ラインの号数とポンド(lb)で見る強度(kg)は近頃ではweb上でいくらでも確認できるわけですが、PEとナイロン、フロロなど各種ラインを瞬時に比較して見れる各種ラインの号数とポンド(lb)で見る強度(kg)比較対照表は見当たらなかったので自分で作ってみることにしました。
長い経歴(釣り歴平均12年以上)を持つ釣り好きが集まった共同運営チームです。釣り種によってはメーカーのテスターも有しています。メーカーやプレスリリースでは伝えることのない一般ユーザー目線で忖度なしにお伝えすることを目的としており、タックルやアパレルなど率直なインプレや実釣経験を基にした記事をお届けします。
たとえばこんな時に
例えばいつもはPEラインを使ってキャストしている釣りで同じタックルだとして、次に狙うポイントがキャストを必要としない護岸沿いで根の荒い場所だとしたら、飛ばなくてもいいから逆に擦れに強い強度を持ち、出来るだけPEと同じくらいの細さ(感度のため)を求めようと思ったときにこうしたそれぞれ特性の違うラインを比較してみると非常に役に立ちます。
国産ラインのポンド規定
日本のラインメーカーの大半が準拠している規定があります。国際ゲームフィッシング協会(International Game Fish Association)が取り決めしたlbやlbc、PCL等で表記されるポンドクラスラインが基になっています。店頭に並んでいるラインのパッケージを見るとI.G.F.A.規格と裏面に記載されているものがありますが、まさににそれです。
1lbが耐えられる重さ
標準として1lb=おおよそ0.45kg。すなわち450gくらいになります。自分で計算してみるときにも意外と計算しやすいです。
号柄 | 一般的強度ナイロン/フロロ | 一般的強度PE | – | ||
---|---|---|---|---|---|
号数 | N・F標準 ポンド(lb) |
N・F強度(kg) | PE標準 ポンド(lb) |
PE強度(kg) | 標準直径 N・F/PE |
0.1 | 0.4 | 0.18 | 4 | 1.81 | 0.053/0.054 |
0.2 | 0.8 | 0.36 | 5 | 2.27 | 0.064/0.076 |
0.3 | 1.2 | 0.54 | 6 | 2.72 | 0.090/0.094 |
0.4 | 1.6 | 0.72 | 8 | 3.63 | 0.104/0.108 |
0.5 | 2 | 0.90 | 10 | 4.54 | 0.117/0.121 |
0.6 | 2.4 | 1.09 | 12 | 5.44 | 0.128/0.132 |
0.8 | 3 | 1.36 | 16 | 7.26 | 0.148/0.153 |
1 | 4 | 1.8 | 20 | 9.07 | 0.165/0.171 |
1.2 | 4.8 | 2.17 | 24 | 10.9 | 0.185/0.191 |
1.5 | 6 | 2.72 | 30 | 13.61 | 0.205/0.209 |
2 | 8 | 3.63 | 40 | 18.1 | 0.235/0.242 |
2.5 | 10 | 4.54 | 50 | 22.6 | 0.260/0.270 |
3 | 12 | 5.44 | 55 | 24.9 | 0.285/0.296 |
4 | 16 | 7.25 | 60 | 27.2 | 0.330/0.342 |
5 | 20 | 9.07 | 80 | 36.2 | 0.370/0.382 |
6 | 22 | 9.97 | 90 | 40.8 | 0.405/0.418 |
8 | 28 | 12.7 | 100 | 45.3 | 0.470/0.483 |
10 | 35 | 15.87 | 130 | 58.9 | 0.520/0.540 |
それぞれのラインの特性
こうして同じ表にして並べてみるとナイロン(フロロ)とPEの特性上の違いがよくわかります。
同じ号数で標準直径(太さ)が微妙にしか変わらないであっても、PEの方がおよそ10倍の強度を持っており「細くても強い」ことがわかります。これでPEが飛距離を重視した釣りに向いていると言われることも理解できます。こうしてみると面白いです。
ここでは専門的で実釣ではあまり関係のない専門用語などは省いてわかりやすくしています。
ラインの比較対照表を参考にして、PEとフロロ、ナイロンの号数とポンド(lb)で見る強度(kg)の違いを知ると、新たな発見もあって、釣果に結び付くヒントが得られるかもしれません。