ルアーのサビ取り方法を、一般的にいいとされている方法5つを実際に試してみてどれが一番錆を落とせたかを検証しました。
長い期間釣りに使うことのないルアーなどタックルメンテナンスの第三弾は、
ルアーのフックやリング、アイに付着してしまったサビ取り方法について解説いたします。
長い経歴(釣り歴平均12年以上)を持つ釣り好きが集まった共同運営チームです。釣り種によってはメーカーのテスターも有しています。メーカーやプレスリリースでは伝えることのない一般ユーザー目線で忖度なしにお伝えすることを目的としており、タックルやアパレルなど率直なインプレや実釣経験を基にした記事をお届けします。
ルアーサビ取り検証①クエン酸
まず最初に試したのがこちらクエン酸。
適量分を水に溶いてサビの着いたフックとスプリットリングをドボンと丸ごと漬け込んで洗います。
今回は水80ccに対して小さじ1程度です。よくコンビニのデザートについてるスプーンで計ると約すり切れ2杯分くらいです。
これで、とりあえず24時間ほど漬け込んでおきます。
また、クエン酸の錆自体に浸透して剝がしてくれる役割にプラスして、汚れに付着して浮き上がらせてくれる効果のある「重曹」を足す、
クエン酸+重曹だとさらにサビ取り効果がアップします。
レックGNクエン酸【激落ちくん】顆粒タイプ
スプレータイプもありますが、水に溶かして使うタイプで自分で濃度を調整できるこちらの顆粒タイプがおすすめです。
丸1日漬けてみたあとがこちら↓
錆が落ちているようです!!
スプリットリングやアイの部分の錆がひどかったものは逆さに入れて漬け置きしました。
ご覧ください。
写真いちばん手前のST36BC(ブラッククロームコーティング)のフックは完全に錆だけ落ちてキレイになってます☆彡
シルバーのフックはやり過ぎて表面が剥げてしまっていますし、
ツインフックもどうも束ねている黒い樹脂の部分が若干溶け出しているみたいで黒い水滴がしばらく落ちていました。
クエン酸の濃度とか、漬け込む時間の調整が必要かもしれません。
シルバーや樹脂があるツインフックは色落ち、剥げに注意
※ブラッククロームのフックは大丈夫
クロームメッキのスプリットリングもキレイになりました。
ルアーサビ取り検証②クレ556
次は一般的に潤滑剤として使われるクレ556ですが、これをサビている箇所にたっぷりと吹きかけて
錆自体に液体が浸透していくまでしばらく放置。
そこから使わなくなった歯ブラシ等で、液体が残っている状態でブラッシングしてやると落ちます。
漬け込んでおく時間が必要なく、細かい小さめのサビ取りに適しています。
もちろんオイル系なのでサビ取り後は、ほかの洗剤とお湯で洗い流してください。
呉工業 KURE 5-56 (クレ556)
ルアーサビ取り検証③酢
次は最初のクエン酸と同じく酸が錆に浸透して取り除いてくれる酢です。
お家にある料理用のミツカン酢などで構いません。
うちの酢はもっと安いCGCのでしたのけど…(泣)これでやりますww
嫁さんに怒られないように、フックとリングが浸かるギリギリの量で(汗)
この状態で1時間くらい漬け込んで置きます。
酢は湯せんしたりして、少し温めると効果が増すそうです。
ルアーサビ取り検証④パープルマジック
いまやルアーのフックなど金属類のサビ取りを一瞬でやってのけてくれると、あちらこちらで紹介されている
車のホイール洗浄用のパープルマジック!!
落ちるんですけどめちゃ毒々しい、キツいパーマ液のような臭いがします。
家でやると、駐車スペースだろうが庭だろうが辺り一面クソ臭いですww
今回は他のもので代用して漬け込んでからブラッシングする方法でやってみました。
ちょっと豆知識になりますがこれは錆取りレベルではなく、
ド輸入車など(特にドイツ車の多く)は、日本車のように長期耐久性を重視したつくり方ではなく、「削ってでも止める」という安全性を重視してつくられているため、特に前輪の2輪がブレーキダスト=いわゆる鉄粉だらけになってしまいます。
それをスプレーするだけで、水で洗い流すだけで取れるようにしたものが”パープルマジック”なのです。
付着した鉄粉をごっそり取り除いてくれるので、だからあんなにキツイ匂いがします。
自分は部屋の中で使用したので、パープルマジックよりも弱めのものに漬け込んで使うことにしてみました。
ちなみに漬け込んだ容器は、高温にも耐えられる耐熱ココット皿(小さいグラタン皿のようなもの)を使用しています。
カーメイト パープルマジック ブレーキダストクリーナー
薬品の匂い嗅いでも死にはせんし!、ルアーのサビ取りが素早くできるのなら多少寿命が縮まっても使いたいといいうひとはパープルマジックをどうぞ!
ルアーサビ取り検証⑤サンポール
クエン酸や酢など同じ、酸性の洗浄剤サンポールもルアーのサビ取りに効くとか効かないとかいわれているため検証しようと思ったのですが、
とてもわかりやすい良い動画を見つけたのでやめましたww
結論から言うと、サンポールよりも酸度が濃いうすめ液を作れるクエン酸の方が勝ちました。
ルアーのフックがサビてると釣れない?
検証結果を発表する前に、よくルアーマンの間で「フックが錆びていると釣れない」と言われますが、本当に釣れないのでしょうか?
応えは「どっちとも言える」です!
釣れないとはフックが錆びてるからといって”食ってこないわけではなく”
もしルアーにアタックしてきても、フックの先端に錆が残っているとフッキングが甘くなってしまいバラシが多くなるなどの理由で「釣れない」と言われています。
フックのサビが直接、魚に対しての警戒心を招いているわけではなさそうです。
とはいえルアーのアイや、スプリットリングの錆は、そのものの動きを抑制してしまいルアーアクションにも影響する部分なので、
少しでも気になったら、サビ取りまたは交換するようにしましょう。
ルアーサビ取り方法まとめ
じゃじゃ~ん!ルアーのサビ取り結果発表☆彡
この順位の判定には効果のほどはもちろん、
掛かった時間と手間などを考慮してはじきだしました。
2位・クエン酸
3位・酢
同位・クレ556
もっとも簡単にサビ取りできたのが車ホイール洗浄剤でした、今回は若干漬け込んだ後にブラッシングが必要でしたが、
パープルマジックを使えば水洗いだけで済んだはずです。
2位はクエン酸、多少漬け込んでおく時間がかかりますが、その間はほったらかしでいいので漬け込んだあとは流水にさらしたり、
バケツにため込んだ水の中に入れてバシャバシャ洗えばOKでけっこう手軽です。
3位の酢は、やはり市販のものなので顆粒タイプのクエン酸とちがい酸度が調整できないので、
漬け込んだあと印象がクエン酸よりも、サビ取り能力が薄い感じがしました。
あとクレ556、いちばん手軽で即効性があるため、そこまでサビ取り効果はないものの小さいサビのうちに落としておきたいときや、
ルアーのボディにまで着いてしまったフックなどの金属類の錆を落とすときに使うといいかもしれません。