滑らない釣り靴の選び方について大事な靴底(ソール)のことを中心に深堀りして解説します。
あらゆる釣り靴を試した筆者の経験を基にどれが一番滑らないかではなく場所に適したものを選ぶことが正解だと気づきました。
防波堤のテトラの上や河川の敷石、渓流の苔の生えた岩の上など場所に応じた靴底(ソール)の選び方についてお伝えします。
小学生の頃に釣りをしはじめルアーフィッシングに目覚める。釣り歴18年でIl Pescariaの番頭です。バス釣りからチニング、エギング、アジング、オフショアのライトジギング、チーバス(小さいシーバス…汗)で週3~4日はどこかにいますw 生涯で釣りに使ったお金はおおよそ軽自動車なら楽々新車で買えるほど投資しました。その経験と良いと思ったことはすぐに誰かに話したくなる性格(おせっかいでおしゃべり!?)を強みに日々魚と奮闘中!
釣り場所に適した靴底(ソール)の選び方
釣りをする場所はどうしても「水」が関わっていて濡れた場所だけでなく、ヌルヌル、どろどろとした土の上を歩かざる得ない場面も多くあります。干上がっていて乾いている場所のほうが少ないくらいです。
そうした場合に足元を安定させるために靴は非常に需要な役割を果たします。
選ぶ際にもっとも大切になるのは防滑性能=滑り予防機能です。そのためには靴底の種類が大事な要素になってきます。
釣り靴の場所ごとに適した靴底の種類ごとに解説します。
ラジアルソール
乾いた岩の上、堤防や船の上、サーフなどの砂地に
フィッシングシューズのラジアルソールは、靴底のパターンがタイヤの網目のような模様になっており、水面や湿地でも水はけが良くこの独自の構造は、多少の固形物や障害物、泥の上でも安定感を提供し釣りの際に足元の安全性を高めます。
その描かれたパターンにより水の排水を促進し、泥や岩にも優れたグリップを生みます。
不安定な地形でも安心して移動できるため、釣り愛好者のみならずラジアルの類であるビブラムソールなどアウトドア活動者にとって信頼性の高い選択肢となっています。
ただしデメリットとして濡れたテトラや水中の石ころの上、苔の生えた岩の上では滑りやすいです。
そのため岩場でも満潮時に水に浸かる場所(ヌメリが出ている可能性があるため)や波がかかる磯の岩場には不向きです。
メリット | デメリット | 適した場所 |
---|---|---|
汎用性が高く デイユースも可能 |
濡れたテトラや苔の上では滑る | サーフなど砂地 乾いたテトラ 足場の良い堤防 泥底 |
ハイパーV 耐滑 スニーカー
スパイクソール
ゴツゴツとした突起物の多い岩場に
フィッシングシューズのスパイクソールは通常ラジアルソールの中に金属製のピンが施されている靴底をいいます。
主に氷や雪の上での引っ掛かりを向上させるために工夫されています。スパイクは氷や滑りやすい表面でピンが刺さり、またゴツゴツとした突起物の多い岩にピンを引っかけることでグリップ力を補っています。
スパイクソールは山間を降りていく岩場などアクティブな釣り状況や寒冷地域での釣行において、安全性をサポートするために設計されています。
逆にタイルの上、滑らからコンクリートの上、テトラなどざらついた突起さえ少ないような箇所では滑りやすくなってしまいます。
メリット | デメリット | 適した場所 |
---|---|---|
ガッチリと突起をホールドしてできるグリップ力 | ツルツルとした場所では滑りやすい タイルや滑らかなコンクリなど |
突起物の多い岩場や渓谷 または氷上 |
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フェルトソール
苔の上や濡れた石の上で吸着力バツグン!!
フェルトとはご存じの通りきめの細かい繊維のかたまりで出来ています。羊毛などを原料を圧縮してつくられたもので編み込んでつくる布ではなく機械や熱処理で固めたものを言います。非常に吸水・吸油性が高く苔の生えた岩の上などで苔に絡みつくようにしてグリップします。基本的に河川河口のウェーダーや渓流釣りで選ばれています。
ただフェルトの繊維自体に排出する機能はなく、吸着してグリップ力を高めるだけなので同じ濡れた石の上でもヌメヌメとした泥に覆われた石の上では一瞬で滑って(泥と一緒に移動する感じで滑る)しまいます。
また、ほかのゴム製品と比べて伸縮性がなく摩擦に弱くメンテナンスの仕方を誤るとすり減って劣化しやすく、使用する回数が多いと交換頻度が高くなるといったデメリットもあります。
ですが、当然アスファルトやコンクリート舗装の護岸など通常の移動場所でもグリップし、
濡れた場所や水中では効果テキメンなので釣りでは汎用性がもっとも高い靴底(ソール)といえると思います。
メリット | デメリット | 適した場所 |
---|---|---|
吸着力によるグリップで水中でも安心 | 石の上の柔らかい泥の上では滑る 摩耗が早く交換頻度が高い |
苔の生えた岩場、濡れた石の上 |
フェルトスパイクソール
ザラついた岩肌の濡れた場所や苔の上
こちらは上記のフェルトソールにスパイクピンを追加装着したものになります。
フェルトは生い茂った苔の上や石の上では吸着しやすいものの、ゴツゴツとした岩肌の石の上では引っ掛かりが少なくグリップ力に欠けるため
それをスパイクピンで補うことにより防滑性の応用度を増やした性能になっています。
ピンの大きさによって適応できる場所の範囲が異なります。上の写真は一般的なフェルトスパイクで小さな釘のようなものが埋め込まれたもので、表面上はほぼフェルトで歩いた際にわずかな突起があると引っ掛かるようになっており
渓流の釣りや一般的なバス釣りやシーバスなどウェーディングしての釣りならばこちらがメインになります。
ピンが大きいのは↓
一方ピンが大きく配置されたスパイクとフェルトを合体させたものもあります。こちらの場合スパイクと同じくゴツゴツとした磯の岩場に強く、また苔の生えた石の上でも防滑性を持つフェルトと相まって波のかかるような磯の釣り座にめっぽう強いです。
ただし、ピンやゴム製品よりもフェルトは劣化しやすく先にすり減ってしまい交換頻度が高くなるのはフェルトソールと同じなのですが、
交換する場合にメーカーにリペアに出すか、靴ごと新しいものに買い替える必要があるため経済的な負担が大きいことが最大のデメリットとなります。
メリット | デメリット | 適した場所 |
---|---|---|
苔の上とゴツゴツした両面でグリップを発揮 | 交換が自分でできない | 濡れている磯の釣り座 |
阪神素地 フェルトスパイク カモベージュ
まとめ
このように釣りは水に濡れていたりいろいろな障害物がある滑りやすい場所が多く、足元の安定性には注意を払わなければいけません。
防滑し足元を安定させるためには釣り靴の靴底(ソール)の部分の選び方が重要になってきます。
「滑らない」と聞きさまざまな場所でいろいろな釣り靴を実際に試した筆者だからお伝えできることです。
ここでお伝えしたそれぞれの靴底の種類による特徴を理解して自分の釣りに行くフィールドに合わせてまずは靴底(ソール)から選ぶことで適した釣り靴を購入でき、安心して釣りができるようになります。
そうなれば必然的にほかの釣りのことに集中できるため釣果アップにも繋がります。
いま新しい釣り靴をご検討中ならばぜひ参考にしてみてください。