アワセの入れ方からファイトやランディングなどやり取りは肝心です。
掛けても釣り上げられなければ「釣った」という証にならないのがこの釣りの世界。
エラ洗いなどから確実な取り込みまでに持っていくファイトとランディングのやり方と注意点をメモしておくことにしました。
どんな魚種の釣りにも役に立つ情報です。ぜひご一読ください。
シーバス釣り歴15年以上になります。川すずきを主に追い求めて駆け回り収入の半分は釣り道具につぎ込むシーバスオタクです。メーカーからの供給を受けルアーのテスターもしています。はじめた頃と比べると随分とフィールドの状況も変わり釣り方も変化しており、これからもずっと学び続けなければいけないと痛感しています。これまでの長年蓄積してきたノウハウを基に現代にあった”今釣れる情報”をお届けしていきたいと思います。
最初のアワセが肝心
最初のアワセが決まれば後のファイトは非常に楽になります。アワセの入れ方はルアーにあたりがあったらロッドを縦に大きくあおってフッキングさせます。
アワセはタイミングが早すぎるとバレやすくなり。遅すぎると当然掛かりません。
またロッドをあおる力加減も強すぎるとすっぽ抜けたり、弱すぎるとフッキングが甘くなりファイト中にバラしやすくなります。
ミスフッキングを防ぐには
最初のアワセはあとからのランディングまでもっていくための大切な最初の第一段階になるのだけど、ではどうやったらうまくアワセられるのか。
【上手なアワセ】とは?
魚のバイトに対しての強弱は必要ですが、これもまた経験値がものをいいます。頭の中で考えてできるものではないのでとにかくフィールドに通うことが先決でしょう。
ほぼ根掛かりかなって思った時でも引きが強ければおのずと少しだけでもロッドを縦にあおっていると思います。それが自分で感じるタイミングだったりするわけで習うより慣れろ!です。
トップウォーターの場合
ひとつ【気をつけておくこと】があります。
トップウォーターの釣りの場合即合わせは禁物。高い確率でバラします。
ドバッと水面を割って出てきたら、一呼吸おいてラインを送ってやってからティップが十分に下を向きブランクスに魚の重みが乗ったら鬼アワセを入れます。
言葉にすると長いですが、これも実際はコンマ何秒かの判断が決め手。ただ頭の中で気を付けておこうと覚えているとけっこう役に立つ場面は多いです。
ファイト中のやりとり
アワセを入れたらファイトのはじまりです。
基本ファイトはゆっくり
底に根が少ないポイントなど根が少ないオープンウォーターの場合だと、無理に強引に巻き取ってきたりせず、徐々に魚の体力を奪いながら慎重にやり取りをすすめます。
事前にドラグを若干緩めておきシーバスが走れば無理に巻かずにラインを出し止まるまでゆっくり待ちます。そして止まったらまた巻き始める。これを繰りかえします。
そうしている間に徐々にこちらに自然と近づいてきます。
大物がヒットしたときでも無事にランディングまで持ってこれる可能性が非常に高いファイトの仕方です。
これが基本ファイトのやり方。これでファイト中のバラシが減りランディングが容易になるのです。
ただし根が荒い場所(底にストラクチャーの多い場所)だと逆の方法になります。
ストラクチャー絡みのポイントの場合
根が荒い場所だと、魚は下へ下へ潜る習性があるため根に入られてしまったときにストラクチャーにラインが擦れてラインブレイクする確率が高まります。
このような場所でのファイトは、そういったラインブレイクが起こりやすい場所から引き剥がすことが先決です。ラインを出さずに一気に巻き取ります。
こういったファイトには十分なパワーを持ったロッドは不可欠です。ML以上のパワーで、目安としてはティップは固めで、最近流行の軽いロッドではなくブランクスやグリップにある程度の重さがあるほうが力を入れやすくパワーファイトに向いています。
ファイト中の魚の頭の向き
シーバスやニゴイ、青物でもフッキングするとその後、右に左に大きく首を振り走ります。このときに肝心なのがロッドの向き。
魚の個体が見えるシャローならば、シーバスが右に走ればラインとロッドも右に傾ける。左に向いて泳ぎ始めたら左に傾ける。
魚の進行方向に逆らったロッドワークは×。
ラインとロッドへの負荷を抑えながら魚をいなしていく役割があります。
これは基本中の基本です。これを守ることでランディングの難易度が下がります。
シーバスは「エラ洗い」させないロッドワーク
シーバスは「エラ洗い」と呼ばれる、水面に向かってきてジャンプしてきたり、水面に浮きあがって首を左右に素早く振ることがあります。
これをされるとフックが外れたり、ラインブレイクにつながるため予防策とかわすテクニックが必要になります。
「エラ洗い」の予防策
