シーバス主体のアングラーから絶大な人気を誇るダイワ(現グローブライド)のロッドで群を抜いて突出しているモアザンAGSシリーズに新たに兄弟が加わった。兄貴分であるブランジーノやモアザンとの違いや、それぞれの利点をまとめてみました。
シーバス釣り歴15年以上になります。川すずきを主に追い求めて駆け回り収入の半分は釣り道具につぎ込むシーバスオタクです。メーカーからの供給を受けルアーのテスターもしています。はじめた頃と比べると随分とフィールドの状況も変わり釣り方も変化しており、これからもずっと学び続けなければいけないと痛感しています。これまでの長年蓄積してきたノウハウを基に現代にあった”今釣れる情報”をお届けしていきたいと思います。
2017年新作シーバスロッド「モアザン エキスパート AGS
AGSのついた上位機種では定価も5万円~7万円台と、若年層に指示の多いシーバスロッドのラテオやラブラックスなどとはまた位置付けが異なると思う。
一段ひとクラスも、いや2クラスも上の存在であるに違いない。
その上級クラスのなかでもこれまで人気を二分していたモアザンAGSとモアザンのブランジーノAGSがあった。
モアザンAGSはどちらかというと「軽量」、「感度重視」、どちらかというと「コンパクト」にまとめられたそれこそシーバスロッドといえばどうしてもパワーを持たせるために重たくなりがちだったものを、このモアザンAGSの出現で軽くても丈夫で感度に優れたものとなっていて発売当初はシーバスロッドの世界において革命的だった。(軽すぎて釣ってる感じがないと懸念されていたほど)
対するブランジーノはプロ使用(値段も)のシーバスロッドといっても過言ではないくらいのシーバスのランカーハンターのために作られた、余裕のあるパワーを持ったシーバスアングラーなら誰もが一度は憧れる夢のようなロッドであった。
が、今回登場したモアザン エキスパートAGSは、その間を埋めるような使用!?って見方はあってるのか検証してみたい。
第三のフラッグシップモデル!?
モアザンAGSシリーズとしては3種目。いっぱいありすぎてどれがホントのフラッグシップなのか迷ってしまう!
そこで下に一番使われているであろう主要アイテムをそれぞれ並べ、表にし比較してみた。違いはあるのか?エキスパートAGSとはどんなものなのか探ってみたいと思います。
– | 品目 | 全長 | 自重 | ルアー | ラインPE | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|
モアザン AGS | 85MLM | 8.5ft | 118g | 7-30g | 0.6-1.5 | 56,000 |
86LLX | 8.6ft | 114g | 4-15g | 0.6-1.2 | 57,500 | |
90ML | 9ft | 107g | 7-35g | 0.6-1.2 | 75,000 | |
93ML | 9.3ft | 122g | 7-35g | 0.6-1.5 | 58,500 | |
96ML | 9.6ft | 116g | 7-35g | 0.6-1.2 | 78,000 | |
エキスパート AGS | 87LML | 8.7ft | 120g | 5-30g | 0.6-1.5 | 73,000 |
87ML | 8.7ft | 120g | 7-35g | 0.6-1.5 | 68,000 | |
93ML | 9.3ft | 121g | 7-35g | 0.6-1.5 | 71,000 | |
98ML/M | 9.8ft | 130g | 7-35g | 0.6-1.5 | 74,000 | |
103M | 10.3ft | 151g | 10-50g | 0.8-2.0 | 77,000 | |
ブランジーノ AGS | 87MLM・J | 8.7ft | 138g | 7-35g | 0.6-1.5 | 74,000 |
94ML・J | 9.4ft | 148g | 7-35g | 0.6-1.5 | 76,000 | |
97ML/M・J | 9.7ft | 137g | 7-35g | 0.6-1.5 | 78,000 | |
97H・J | 9.7ft | 195g | 10-80g | 1.0-2.5 | 86,000 | |
99MH・J | 9.9ft | 175g | 10-60g | 0.8-2.0 | 81,000 |
ご覧頂いてここで中間と言っているのはご理解頂けると思う。同じようなレングスで例えば、自重。モアザン エキスパートAGSの自重はシリーズ中、中間に位置しているのがわかる。
先に述べたようにモアザンAGSは“この軽さでこんなに丈夫なブランク性能が作れるんだよ”って軽量さとか感度、操作性など技術力を前面に押し出していたロッドなのに対して、
ブランジーノはより多くのランカー級シーバスだけにターゲットを絞った強靭なバットパワーと操作性を併せ持ったモデルであった。
それに対して出てきたのがこの度発売が開始されたモアザン エキスパート AGS!
おそらく軽量、高感度がこのロッドの持ち味
さらに進化したダイワ独自の最先端技術てんこ盛り!
他社がKRガイドとかトルザイリングを採用する中でダイワが独自に開発した軽量、高感度なカーボン製フレームののガイドシステムAGSだが、それもこのエキスパートではさらに進化している。
これまでのモデルではブランジーノでも特有のカーボンフレームの中についてるのか付いてないのかわからないくらいの薄いリングが挟まっていた感じであったが、
ここに新たに薄くて軽くても強いコバルト合金製の「Cリング」と呼ばれるリングが新しく採用されている。糸滑りもよく、強い衝撃を受けても割れないらしくタフな使用らしい。
出典:© GLOBERIDE
でこのガイドフレーム自体のカーボン素材も見直されたようで、最近やたら他社のロッドの素材でも目にすることの多い東レ(株)のナノアロイ®がプラスされているらしい。
SVF
もちろんSVFコンパイルと呼ばれていたカーボン繊維をつなぐレジン量を極限まで減らして弾性を上げるロッドの大事なブランクス部分にもこの新しい技術のカーボン繊維がプラスされています。
う~ん、欲しい!!!!!
使ってみたい!振り抜いたときの感覚とか凄いんだろうな・・・。
ダイワ モアザン エキスパート AGS 87LML
まとめ
春先の陸っぱりからのマイクロベイトパターンなど操作性重視と繊細な釣りには断然エキスパートAGSがいいでしょう!
そして、ウエーディングやサーフシーバスゲームなどによるランカーターゲットにはブランジーノというような使い分けができると思う。実際監修に携わった大野ゆうき氏も雑誌の取材時にEXとBR2本持ちだった。