チニングのアワセは感覚で身体が自然に動くまで慣れが必要だと思われがちなのですが、チヌ(黒鯛)の特有の捕食行動を把握して微細なアタリを見極め「ある」ことを押さえておきさえすればアワセは上手くいきます。
確実にフッキング率が上がるとともに釣果が増えるアワセの入れ方を解説します!
チニング,チヌ(クロダイ)ルアー釣り記事専門のNeroです。エサ釣りからルアー釣りに転向した際にはじめてやったチヌ(クロダイ)のルアー釣りの虜になってしまいました。ブリームゲーム歴15年以上の経験から得た数多くの実際の体験からしか得られない秘訣を余すことなくお伝えします。チヌ(クロダイ)ルアーの楽しさをお届けしていきます。
チヌ(黒鯛)の捕食行動
動画をご覧ください。餌であるカニにアタックしてくる直前からはじまります。
大体40秒くらいのところで、チョンッとカニを突いて様子を伺い、フェイントを掛けながら45秒くらいに一気に食らいていていきます。
が問題はこのあとです!
食らいついたのが45秒付近でそこから完全に飲み込む54秒まで、約9秒のタイムラグ。この間チヌ(黒鯛)は人間が熱いものを口にしたときに口を開けたままホフホフしながら歯を動かしているように、口を開けて噛み砕いてることがわかります。
これがチヌ(黒鯛)の捕食の仕方で、ガツンと食らいついてきますが、一気に飲み込みません。
ここでアワセを入れてしまうとバレてしまうというわけです。
動画のようにアワセのタイミングまで9秒もかかることはありませんが、このほんのわずかな飲み込むまでの時間がアワセを成功させるためには大切な要素なのです。
アタリを見極める
言葉で表現すると、「ゴンッ」、「ワサワサ」、「ギュンッ」www
このゴンッというのが食ってきたとき、そのあとワサワサと噛み味わっています、ここでアワセを入れてもトップゲームなんかの場合バラす確率が高いです。
そしてギュンッ、このときはすでにロッドティップに重みを感じていると思います。ここで大きくアワセを入れるとほぼ100%フッキングします。
「ゴンッ」、「ワサワサ」、「ギュンッ」この間はボトムズルの場合、ほんとに1,2秒の短い間でのこと。一瞬です。この一瞬を“待てるか待てないか”は釣果に大きく差が出てきます。
それでは次の章からは釣り方別にそれぞれの釣り方に合ったアワセの方法を説明します。
ボトムズルの場合のアワセの入れ方
底をゴツゴツと感じ取りながら引いているときは適度にラインは張っている状態だと思います。このときに「ゴンッ」とアタリがあったらロッドティップを下げて前に押し出し一瞬だけラインを送ってやります。
ロッドティップを一瞬だけビヨ~ンッと前のめりに乗せてやる感じでうまくいきます。
そして「ギュンッ」とロッドに重みが乗ったらアワセを入れると上手くフッキングします。この一連の作業を、ほんの1,2秒の間に行います。
あまり食い気がない活性の低いときは、この間に「ワサワサ」という時間が生まれ、ゆったりと捕食します。もしくはかじるだけで飲み込みません。このときに焦ってアワセを入れてしまうと大概バレます。
トップウォーターの場合のアワセの入れ方
ポッパーやペンシルでトップウォーターで遊ぶチニングは夏の定番!ただし初めてやる方はバラしがすごく多いのもこのトップゲーム。
食ってくるときに、奥からチェイスしてくるのが見え、水面をドバッと割ってルアーに食らいてくるので、見えた瞬間から心臓がバクバクするものでドバっと来た瞬間に焦ってすぐアワセを入れてしまうのが常。(笑)
チニングのトップゲームはけっこうスローな釣りだと自分は思ってます。
時間にすると、ドバッと食ってきてからロッドに重みが乗るまで1~2秒程度あります。けっこう長いですよね。ここで一瞬必ず待ってください。
ロッドに完全に重みが乗りティップが思い切り下がったときにアワセを入れます。
これでほぼ100発100中で捕ることができます!
落とし込みの場合のアワセの入れ方
プラグルアーの場合のアワセの入れ方
プラグ(ここではミノーやシャッド、クランク、)の場合、ボトムズルのようにルアーの一辺が地についているのではなく水中に浮かんでいるので、その分アタリもわかりずらいのですが、アワセのタイミングは「ゴンッ」のあとにすぐにくる「ギュンッ」。
ただ巻きでも、ストップ&ゴーのときも同じです。
そこまで神経質にならなくても大丈夫です。「ゴンッ」と「ギュンッ」の感覚はほんのわずかでルアーを引いてくるリーリングさえ止めなければアワセは意外と上手く入れられるでしょう。
真鯛のあたりに似ています。タイラバなどはアタリがあってもそのまま一定の速度でリーリングすることでフッキングさせます。
リフト&フォールの場合のアワセの入れ方
バイブレーションやディープクランクでリフフォやる場合、任意のレンジまでストンと落としたら、ロッドを煽ってまたルアーをリフト(持ち上げる)ますよね?、その際フックにチヌ(黒鯛)が近づいていればまさにそのときがアワセになるわけです。
単にリフト&フォールを繰り返していればアワセは必然とできます。
なかなか釣果出すまで難しいのがチヌ(黒鯛)のプラグを用いたルアーゲームですが、チニングのアワセ方はプラグルアーのほうが簡単です。
バイブレーション速巻き
この場合もリフフォと同じです、ただひたすら高速リトリーブをしていたら突如、ラインがひったくられる感触がゴンッときます。
一瞬「根掛かりか?」と思うような重たい引きがあります。そのときすでにフッキングしています!
そのあと少しだけ巻き続けると魚の動きで根掛かりでないことが判断できます。そこで一発、念のために軽くアワセを入れてやります。
これもさほど難しくはありません。
アタリだけで乗らない時の対処法
アタリがあっても乗らないことが頻繁に続くようなら、そのときは以下の原因が考えられます。
◆活性が低く、食いつきが甘い
◆アワセが早すぎる
ほぼこのどちらかです。アワセが早すぎる場合は上記で釣り方別に解説した方法を実践で試してみてください。
問題は、「活性が低く、食いつきが甘い」場合です。ボトムズルで釣ると仮定してご説明します。
活性が低く食いが甘いときの理由
こういったときはワーム、フックの順で、少しづつサイズダウンすることで解決できます。
サイズ違いのものを常時揃えておけば問題ないのですが、自分の場合元々使っていたワーム(クローワームの場合)、尻部をハサミで切り落とし長さを短くしてフッキングしやすくしたりもしてます。
ワームが大きすぎたり、フックがデカ過ぎると乗りにくくなります。活性が高いとこれでも食うんですけどね…。
まとめ
いかがでしたでしょうか?これまでチニングでアワセが決まらず悩んでいた人も、自分でも出来そうと感じ取ってもらえたでしょうか。
チヌ(黒鯛)は口が小さく堅いうえに、あの独特の捕食の仕方でちょっとだけコツがいりますが、気を付けておくポイントさえ頭に入れておけばそこまで出来るようになるまで時間を要しません。
上達のカギは、あとは繰り返すのみです。