アワセで一度ロッドを煽ったら、それからのファイト中はできるかぎりロッドを寝かせて(水面に平行に)なるようにして、極力シーバスの身体が水面から出ないように水面下を泳がせながら巻いてきます。
「エラ洗い」された時
エラ洗いされて、フックが外れてしまうのは、フッキングが弱いとラインが緩まってフックが抜けてしまうことにあります。
だからエラ洗いされることを前提に、ファイト中、ラインを緩めないようにテンションを掛けた状態にしておきます。リーリングしているときはもちろん走らせているときも同じです。
万が一エラ洗いされても、焦って
リーリングを止めない。ロッドティップを下げない。
巻くのを止めたりロッドを一瞬下げたりするだけでラインにたるみができフックが抜けやすくなってしまいます。
横移動
ゆっくりとファイトしていると魚が弱ってくるのが手元で分かり、徐々に魚が浮いてきます。そこまで来たら水面から飛び出しエラ洗いされないように、横方向へ移動しながらロッドを傾け手前へ寄せる方法をとるとそのあとのランディングが非常にやりやすくなります。
タモを使ったランディングのやり方
足元付近の水面まで近づいてきたらいよいよランディングです。ここはタモを必ず使いましょう。
魚をコントロール
足元の水面まで近づいてきたらタモ入れの準備にとりかかりましょう。
ロッドはあまり上向きにせず倒した状態でラインテンションを掛けたまま任意の位置まで寄せます。
先にタモは水の中へ
そしてそこで慌ててタモを差し出すのではなく、予めタモは水の中に入れておきます。
そしてタモの近くにまで寄せてきたときに、タモを魚の頭の先に合わせます。
タモ入れは頭から
これはランディングの基本中の基本です。タモ網で後ろから(尾から)追うように掬おうとすれば魚は逃げていきます。頭から入れてやることが大事。
このときタモの中へ頭から誘導するというほうがイメージしやすいです。
ラインテンションを抜く
ここからがキモです。魚の頭の先に合わせてタモをセットしたら、タモに入る寸前にそれまでテンションを保っていたラインを一気に抜きます!(ベールを返す)
しっかりタモが届く位置まで魚を寄せてこられてさえいれば、ラインテンションを抜くと前に泳ごうとする魚は一瞬頭を下げます。そのときにタモで掬い上げます。
このときそれまで引っ張られていたラインを緩めることで、惰性で自らタモの中へ入ってくることもあります。
このときにラインのテンションを掛けたままだとルアーがタモ網に引っ掛かったりする原因になるので注意しましょう。
抜くというのは「緩める」ことですが、寄せてきたら一気にこの動作をするので抜くという表現が合っています。
サーフや磯でのランディング
サーフや磯の場合は波を味方につけます。
波のタイミングを見計らって寄せ波に乗せて岸にズリ上げます。躊躇などせず一気にズリ上げるのがコツ。
もたもたしていると強い寄せ波に飲み込まれラインが丸め込まれてフックが外れてしまったり、また引き波で一気にラインテンションが掛かりラインブレイクすることがあります。
口が柔らかいor小さい魚の場合
魚の口が小さく柔らかい場合はいくらフッキングが決まっていてもより深く刺さっていないとバレることが多いです。その代表的な魚がアジやサワラ(サゴシ)です。
これらは暴れても無理なファイトは禁物、それほど力も強くはありませんしずっと巻いていれば比較的簡単に浮き上がってきます。
しかし水面まで来たところでロッドを上向きに上げるとすぐフックアウト!!
抜き上げようとすると高確率でバレるのがこの魚種。
水面まで浮いてきたら必ずロッドを水面に向けて上げない!これ肝心です。
足場の高い場所でのタモ入れテク
沖堤防や小高い磯など、足場の高い場所は予めタモが下せるランディングのしやすい場所を探しておいてその場所まで魚を誘導する方法をとることができます。
タモ(ネット)は垂直に
遠くても高い場所からタモを使ってランディングする場合は、タモの角度に注意をしてください。
魚が足元まで近づいてきたら水の中に先にタモ網をセットしておきます。その時のタモの角度は当然、魚の頭の向きと平行です。
問題はそのあと!
水面と平行に持ち上げてはいけません。シャフトが折れてしまい兼ねません。魚がネットに収まったらそこからは掬うように持ち上げるのではなく、縦方向に引いて来るのです。
まとめ
釣りにおいてランディングは大事な要素。ことシーバスやライトジギングにおいてはその魚たちの性質から言ってファイトには特有のテクも必要です。釣りではいくらアタリがあってもランディングまでしなければ釣ったことにはなりません。当然「釣れた」魚のカウントは増えないわけです。
いまいちどランディングについて学んで見ると次回からは劇的に釣果が増えるかもしれません。