IL Pescaria

インチクの結び方から釣り方までデカい魚が釣れる魔法のルアー活用術

いまインチクがアツい!疑似餌を使ったルアーはとかく魚種別に専門性が色濃く出ていてどんな魚でも同じルアーでとはいかない。その考え方を真っ向から否定してくれるのがこのインチクなのです。

その性能はすでに方々で折り紙付き。大型の青物から、根魚からはたまた真ダコまで釣れてしまうという日本の漁師と職人技が作り上げたインチクも使い方しらなければ、ただの宝の持ち腐れ!

永久保存版インチクの釣り方解説です。


画像:Amazon


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インチクとは

インチクは元々漁師が使っていた、ロケットのようなちょうどボールペンの先についたキャップみたいな形をした丸子鉛が起源。その小さいペン型のオモリにタコベイトを付けたもの。根っからのメイドインジャパンルアーなのだ!


画像:脇漁具製作所

同じように漁師の漁具から発展してきたタイラバのように似ていますが、タイラバは当初生き餌をつけて用いられていたのに対してインチクは最初から疑似餌(ルアー)として使用されていたそうです。

語源は竹のような形のオモリを引くことから「引竹」など諸説ありますが、あまりに釣れすぎるために「インチキ」から来たといわれる説がもっとも有力と思われ、この説が現代のインチクの周知の度合いに合っているような気がします。

インチク雑学王その①


・正真正銘ジャパンメイドルアー
・語源は釣れすぎるために「インチキ」!?

インチク仕掛け

①ロッド

専用ロッドもあるがほとんど必要ない。タイラバロッドか、または中型青物やタチウオを狙うライトジギングロッドが適している。

もちろん狙う魚種や、行くフィールドの水深によって決める。インチクと相性の良いロッドの選び方は後述します。

②リール

基本的にベイトタックルでもスピニングでもどちらでも行ける。ただしジギングのように大きくシャクって釣りをすることはほぼなく、タテの釣りが多いので力強い巻き上げができるパワーのあるベイトタックルがおすすめです。

インチク雑学王その②


・力強い巻き上げのためにベイトタックルがおすすめ
・スピニングでもOK

③ライン

PEライン全盛期の今日でインチクにおいても同じ。水流に惑わされずボトムまでスムーズに沈めるためには
ラインは真鯛や中型青物狙いに照準を合わせるならば、活性が低い冬季でもシーズンインも同じPE1号~1.5号。タイラバの場合0.8号でもいいのだがそれよりもインチクメインで釣りをする場合、オモリが重たいので若干太目(強め)が適しています。

④リーダー

リーダーは根の粗い底から巻き上げてくるので横の擦れに強いフロロカーボンが一般的。
おのずとメインのPEラインによって異なる。PE1号ならば22lb。PE1.5号ならば25lbという太さの選択。

リーダーの長さはボトムまで一気に沈めて巻き上げてくるので底にある岩礁などに当たりやすくラインブレイクしやすい。最低でも2ヒロは欲しい。行く場所の水深と地形を確認しておくとよい。

PEラインと結ぶ結び方(ノット)は通常のFGノットまたは、より頑丈なミッドノットがおすすめです。

⑤インチク

タイラバセレクトやメタルジグ選びと同じく、水深やその場の潮流によって重さを選択していきます。

通常メタルジグの重さの目安は水深x1.3グラムであるが、インチクの場合水深+50g
水深が50メートルの場所であるなら100グラムということになる。

タイラバと同じくあまりカラーにはこだわる必要はないけど、タイラバならばネクタイのカラーを変えるのと同様にその日の天候(光の加減)や水の濁り具合、水深で状況を判断してタコベイトのほうはバリエーションがいくつか持っていたほうが望ましいです。

インチク雑学王その③


・水がクリアな場合にはナチュラルベイト系
・濁りが入ってる場合アカキン、グリーンゴールドなど
・朝晩のマヅメ時や水深が100m以上の深場ではグローやケイムラ


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インチクの結び方

インチクはフックとシンカーの部分が別々に動く遊動式のため、スナップなどすぐに交換できるものが装着できません。

そのため状況によってワームやシンカーのカラーを交換するときにはいちいちリーダーを切って結び変える必要がありましたが、youtubeでラインを切らないで遊動式の疑似餌を結ぶ素晴らしい結び方があったのでご紹介します。

下記の動画で紹介する結び方は同じような仕組みのタイラバで用いる結び方でインチクにも応用できます。


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インチクの動かし方


これまでにライトジギングやタイラバを経験してきた人ならば特にこれといって特別な釣り方はない。底まで沈めて巻きとるのみ。ジギングのように派手なアクションを必要としない。なぜならインチクは巻いてるだけで勝手にナチュラルなアピールをしているからです。

