知識が必要です。渓流釣りにおいては、現地の状況に合わせた適切なものを選ぶことが成功の鍵となります。水流の速さや透明度、魚のエサの好みなどを考慮して魚にとって魅力的な動きや色合いのルアーを選ぶのです。専門家はこれらの要素を総合的に判断し、最適なルアーを選択する能力を持っています。
雨が降った次の日は雨によって水位や水流が急変することがあり、魚の行動も変わる可能性があります。専門家は天候に敏感であり、雨の影響を的確に読み取ることで、釣果を伸ばす手立てを見出すのです。雨の後には餌の流れが活発になることもあり、魚の捕食活動が活発化することがあります。
釣行時間にも気を使って
時間帯の選び方も重要です。魚の活動時間に合わせて釣りを行うことで、成功率を高めることができます。夏場は朝早くや夕暮れ時に、水温が下がって魚が活発になる時間帯があります。
対して、冬場は日中の気温が上がる時間帯が好適です。専門家の知識に基づき、状況に応じた時間帯を選ぶのが良いでしょう。
渓流釣りのルアーの動かし方
渓流ルアー:ミノーの動かし方
渓流ミノーを使った渓流釣りの醍醐味は、ルアーのリアルな動きで魚を誘引することです。まずミノーを選ぶ際には、現在の釣りの状況や対象魚に合ったものを選びましょう。
サイズやカラーは、その日の水の透明度や天候によって変えることが大切です。投入する際には遠投しすぎずに目標のポイントに正確に着水させます。着水後、リールを巻いて水面に引き寄せスラックを取ります。そしてトゥイッチと呼ばれるテクニックを駆使します。これはロッドを軽く震わせるような動作です。リアルな挙動を演出し魚に襲わせる刺激を与えます。
トゥイッチを行う際にはロッドを使って糸を軽く引っ張り、わずかな動きを与えます。この動作を繰り返すことで水中で不規則に動き、けん引するだけでは得られない誘いを生み出します。
動作のリズムやペースも重要です。一定の間隔で行いジャークさせることで、負けた魚を狙うようなアクションを演出します。ただしこの間隔は日によって変わることがありますので、魚の反応を見ながら調整しましょう。
渓流の流れや地形に合わせて動かし方を工夫することも大切です。流れの速い場所では流れに乗せながら行うことで、より自然な動きを作り出します。
渓流ミノーの動かし方は、リアルな動きを持たせることと、魚の興味を引くトゥイッチのテクニックがポイントです。日々の釣りの状況や魚の反応に合わせて、上手に使いこなして楽しい釣りを心ゆくまで楽しみましょう。
渓流ルアー:スピナーの動かし方
その動かし方を理解することで、より成功率の高い釣りを楽しむことができます。まずは選択肢を考えることになりますが、サイズや色や模様は、釣り場や対象魚に合わせて選ぶことが大切です。
巻く際の巻き速度は重要です。基本的に流れの速い渓流では速く巻くことが効果的です。これにより魚にアピールすることができます。
一方、流れの緩やかな渓流では、ゆっくりと巻くことで魚に違和感なくルアーを見せることができます。巻き速度は試行錯誤しながら、その場の状況に合わせて調整してみましょう。
巻く際のアクションも重要です。定速巻きだけでなく時折スピナーをポーズさせるようなアクションを取り入れることで、魚にアピールすることができます。突然の動きや一時停止は、魚に疑念を抱かせ、バイトを誘発することがあります。
さらに川の流れに合わせてロッドを動かすことも大切です。流れに逆らって巻く場合は、川の上流側にキャストし川の流れに合わせてスピナーを巻くと、より自然な動きを演出できます。
動かし方は釣り場の状況や対象魚の好みによって異なることがあります。慣れてくると自分なりのテクニックやアプローチが見つかるかもしれません。釣りの楽しみを持ちながら、試行錯誤を重ねてみましょう。
渓流ルアー:スプーンの動かし方
スプーンの動かし方には主に「トゥイッチ」、「ただ巻き」の二つの方法があります。これらの技法を使い分けることで、効果的に魚を誘引することができます。
まず「トゥイッチ」はリールで巻きながら、ロッドを微妙に動かすことでルアーに動きを与える方法です。これにより水中で小魚が緊急的に逃げるようなアクションを演出し、大型の魚にアピールします。ロッドを軽く震わせるような感覚で動かすことがポイントです。短いジャークを加えることで不規則に動き、魚の注意を引きます。
一方「ただ巻き」は、一定のスピードで巻きながら進行させる方法です。この方法は特に水流の穏やかな箇所や、魚がじっくり狙いやすい場所で有効です。リールの巻き具合を調整しながら、水中できれいなアクションを描くように注意することが重要です。魚にとって飛び抜けたアクションこそが、スプーンの魅力を引き出すポイントです。
どちらの方法を選んでも、色や大きさ、水流の状況などに合わせて微調整することが大切です。また釣りのターゲットとなる魚の種類によっても最適な動かし方が異なる場合があります。渓流釣りでスプーンを使う際は、動かし方を工夫しながら、釣果を楽しんでみてください。