秋のシーバス攻略法を解説します。アングラーが近付ける好ポイントまで接岸してくるようになり、寒い冬越えに備えるためと、産卵前に栄養を貯えておくためにエサを荒食いするため回遊しはじめる釣りやすくなるとされる秋のシーバス。
よくルアーにじゃれてくるのが9月、10月、11月の秋であり、初心者でも数釣りが体験できる良いシーズンでもあるほか、
秋になるとベイトのサイズも大きくなりランカーシーバスが思いのほか釣りやすくなる時期でもあり、有名ポイントはもちろんのこと、週末は県外からの遠征組も多く見かけるほどプロアングラーもたくさん集うのが秋のシーバスです。
数釣り、サイズアップの両方が楽しめる年に一度のビッグチャンス!である秋のシーバスの攻略方法とおすすめのルアーをご紹介いたします。
シーバス釣り歴15年以上になります。川すずきを主に追い求めて駆け回り収入の半分は釣り道具につぎ込むシーバスオタクです。メーカーからの供給を受けルアーのテスターもしています。はじめた頃と比べると随分とフィールドの状況も変わり釣り方も変化しており、これからもずっと学び続けなければいけないと痛感しています。これまでの長年蓄積してきたノウハウを基に現代にあった”今釣れる情報”をお届けしていきたいと思います。
秋はシーバスのハイシーズン
秋はシーバス釣りにおいてハイシーズンに突入します。この時期は産卵を控えたシーバスが餌をたくさん食べて栄養を体に蓄積させる時期であり、エサを荒食いすることから
ルアーへの反応が良く、初心者の方でも最も釣れやすい時期
に入ります。
数釣りも期待できるためシーバス釣りをはじめたくても難しそうで躊躇していた人にとっても始めるのにうってつけの時期が秋なのです。
またメインに捕食するベイトの産卵期や旬の時期が重なることで、それら大きなベイトを捕食する1年中で最も大きいランカーサイズのシーバスが狙えるのが秋でもあります。
同時にメインベイトも大きく大型のランカーシーバス狙いにもベストな時期になります。
一級ポイントと呼ばれるシーバスの名所ではどこのフィールドも、ランカーを求めて著名なアングラーの遠征組でごった返すのもこの時期の特徴です。
シーバス釣りでまだ一度も釣れていない人でも、はじめての釣果が出せるのが秋です。サイズの大きなシーバスも期待できるのでこれまで釣れたシーバスの中でサイズ記録更新だって夢ではありません。
シーバス初心者でも釣りやすい秋
ギラギラした日差しが弱まり朝晩少し肌寒く感じてくる9月ころになってくると水温が下がりはじめる秋の入り口。
ルアーのサイズやカラーに非常にセレクティブな真冬や早春と違い、
多少大きめのルアーにも好反応を示す(その場所にいるベイトよりサイズが大きくとも)
ために、タックルセッティングが雑でも食ってくるという時期でもあるので、数釣りが期待できるのも秋シーバスの特徴です。
初心者の方も釣りやすい時期に入るので、秋のシーバス釣りのパターンを熟知し、適切なタックルを選んで釣果につなげましょう。
秋は産卵前のシーバスが餌を荒食いする時期で、一年中で最も食いが立つ時期で釣れやすいときなのでけっこうどんなルアーでも食ってきやすいのだが、パターンを読み取りルアーがマッチザベイトだとハマれば爆釣も夢じゃないのが秋のシーバス!
ランカーシーバスが狙いやすい秋!
また秋特有のコノシロや落ち鮎といった大きなベイトにもためらわずに食らいつくいてくる個体の大きなランカーを狙いやすくなります。
(実際はランカーほど警戒心も強くてルアーにもセレクティブでデカいの狙うのは難しいけど…)
そんなアングラーにとって夢のような秋のシーバスを狙って捕獲するためのパターン攻略を順にお届けします。
9月、10月、11月は激戦!自分だけのポイント探し
9月、10月、11月はシーバスアングラーなら誰もが釣れる時期だと知っている期間なので、人気のある一級ポイントは大概、どこもいっぱい!週末の夜の時合間際なんて車も止められないほど混雑します。
ご想像の通りそういった釣れると評判のあるスポットはシーズン中盤になると、めっちゃ魚がスレてます!居るのはわかっていてベイトも確認できるけど全く食ってこない追ってこない・・・。
それだけならまだしもルアーを通す以前にキャストの音だけで逃げるほどプレッシャーかかりまくりになっています。何度も通っているとわかります。
そんなときは一級ポイントから離れて、ちょっとローカルな場所を選ぶと良いです。意外と自分のフィールドの近くに「こんなとこあったんだ!」と驚くほど良い場所もあることに気が付きます。
Googleマップの航空写真などで目星をつけて、あえてハイシーズンは人気のあるポイントを外すと釣果を伸ばすことができます。
同じポイントで雨後は確率数倍アップ
また秋の雨後の河川や河口は釣れる確率が一気にアップします!
