広島県五日市港を母港とする遊漁船を営むこの男性は松本航太さん28歳。
ちょうど10年前に父親を人災事故で亡くし、今日が命日にあたる日。「航太」という名前は釣り好きで船舶免許も持ち海を愛していた父親が付けてくれたもの。
あれから10回目の今日海で手を合わせ、亡き父への思いを募らせます。
小学生の頃に釣りをしはじめルアーフィッシングに目覚める。釣り歴18年でIl Pescariaの番頭です。バス釣りからチニング、エギング、アジング、オフショアのライトジギング、チーバス(小さいシーバス…汗)で週3~4日はどこかにいますw 生涯で釣りに使ったお金はおおよそ軽自動車なら楽々新車で買えるほど投資しました。その経験と良いと思ったことはすぐに誰かに話したくなる性格(おせっかいでおしゃべり!?)を強みに日々魚と奮闘中!
航太さんの釣り歴
父親は釣りが趣味で船舶免許も持っていて、子供の頃は一緒に連れられ堤防でなどに出掛けて釣りを楽しんでいました。
時々一緒に海に出たことも。
そうした経歴を経て自然と自分だけでも釣りを楽しむようになっていき、成人になってから父と同じように船舶免許を取得しました。
そしてあの事件から9年目に差し掛かった2021年の2月に遊漁船業を起業。
今月18には使用船が一新されるなど順調に営んでおられます。
12/25は父の命日
ここで話そうか、どうするか迷いましたが、自分も松本航太さんのお父さんのことを聞いて応援したくなった張本人なので、
ここでもあえて航太さんのお父さんの悲しい事故についても少しだけ触れさせてもらいます。
2012年12月25日、その悲劇は起こる。
東広島市河内町の国道432号を走っていたトレーラーの荷台から鉄板が落下し対向車線を走っていた航太さんの父親、松本康志さんの車に激突。同乗者と父親の2人が亡くなった。
そんな経験をしてきた航太さんだからこそ
「今日、お客さんと船上で話ができても次があるとは限らない」
と、
ある日突然大切な人を奪われた経験を胸に、乗船者一人ひとりの出会いを大事にしています。
積み荷落下死傷事故は後を絶たず
昨日のニュースによると
鉄板落下事故後の2013年から22年11月末までの間、トラックなどの積み荷の落下による人身事故が中国地方5県で54件起きていたことが、5県警のまとめで分かった。鉄板落下事故から10年がたつ今なお、同種事故の根絶には至っていない。
出典:中国新聞デジタル
あれから10年経ってもほとんど状況は変わっていないという現実。
航太さんのお父さんが亡くなった事故は、積み荷台に落下防止柵を立てずにワイヤーのみで走行してワイヤーが切れた、明らかに未然に防ぐことが出来ていた「人災事故」なので、
これは予測できた事故であり危険を回避しなかった責任は重い。人の命が奪われているのだから!
それでも、当の被告人と会社は罰金50万ずつと、禁固2年と3年。刑が軽すぎやしないのか?
法を考え直して欲しい。
実際自分の家族だったらと考えてみると、とても胸が締め付けられる思いに駆られます。
航太さんの遊漁船を応援することはもちろんだけど、こういったことへの関心も深めて声を上げていかなければいけないのではないのかと痛切に感じました。