近年になって突然湧いてきたスーパーライトジギング=SLJはジギングのカテゴリをさらに手軽に水深の浅い場所で30g前後のジグで釣る釣りです。
手軽と言ってもどんなロッドやリールで、適当な釣り方でも釣れてしまう…なんてことは稀です!
正しく理解しているほうが釣れるようになるのは事実です。
周りよりも「あともう一匹!」釣る。釣果を伸ばすための釣り方~をタックル選び方をお伝えします。
気軽に大物が楽しめるライトジギングだけを8年続けているという偏った釣りをしています。青物の強い引きに魅せられてどこへでも出かけていきます。日々進化する昨今人気ののショアライトジギングからショア、オフショア問わずジギングもこれまでの経験から実釣で生かせる釣り方やタックルのことを紹介していきます。
どこまでがスーパーライトジギング?
ジギングの中のSLJ=スーパーライトジギングとはどのような釣りなのか?
それを把握することでさまざまなことが見えてきます。後で解説する釣れるロッドやリールの選び方と、釣り方に根拠があります。
ジギングの種類
ジギング
基本的には現在定義されているジギングは水深が100m以上から重さ100g以上のジグを用いて、サイズの大きな大型青物をターゲットにする釣りです。オフショアというイメージが強いですが、モルディブや日本の沖縄ではショアからのGTなども存在します。大物を狙うもののタックルが大きくすべてが重たく釣りも「ほぼ労働」に近いことで身近に行く釣りとはいかないのが欠点です。
ライトジギング
ジギングの定義よりも下の、60g~100gくらいのジグを用いて水深が~100m以内のポイントで釣る釣りをライトジギングと呼んでいます。一般的にはこちらもショアとオフショアと両方が混在しています。50センチクラスの真鯛から、サゴシやハマチサイズの中型青物がメインターゲットになります。
スーパーライトジギング(SLJ)
近年出てきたのがこのスーパーライトジギング。ライトジギングからさらに水深が50m前後、用いるジグは~30g以下を使用した釣りをこう呼んでいます。比較的浅場で釣れるやり方なので、アジやサバなどの小型青物から真鯛、ヒラメ、イサキなど釣り方もターゲットも多種多様。もちろん浅場で釣るのでショアからでも充分成立する釣りです。ショアからではマイクロジグの釣りにがイメージに近いです。
ショアorオフショアジギング
同じスーパーライトジギングでも陸っぱりからのショアジギングと船で沖合に出てからのオフショアジギングでは、誘い方など基本的に釣り方が異なるので当然、選ぶロッドやリールはもちろん違います。
ショアからはキャスティングがメインになり、ジグを広範囲に引っ張ってくるいわゆる”横の釣り”。
オフショアはスーパーライトジギングの場合特に、バーチカルがメインとなり真下に落としてまっすぐ引いてくる”縦の釣り”が主になってきます。
これらのことを理解するだけで必要なタックルと釣り方が決まってきます。
スーパーライトジギングの水深
スーパーライトジギングを行う水深は、ライトジギングのそれとの線引きがけっこう曖昧だったりもします。
ショアからヒラメ狙いでは水深が30メートル前後、小型の青物をの場合40m~50m。それ以上の60mエリアを移動することもあります。水深はざっくりこんな感じです。
30g以下のジグ~マックスも50gくらいまでですが、水深が40m前後でも潮流が激しいポイントでは60~80gを使用する場合もあります。
ロッド
ロッドを選ぶときに大事なのは、ルアーのキャスティングに耐えれる許容重量と、スーパーライトジギングでは“ティップ”が重要です。
スーパーライトジギングの最大のおもしろさでもある多種多様な魚を釣り上げるためには、軽いジグを扱い、青物以外にもターゲットとなるさまざまな魚種に対応するので出来るだけ感度の良いもの=ティップが良くしなり乗せ重視の吸い込み(食い込み)の良いロッドが小さなアタリまでよく拾え、サイズを気にしなければ釣果を増やせます。