ただし気を付けたい押さえておくべき点があります。

基本編:タッチ&ゴー

ボトムへ着底したら、間髪入れずにすぐに巻き上げるのが釣れる最大のコツ。もたもたしていると見切られやすくなります。

インチクが底に当たるとゴンッとロッドとリールをつたって伝わってくるのでそしたらすぐに巻きはじめ、最初の1回転~2回転くらい速巻で巻いてきて、そこから見える位置に来るまでは一定のリトリーブで巻いています。

このときに当たりがあるレンジを見極めるには、巻き取り回数を自分で数えて覚えていると任意のレンジを狙いやすくなる。

また遊漁船に乗った際には、1秒当たり何回転という言い回しでリトリーブスピードでレンジ攻略を指定されることがある。日ごろから巻き取り回数を数えることを意識していると自然とできるようになります。

応用編:ボトムパンピング

こちらは真鯛やカサゴやアコウなどハタ科の大型根魚などを狙うときに、特に有効になるのがインチクをボトムで跳ねさせるテクニックがあります。

着底したら1回転ごとにロッドをあおって、インチクを跳ね上げさせて、またそこにドンと落とすのを繰り返す。それを繰り返しながら手前まで引いてくる。

応用編:キャスティング

インチクで特大の青物を狙いたい場合は狙うレンジはボトム~ミドルレンジとなることが多い。中層でなるべく長くアピールしながら引いてくるためにはキャストしてボトムまで落としたらそこから斜めに引いてくる釣り方がおすすめ。

サワラやカツオでは高速巻き、ブリやワラサでは時々止めたりジャークを入れたりなど同じ青物でもターゲットの魚の種類によって食ってくる巻きスピードが異なります。釣っている間に速めたり遅くしてみたり、一番ちょうどいい速度を見つけられるよう意識して巻いてくると釣果が上がりやすいです。

インチクのアワセは”そのまま”がキモ!

インチクはほぼただ巻きで釣れるが、気を付けるべき点を挙げろと言われたら真っ先に思い浮かぶのが「アワセ」の入れ方。

一定のスピードで巻いている途中にゴンッと当たってくることがあるが、そこですぐに合わせるのではなくしばらく、そのままのスピードで巻く。ここで合わせるとバレてしまい、それどころかそのあと追ってこない場合が多いです。

巻き続けていると最初はタコベイトを甘噛みしているだけの魚が追い食いしてきてグウィーンッとロッドに重みが乗ってくる。そのときがアワセのタイミング!

ただここでいうアワセとは力強く入れる必要はなく、瞬発的にロッドを立てて巻き続けるだけでいい。

インチクの釣り方


それではインチクの基本的な動かし方(アクションの付け方やリトリーブ速度)などをマスターしたら、次は自分が行くフィールドに合わせての釣り方を習得しましょう。

  

ショア(堤防など)

堤防などある程度水深のある場所ならばインチクが使えます。同じようにドン深(急に深くなる場所)でも可能。足元付近からバーチカルに探ってきてアタリがないようであれば、沖に向かってキャスティングで底まで着底させてから沖のボトムから手前まで斜めに引いてきます。

  

オフショア

船で沖に出てからのオフショアでのインチクは本来の使い方ができる適材適所といえるでしょう。水深が20メートル以上もあればあらゆる魚種に対応でき、また100以上の深場でカンパチなどの大型青物も釣ることができます。インチクの動かし方や釣り方は基本通りでいけます。

  

サーフ

サーフからのインチクを使用した釣りでフラットフィッシュ(ヒラメ)も狙えます。キャスティング用のタイラバヘッドにも似たインチクはそれなりに飛距離も稼げてサーフでも十分使える。

サーフでのヒラメがターゲットであるならインチクを使うにしてもあまり底を意識しなくてもいい。下から見上げたヒラメはミドルレンジのルアーにも果敢にアタックしてくる。

インチクvsタイラバ どっち!?


インチクでなら60アップの大鯛も狙える。タイラバとインチクどちらが釣れるかと問われると非常にむずかしい。なぜならタイラバでもハマチ(ワラサ)や根魚のカサゴなどはよく釣れる。ただし狙って釣っているわけではなく外道として釣れる。

そう考えるとインチクのほうが万能な気もする。真鯛ではやっぱりタイラバでいいのではないでしょうか。

インチクのロッド選び方

専用のロッドもありますが、いつもより硬めのタイラバロッド(ベイトタックル)もしくはライトジギング用のロッドがおすすめです。

比較的重たいルアーを投げ続けるのでパワーがあっても重たいロッドだと1日中投げ続けるのにはしんどい。軽さも選択肢のひとつになります。

また重たい鉛に合わせてロッドの硬さを選ぶときに、デカいのが掛かったときに受け止められるパワーも必要ですが、特にティップは食い込みの良い(吸い込みやすい)曲がるティップがおすすめ。硬すぎるとはじいてしまうからです。若干のティップの違いでバラシも軽減できるというわけです。

タイプやルアーの許容重量(特にキャスティングする場合)については個人で行くフィールドに応じて選んでください。

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