シーバスロッドの長さについて考察しました。
シーバス釣りにおいて一番最初に決めておきたいロッドの長さについて、必要な大事な要素と考え方を考察しながら、陸っぱりからウェーディング、サーフやボートシーバスなど釣り方に応じた適切なロッドの長さの選び方とおすすめの長さを解説いたします。
シーバス釣り歴15年以上になります。川すずきを主に追い求めて駆け回り収入の半分は釣り道具につぎ込むシーバスオタクです。メーカーからの供給を受けルアーのテスターもしています。はじめた頃と比べると随分とフィールドの状況も変わり釣り方も変化しており、これからもずっと学び続けなければいけないと痛感しています。これまでの長年蓄積してきたノウハウを基に現代にあった”今釣れる情報”をお届けしていきたいと思います。
シーバスロッドの長さがもたらすアドバンテージ
シーバスをこれからはじめる人もベテランのアングラーも一番先に欲しくなったり、新しいものが出ると買い替えたくなるのがシーバスロッド。
そのシーバスロッドを選ぶときに必ず頭をもたげるのが「長さ」選びです。
シーバスロッドにおいてロッドの長さ自体が直接、釣果を左右することはありませんが、
ロッドの長さは取り回しやキャスタビリティなど操作性に影響します。
また釣り方によっては適切な長さを選んでいないと釣っているアングラーの疲労度やモチベイションにも影響することからまったく釣果に関係ないとも言い切れないのです。
そのみんなが気になるシーバスロッドの適切な長さとは?
シーバスロッドの長さの種類と固さの関係
例えば軽いルアーを飛ばしたければ、必然的にLタイプがMLを選びます。
が、その際今持っているロッドが長さ8ftのMLで、軽いルアーを遠投するために9ftの長さの長いシーバスロッドを購入したとします。タイプは同じMLです。もうひとりは、同じ8ftの長さで、Lタイプにしました。さてどちらが飛距離が出ると思いますか?
それは後者のです。使うルアーやラインの太さによって硬さを選んでいれば飛距離も稼げて操作性も向上します。長さよりも使うルアーの重さとラインの太さで硬さを選ぶだけで飛距離が伸びます。
飛距離を求めるあまり安易に長さだけ伸ばしても効果が薄いこともあるのです。
長さで変わる!?飛距離の違いは数十センチ
シーバスロッドの1フィートの長さでいうと、ロッド本体の長さは30.48cm変わってきます。
実際に、同じ硬さのロッドで同じルアー、同じリール、同じラインで長さが1フィートくらいの違いではキャストしたときの飛距離の違いは数十センチくらいなもので大きくは変わりません。
8フィート持っていて、9フィート。もしくは9フィート持っていて10フィート。そこまで長さによる大きな違いは感じないはずです。
若干程度の長さの違いはあまり目立って飛距離に影響しません。上記で説明したとおり、自分の釣り方にあったロッドのタイプ(硬さ)を選択するだけでも十分、飛距離が稼げるのです。
上達してくれば釣り方によって長さの違うシーバスロッドを揃えたくなるのは当然。その際に単純に長さだけで決めるなら1フィート以上の差はほしいです。
ただ当然長さがそのぶんロッドの自重も重たくなるので長くなればキャスタビリティは低下します。それらの特性も十分に考慮したうえで自分の釣り方にあった長さを選んでください。
ルアー許容重量とテーパーについて
【ルアー許容重量】
使えるルアーの許容重量は一つの目安として見ておくべき。表示してある重さに耐えうる強度ということではなく、キャストできる重さです。たとえばいちばん一般的なバーサタイルロッドにありがちな7~35gという表記ならば軽くて7g以上、重さが35gまでなら飛ばすことができますよという意味です。最小の数字よりも軽すぎてもちゃんと飛ばせないということです。しかしメーカーによってはこの最大の重さギリギリまでの重いルアーだとはじめからしなりすぎて操作がしにくいものもあります。最大で使用できる(無理しない範囲で釣るため)ルアーの重さは大体、数字の8割~9割前後と覚えておくと無難な判断ができます。
【タイプとテーパー】
ロッドのタイプとはLとかMLとかHとかいうあれです。UL<L<LML<ML<M<MH<Hの順で硬くなっていきます。
釣り方別おすすめの長さ
釣り方から見るシーバスロッドのおすすめの長さを解説していきます。
河川や河口干潟
河川での陸っぱり、河口や干潟で使うシーバスロッドのおすすめの長さはズバリ!9フィート。
往年のシーバスアングラーが最も多用した長さが9ftであり、最も軽く操作性の良いとされる8.5ft前後のシーバスロッドとの違いには若干の自己満足感も加わる。
河口でも陸っぱりだと後ろに壁があったり周りに障害物がある場所も多く、あまり長いとテイクバックすらできない場面にも遭遇してしまいます。
ただ干潟へのウェーディングでは周りに何もなく、一面に広がるシャローでは飛距離も大事なアドバンテージになりうる。
だからこそ、取り回しと飛距離の中間となる9フィート。
防波堤・テトラ
水深のある防波堤付近や、テトラから撃つ場合には足元まできっちりとルアーを泳がせて来れる長さが必要。沖まで伸びたテトラの先端に届くくらいの長さがないとルアーを回収するだけで根掛かりが多発する。
ただしこの場所は防波堤、場所にもよるが人も多く前後も非常に狭い。
となると、ここでもやっぱりおすすめの長さは9フィート。
湾奥と護岸や橋脚回り
結論から先にいいます!湾奥・護岸や橋脚回りで多用するシーバスロッドは間違いなく8.5ft(8ft以上~8.6ftくらいまで)!!
求められるのは狭い小場所での取り回しの良さ、近距離戦に強いキャスタビリティ、小刻みなトゥイッチや軽めの連続ジャークなどを手元からルアーに伝えやすい操作性これらを考えると8.5ftがベストな選択。
ダイワ ラブラックス AGS 87LML
サーフや大河川河口ウエーディング
自分の場合、大河川の河口では9.6ftを使用しています。ウエーディング時、
飛距離も欲しいけど、水に浸かってフルキャストできるのは9.6ftくらいまでだと感じているためで、実際周りも9.6ftのロッドを使っているひとが多いです。
サーフでは100m近い飛距離も必要だとすると、9.6ft以上~10ftくらいあると安心できる。狙うサーフがドン深か遠浅かでも違ってきます。
サーフシーバスにロッドの選び方やおすすめは下記のページで紹介しています。
参考にしてください↓
ボートシーバス
何度もここで言っているが、超接近戦のボートシーバスでは私はベイトロッドをおすすめしている。
ボートシーバスでおすすめのシーバスロッドの長さは6.5ft~7.5ftくらいまで。
スピニングでもベイトでも同じくらいの長さでいい。船の上では操作性重視でいきたい。
自分は穴撃ち用に、6.6ftのベイトと、潮が引き遠投して広く探りたいときに使うスピニングに7.5ftのシーバスロッドを用いる。
まとめ
ざっと、簡単な説明になってしまいましたが、シーバスロッドの長さはする釣り方によって適切な長さを選ぶといいうことはお判りいただけたかと思います。
とにかく遠投したからといって、陸っぱりの橋脚回りでロングレングスを振り回してもそもそもフルキャストできる場所でないので飛ばせないという状況にもなります。
自分の行くフィールドと、狙い方=釣り方で変わる使うルアーやラインを考えてから選ぶと釣果に繋がりやすいと思います。
あとはいざ出陣!習うより慣れろ!です。