使うジグが50gまでと仮定して、ティップが柔軟な
ルアー許容重量:10g~50g前後
長さ:ボートの上でも取り回しが良い6.5~7ftくらいまでのロッド。
ルアー許容重量:10g~50g前後
長さ:広範囲をサーチできる飛距離を確保するためのスピニングなら9.6ft前後。
ダイワ 20 ヴァデル SLJ エアポータブル 63MLS-S
手返し重視でベイトに絞る。
ルアー許容重量:10g~50g前後
長さ:ベイトロッドで6.5ft~7ft前後まで。
ダイワ 20 ヴァデル SLJ エアポータブル 63MLB-S
代用できるロッド
スーパーライトジギングは専用ロッドでなくとも充分、他の釣り種のロッドで代用が可能です。
一番いいのはエギング用。春イカ用のエギングロッドであれば使用できるルアーも同じくらいの重さになり、ティップもよくしなり感度も抜群です。
バス釣りのロッドでも代用が可能ですが、厳しい目でいうとオススメはしません。バス釣り用のロッドではルアーの許容重量を優先するとティップやブランクスが硬くなりがち。逆に一見感度が良さそうなティップに柔らかいものを選ぶと重たいルアーが飛ばせず、しかも40㎝以上の大物が掛かった時のやり取りがしんどいです。
リール
基本的にスーパーライトジギングに使用するスピニングリールはライトジギングで多用する4000番クラスがちょうど良いです。
イサキやホウボウなどの魚がメインの場合なら、シマノの2500番、ダイワの2000番クラスのリールでも十分釣れますが、ヤズ(イナダ)や大鯛など大物が掛かった時のファイトに苦しみます。
不意の大物にも対処するためと共に、一つ上のライトジギングのリールとしても併用できるので4000番がおすすめです。
ベイトリール
船の上からでも岸壁からでも真下に落として巻いてくるバーチカルな釣りの場合ベイトリールの方が圧倒的に有利です。
手返しが良くボトムから数メートルの地点を何度も探る根魚狙いの時など、クラッチの切り替えだけで瞬時に着底後から巻き始めができるためベイトの方が見切られにくい。
また、カウンター付きであればアタリのあったヒットレンジを測りはすく、たとえ大型が掛かったとしてもスプールとラインの向きが同じなのでダイレクトに巻いてこれるベイトリールは主導権を握りやすくもなります。
シマノ 16 グラップラーCT 150HG
誘い方、アクション
釣り方はターゲットの魚種で選べ!
基本はただ巻でOK!…だが
ワンピッチワンジャーク
名前通りに1回シャクって1回巻くを繰り返しジグにアクションさせターゲットの魚を誘う釣り方。
バーチカルでもこれが基本中の基本。
シャクる間を長めにとるとロングジャーク。しゃくった後竿先を戻しフォールの間を長くとればロングフォールになり。ハタ科の魚など根魚狙いの場合はロングが掛かりやすく、イサキなどはショートなワンピッチワンジャークが有効です。
フォールトゥアクション
一旦ボトムまでジグを沈めてから、大きくシャクってまたフォールさせる誘い方です。根魚系に強く、アコウや真鯛などもこの釣り方で狙えます。フォール中に食ってくることが多く、ロッドを下に戻している最中でもアタリがあれば間髪入れずにアワセを入れましょう。
ただ巻き
ボトムまでジグをゴツンッと底を感じるまで落として、そこから水面まで巻いてくるただ巻き。底が砂地であれば底から5メートルくらいまでのレンジでこれを繰り返せばヒラメがヒットします。岩場では真鯛やカサゴなどが釣れます。
ボトムに着いた時にタッチアンドゴーで即座に巻き取るのが基本、ドスンッと底に着いてすぐに巻きはじめないと見切られてしまいます。
高速巻き(早巻き)
底に沈めてボトムから一気にこれでもかっていうくらいに高速巻きで巻いてくる釣り方で。素早く小魚を追い込んで食らい付くサワラやサゴシなどに有効な釣り方です。
高速巻きで食わせるサゴシにはフックセッティングが意外に重要。これをちゃんとやってないと乗り切らなかったり乗ってもバレやすくなります。