いつも行ってるポイントでベイトが溜まる場所があるなら
雨が止んだその日の夕刻過ぎて日が落ちた後、潮が動くタイミングで行けばベイトがわっさわさw
そこらじゅうでボイルが起こっているのを何度も経験したことがあります。
9月、10月、11月のシーバスパターン
秋のシーズンから見たベイトの表です。こちらを基にして、それぞれのパターン別に、ポイント選びと釣り方を見ていきます。
秋はシーバスが捕食するベイトも大きくなるのが特徴で、代表的なものは河川の「落ちアユ」パターンやこの頃になるとと非常にサイズも大きくなる「イナッコパターン」、
河口や港湾の「コノシロパターン」と「サヨリパターン」に分かれます。
地方によっては河川中流域の汽水域でもコノシロやサヨリが上がってくるポイントもあります。自分のメインフィールドもそうです。
パターン | 9月 | 10月 | 11月 |
コノシロパターン |
=
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=
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=
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---|---|---|---|
落ちアユパターン |
=
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=
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秋のシーバスルアーの定石
秋のルアー選びの、定説は「いつもより大き目サイズ」。いつもの7cm~9cm前後のルアーより若干大きめの12cm以上で狙っても釣れる。いつもなら食っても乗りにくい大き目のルアーでもためらわずに使うことが秋のランカーハンティングのキモ。
これ以降はパターン別に、釣り方とおすすめルアーを紹介します。
早秋のサヨリパターン
サヨリは秋の9月頃から春先にかけてと、回遊している時期が長いためこのパターンでシーバスを狙えるかどうかはその地方や地域の特性、ポイントによってその時々で大きく変わってきます。個体でいる場合も多く、
のですがベテランでも攻略が難しく、初心者にはあまりおすすめのパターンではありません。
サヨリパターンのポイント
サヨリパターンに最もよいのは港湾部です。ポイントの見極めとしては沿岸でまさにサヨリ釣りをしている人達がたくさんいる場所です。
それらを狙ってシーバスが追っている可能性が高いです。護岸整備された釣りのできる海浜公園とかもいいと思いますが本来の秋のシーズンになるとサヨリ釣りを楽しむエサ釣りの方がたくさんいるので邪魔にならないように気を付けましょう。
サヨリパターンの釣り方
水面直下型のシャロランナーなど表層~直下20cmくらいまでをゆっくりタダ巻き
してきます。
水面から飛び跳ねるような動きをすることもあるため、タダ巻きで反応がなければ時折トゥイッチを入れてやったり、ゆっくり漂わせながら時々止めてやりストップ&ゴーも有効な時があります。ただ本当にベテランでも頭を悩ます難しいシーバス釣りの一つに挙げられていますので心して挑んでください。
サヨリ付きシーバスおすすめルアー
長さは12cm以上のもので表層系のフローティングタイプがおすすめです。
引き続き9月、10月初旬など初秋には堤防付近や港湾でサヨリパターンが成立します。
夏に10cm前後だった小さなサヨリも秋になると15cm~20cmとかなり大きさになります。
シマノ エクスセンス クー130F ジェットブースト
水面直下わずか10センチを潜行。このスリムなサヨリそっくりの形状とジェットブーストによる飛距離。
スラッとした細長い男前のシルエットがサヨリパターンのみならず、スレたタフコンの場面でも威力を発揮してくれるそう。
深秋のイナッコパターン
秋のイナッコパターンと言えばシーバスアングラーにとって茨城県中部にある那珂川水系の汽水湖「涸沼」が有名だけど、
自分がメインにしているフィールドでも、落ち鮎が降りてこない場所や、コノシロと混同していることもあるのがこのイナッコ。
春~初夏にかけての極小だったものも秋になるとイナッコのサイズも12cm~20cmくらいとかなりの大きさになる。
そういった大きなベイトを狙っているシーバスも当然大きくなる。
秋のイナッコパターンのポイント
涸沼は「難攻不落の場所」としも有名なので、それなりの経験とテクニックが必要でしょうが、イナッコパターンに上手くハマればランカーシーバスもそう遠い話ではありません。
