釣りに役立つヒラマサの生態についてのお勉強ページです。
回遊ルートや生息域は食べているベイトの種類や釣れる場所の探し方はもちろん、よく比較されるブリとの習性や釣り方の違いから、ヒラマサを釣るための基本的な知識を網羅していきます。
これからヒラマサ釣りにチャレンジされる方の手助けになれると嬉しいです。
バス釣り歴15年のkatsuyaです。これまでCacciatore(カッチャトーレ)として活動していましたが、「かっちゃん」と呼んでください。日頃はバス釣りをメインに最近ではブレードジギング、ショアジギングにハマっています。「釣れる」&「楽しい」を実感できる実践的なノウハウを皆様にお届けできるように頑張ります!
ヒラマサの生態
まずはヒラマサとはどんな魚なのか生態と習性から日本の釣れる場所になっている地域やポイント、主な生息地について解説します。
ヒラマサとは
そもそもヒラマサとはどんな魚なのか?
我らがウィキペディアによると・・・
スズキ目アジ科に分類される海水魚
約150種あるアジ科魚類の最大種
出典:ヒラマサ|Wikipedia
ということで、おおよそ僕たちが釣れるサイズと言うのは50sm前後から1m未満がほとんどですが、2メートルを超える大型も確認されています。
また成長速度が速く、3年で約70センチほどの成魚まで育ちます。また遊泳速度がすこぶる早く成魚になると時速50km以上で泳ぐことができるそうです。もの凄いスピードで泳いでいないと死んでしまう!?と言われるカツオ並みの遊泳速度です。
時期と適水温
ヒラマサの適水温は水温18-24℃と比較的高い海水域にいます。
産卵を迎える春のヒラマサは春マサと言われ暖流が、日本で一番最初に流れ込む九州東部では4月~初夏に狙いやすい時期に入ります。
日本全体で見ると、徐々に北上し冬の12月まで狙うことができます。
おおよそヒラマサをルアーで釣るのであれば7月~8月の夏がいちばんの釣りのハイシーズンといえます。
温かな海域に多く生息しており、ブリよりも高温を好むことでも知られており、赤道に近い熱帯海域にはいないものの世界中の亜熱帯、温帯海域と温かい海域に広く生息していることで、英名で「Yellow tail Amberjack」と呼ばれ海外でも釣りの対象魚として人気があります。
●ブリよりも高温を好む
回遊ルート
上記の適水温からもわかるように温かい海流を好む魚なので、日本近海の海域でも暖流である「黒潮」がカギになります。
東シナ海から到達してきた黒潮は九州北部対馬沖で二手に分かれて、日本海側へ流れる対馬海流と、太平洋側に流れる日本海流にになります。ここが温かい海域を好むヒラマサの回遊ルートの軸となると予測されています。
そう予測です…。というのがこれまでにブリほどヒラマサの生態、研究が行われておらず明確な文献が少ないのです。
釣れる場所(ポイント)
上の対馬海流と日本海流が流れてくる地域でヒラマサが釣れることがわかります。
ヒラマサが乗って黒潮が入る時期のはじまりでは、九州地方の玄界灘、ひびき灘、 平戸島(長崎)から徐々に北上していき、
夏ごろになると日本海側の山陰地方の美保関や、太平洋側では高知の土佐湾、和歌山県の紀伊半島からさらに北上した関東地方の外房が釣れる場所となり、船から狙う遊漁船も多く出ています。
このことからもわかるようにヒラマサが狙える地域でも南から北上してくる暖流が流れてくる時期によって、地位ごとに時期(シーズン)にバラつきがあります。
食性(ベイト)
ヒラマサは肉食魚で、イワシやアジ、カマスなどの小魚をはじめ、カニなどの甲殻類や、イカ、タコなど頭足類を捕食します。
ただし、沖合にはこれらのベイトは数多くいるためにその時にいちばん食べやすいベイトに偏食すると言われており、オフショア(船)からの釣りの場合、ベイトパターンがハマらなければ居るはずなのに釣れないなんてこともあります。
そのため沿岸域に来ているヒラマサも入ってきた直後は変色傾向が見られます、徐々にいろんなルアーに反応していきます。
ショア、オフショアどちらのパターンでも沖の海底にある根の周りや、潮目やサラシができる地形変化のある場所などで捕食行動をしています。
釣りに役立つヒラマサとブリの違い
ブリの釣り方は熟知している人は多いですが、意外とヒラマサのことについてはあまり知らない人が多いです。
同じような体型、大型青物であるからしてブリと同じ釣り方で釣れるのでは?と思われるかもしれませんが、ヒラマサは生態と習性の関係上、ブリとは少し異なり、もちろん釣り方(狙い方)が違います。
ヒラマサは回遊もするがどちらかと言えば居着き型
ヒラマサは単独で行動する個体もいますが、ほぼ群れで行動します。これはブリでも一緒ですが、違うのはブリは移動を繰り返しますが、ヒラマサは一定の場所に居着いていることが多いことです。
ブリの場合午前中に居た場所に午後入ってもすでに居ないのですが、ヒラマサの場合朝いるのを見た場所に正午に入ろうが、夕マズメに入ろうが同じだと思われる群れを確認することができます。
このため「群れでいる」、「一か所のエリアに居る」ことから、一度釣れると数釣りが期待できるのもヒラマサの特徴です。1日中同じ場所をグルグル回ってると考えられます。
根魚とも言われる
ヒラマサは回遊もするものの岩礁帯など根の周りに居着く習性があります。このためヒラマサは根魚とも言われています。
狙うポイントとしては大きな岩礁など沈み根がある場所や、沖のブレイク(カケアガリ)になっている場所が狙い目となります。ですから届く場所にこれらの身を隠す水中の根が点在する場所であればショアからでも十分に釣れる可能性があります。
ヒラマサはルアーに興味を持ちやすい
ヒラマサはシイラと並んで夏のトップウォーターなどトップの釣りに反応が良くて、
メタルジグはもちろんミノーやシンペンなどの他の多くのいろんなルアーにも興味を示すことで知られています。
実はルアーマンにとって身近な(ショアジギングで)釣れる格好のターゲットなのです。
ヒラマサとブリの見分け方
釣れたときにどっちかわからないという方に簡単な見分け方があります。
そのひとつが、黄色い側線の下についている左右のエラの位置ですぐに判断がつきます。
写真のようにヒラマサは側線に乗っかるようにエラが出ているの対して、ブリは側線とエラに間隔が空いていますいます。
また、ブリは顎が尖っていて端正な男前の顔立ちなのに対して、ヒラマサは丸っこい顎をしています。目元もブリの方がキリっとしているのですぐに見分けがつきます。