それは、他のベイトパターンよりも攻略しやすいからです。
イナッコパターンで秋のシーバス攻略を計画するなら、前もって潮の状況とか時間帯などイナッコが入って来るポイントを見定めることは大切ですが、現地のその時の様子を見ずしてはじめから絞ってしまうのはもったいないです。
なぜなら、自分の経験上汽水域ならばイナッコはけっこうどこにでも居るイメージがあるから。
とりあえず大まかに決めておいて
秋のイナッコパターンのおすすめルアー
アイマ リッパー 120F
やっぱり表層系のウエイクベイトは外せないでしょう。
トップでもなくシャローランナーよりも少し上。ボディの背中が水面から出ている状態で波紋を出しながら泳いでくるルアーがいいです。
晩秋のコノシロパターン
体高があり丸々太った10cm~30cmにもなるコノシロはシーバスが好むベイトの中でもサイズが大きいので、それらを追って回遊してくるシーバスも必然と大型のランカーサイズが多く、この大きなベイトゆえにそれらの群れにくっついているシーバスの中でも大型の個体を狙える可能性が高くなります。
秋といっても晩秋11月~1月くらいまでの間楽しめます。場所は落ちアユとは違い、河口から港湾部やサーフの外洋に近い場所になります。コノシロは水面近くにいる場合が多いのですが、まれにボトム付近に群れでいることもあります。
くまなく全レンジを探れるルアーは必需品です。
コノシロパターンのポイント
秋にコノシロについているシーバスを狙うには河口や港湾部、サーフがポイントになります。まず行きたい河口や港湾部、サーフに着いたらメインベイトとなるコノシロの有無を確認します。近くに泳いでいることはなく、思ったよりも沖にいることが多いです。
群れで泳いでいますが目視でベイトの群を確認することはむずかしいのでこれらのベイトも表層を泳いでいるので初めての場所は何かしら水面がざわついているなどの感覚で判断します。確認の方法は音。水面がペチャペチャといっている範囲が広がっているようならコノシロの大群がいる可能性が高いですが、それ以上に確認の方法はルアーを投げてみない限りわからないです。
一度コノシロの大群がいると思われるところへルアーを通してみて、コンッ、コンッとルアーに当たるようならベイトの群れです。
コノシロが生息している砂地が多くある防波堤がらみのサーフとかも有効です。秋のコノシロは水面を群れで泳いでいるので何となく目視で見つけられることもあります。
秋のコノシロパターンの釣り方
コノシロはくねくねとしたウォブリングの動きで泳ます。表層を泳いでいることが多いですが、ボトムに群れでいることもありそれらを考慮しこの泳ぎ方に似せようと思うと
大きさと波動などから、少し軽めのバイブレーションをスローリトリーブかミディアムリトリーブで引いてきます。
私のホームでは大体秋の10月~年明け1月いっぱいくらいまでコノシロパターンが有効な時期が続きます。基本的に群れで水面直下を泳ぎ行動しておりその下にシーバスが居着いています。
レンジは水面直下10cmくらいからそこで食ってこなければ少しづつ下げていきます。サブサーフェイスからミドルレンジ。もう少し寒くなる晩秋から冬にかけてはリフト&フォールでないと食ってこないときもあります。
コノシロ付きシーバスおすすめルアー
秋のシーバスで海水域での代表的なメインベイトといえばコノシロ。
11月~地方によっては2月ごろまで狙えるコノシロパターンは、大型のものは30cmほどにもなる個体も混じる。
それらを捕食しに来るシーバスはもちろん個体が大きくランカーだけを狙って撃ちとりやすい。
水面付近に群れでいることもあれば、底に群をなしているときもあるので全レンジをくまなく探れるルアーは1本は持っておくべきだろう。個人的にコノシロパターンで狙うなら「まずはひとつルアー」ならミノーよりも大型のバイブレーションがおすすめ
日中でも夜でも、泳ぎの早いコノシロに合わせてファストリトリーブ(速巻き)でも任意のレンジをしっかり泳ぎ切ってくれるバイブレーション系が釣りやすい。
メガバス コノシラス GGコノシロ
いつ頃からか秋になるともう見飽きたというくらいどこかでも見たことがあるであろうルアー
それもそのはずコノシロ付きのシーバスには、サイズが大き目で多少アピールが強めでも、
よく泳ぎ、しかもよく潜るバイブレーションは着水後すぐに巻きはじめロッドを立てれば上のレンジも引けるので全レンジ攻略しやすいことから
トップレンジに群れてるときもあれば、ボトムにまで落ちてることもあるコノシロパターン攻略にとっては非常にアドバンテージが大きい。
そんな多様な条件を満たしてくれる、ありそうでなかったのがこのルアーです!
バイブレーションなので、扱いやすくコノシロパターンを攻略するルアーの最初の1本としておすすめのルアーです!
晩秋の落ちアユパターン
出典:鮎・渓流いろいろ釣行記
10月後半から11月にコノシロと同じくらいの時期に河川上流~中流域で活発になってくる落ち鮎パターン。
秋には上流から腹が赤くたくさんの子を持った通称「落ちアユ」が産卵を迎えるために中流~下流域まで下りてくるのを狙ってシーバスが遡上して来るところを狙います。かなりの上流までも登ってきます。
水温が下がりはじめるアユの産卵期。この時期になると産卵のためにアユは河口域まで下りてきます。お腹にたくさんの子を持ちまんまると太ったアユや、産卵を終え弱ったアユをシーバスが捕食します。
秋のパターン到来を見極めるには水温が20℃以下~15℃くらいに下がりはじめたときがおおまかな目安です。地域によって異なりますがおおよそ11月に入るとそろそろです。元々上流の淡水にいたアユが汽水域まで産卵のため下ってくる=落ちてくるのでこの名がついています。
コノシロパターン同様に大型のランカーサイズが釣れる時期でもあり、晩秋になるとプロアマ問わず有名ポイントは連日ごったがえしています。
落ちアユパターンのポイント
秋を迎えると落ちアユは産卵のために河川の中流域~下流、河口まで降りてきます。そのアユの産卵に適した場所をまず見つけます。落ちアユたちが好む産卵場所は「瀬」です。「瀬」とは流れが速く水深が浅い場所です。
水深が浅く水の中まで生い茂っているウィードや側面に多くのオーバーハングがある場所は絶好のポイント。そのような場所を見つけたらそこから下流側に流れがある方向でシーバスが捕食するのでそこにルアーを通せるポイントに立ちます。
またアユの産卵は毎年同じ場所で行われると言われており、一度良いポイントを見つけたら毎年その場所で大きなシーバスに巡り合えるチャンスもあります。
河口近くにもいますが海側や汽水域にこだわらずに上流に近い塩分濃度が薄い場所にもいることが多いです。
産卵のために降りてきた落ちアユが最も産卵場所として好む河川の「瀬」にそれを狙うシーバスが集まります。最寄りの河川を足で探してみましょう。
落ちアユパターンの釣り方
基本的に落ちアユパターンは動かさずに”流す”のが基本です。動かしてもドリフトかデッドスローが有効です。
ルアーを単純に引いてくるというよりかは産卵を終え弱ったアユの個体のように「漂わせる」イメージ。ルアーを動かし過ぎず水流に乗って泳がせるつもりでゆっくりと巻いてくるのがコツです。
落ち鮎付きのシーバスおすすめルアー
秋の海のメインベイトの代表がコノシロなら河川でのメインベイトは間違いなく落ち鮎だろう。
河川でもこんな大きな個体が居たのかと思うほど大きなランカーサイズのリバーシーバスが狙える。
これも12cm以上の大きめのルアーで、「止め」が効き、「泳ぐ」ルアーなら最高です。
ブラックバスでのデカバス狙いのビッグベイトではその名を知らない人がいないほどド定番。
この時期の河川のドシャローで完全に力を使い果たし、弱った体でゆるやかに泳ぐ鮎を見たことがある人も多いだろう。まさにマッチザベイトで狙えるルアーといえばこれに尽きる!サイズといい動きと言いまさにマッチザベイト!
今でこそいっぱい出てきているが、ジョイクロは元祖S字系ルアー。その大きくゆったり泳ぐ様はまさに産卵後の瀕死の落ち鮎を演出できる。
ソルト用もあり、同じく大型のルアーに反応するコノシロにも使える汽水域、海水域両方イケるビッグベイトルアー。
ガンクラフト ジョインテッドクロー178F 鮎の一生 錆び鮎
秋のシーバス攻略まとめ
秋のシーバスはご覧いただいた通り、夏の活性が高く釣りやすい時期を引きずりながら迎えた9月から10月~冬に入る12月中旬くらいまで続く1年間でもっともランカーシーバスに巡り合える大チャンスが来るなど
シーバスアングラーにとってまたとない1年に1度のビッグチャンスです!
攻略方法をしっかり頭に叩き込んで、ここで紹介したおすすめルアーを準備してあとはレッツチャレンジ!
初のランカーシーバスゲットは今年達成になるかも!?