タチウオの生態について特異な習性や好む場所、生息地について解説します。
どのような1日を過ごす魚なのか、餌を食べる時間、タチウオ釣りに役立つことを主に徹底的に解説し釣るための必要な情報を網羅したあとでそれらを基礎に人気のある釣り方をざっくり解説します。タチウオの生態について覚えておくと釣果につながること請け合いです!
気軽に大物が楽しめるライトジギングだけを8年続けているという偏った釣りをしています。青物の強い引きに魅せられてどこへでも出かけていきます。日々進化する昨今人気ののショアライトジギングからショア、オフショア問わずジギングもこれまでの経験から実釣で生かせる釣り方やタックルのことを紹介していきます。
タチウオとはどんな魚
タチウオは日本語で書き表すと「太刀魚」と表記され、よくスーパーの鮮魚コーナーでも見かけ漁獲され、刺身や塩焼き、干物などの料理として親しまれている、日本の水産業においても重要な経済的価値を持つ魚の一種です。
学名にも「Trachurus japonicus」とあるように日本に馴染みが深い魚です。
タチウオの外観は、細長い体型をしており、銀色の光沢があります。体側には青緑色の帯模様が入ることがあり、背びれは黒っぽい色をしています。尾びれは分かれており、特徴的な形状をしています。
成熟したタチウオの体長は通常20〜40センチメートル程度ですが、最大で50センチメートル以上に成長することもあります。
名前の由来は、細長く体表が鮮やかな銀色に輝く姿が長い日本刀を意味する”太刀”に似ていることからこう呼ばれるようになっています。
鋭い歯を持っているが…
牙のような鋭い歯を持っているため、金属製のワイヤーリーダーが用いられたり、
ライトジギングでもプロテクトリーダーと呼ばれる一段太いリーダーをつけるなどラインが噛み千切られることもあるほど
その歯によってしばしばアングラーを悩ませていますが、
実はタチウオはその鋭く尖った歯を持っているくせに、硬い甲羅を持つ貝や海老などは食べません。
このことから漁師さんたちの間では
漁師たちは「タチウオは歯を大事にする」と言い習わしてきた。
出典:タチウオ|Wikipedia
だそうです。
興味深くおもしろい話ですね。
タチウオの分布
タチウオは、日本を含む北西太平洋の海域に広く分布しています。日本近海や東シナ海などで見られ、浅い海域から深海まで幅広い範囲で生息しています。
特に日本近海でみられるタチウオの分布は、北は北海道から南は沖縄諸島にかけて日本のほとんどの地域に生息してます。
特に関西より西の中国地方と四国で囲む瀬戸内海では特に漁獲量が多く時期になると多くの遊漁船も出航されます。
ちなみに漁獲量が一番多いのも瀬戸内海に面した愛媛県が全国シェアナンバーワンで2位に長崎、3位に和歌山と続き、
この3件だけで日本のタチウオ漁獲量の1/3のを漁獲しています。
タチウオの習性
獰猛なフィッシュイーター
タチウオは小魚を獰猛に捕食することで知られる魚で、小イワシやキビナゴ、アジなどの小魚を捕食することで知られている
獰猛なフィッシュイーターとして知られています。
共食いもする
タチウオの中には、同じ種類の個体や自身よりも小さい個体を捕食することが報告されています。特に集団での捕食行動が行われる際に、
光を好む習性から、自分よりも小さい個体のギラついた体表に反応して捕食しているとされています。
夜行性と釣れる時間帯の関係
タチウオの成魚は太陽光が射し込む明るい時間帯は水深のある深場で身を潜め
暗くなると中層~表層付近の上まで上がってきてエサを求めて浅い場所へ近づいてきます。
そのため堤防など陸っぱりから狙うのであれば夜が最適とされています。
夏から秋にかけて出る遊漁船の多くが昼間に出るのは深場に落ちた成魚の群れを魚探で拾いやすいことが挙げられます。
光に反応
日本ではタチウオ釣りでは光に反応を示すことが知られていて
光に集まってくる習性を生かして今ではさまざまなアイテムが用意されています。
ルミカ ケミホタル 太刀魚・いか75
大きさの表し方が特殊
釣れたタチウオのサイズを表し方は独特で、長さではなくその身幅で表されます。
大人の指を軸にして、指4本とか指5本などと言って身幅で個体の大きさを表現します。
またほかに指=英語でFingerでして、上の例でいうとF5や、F6などとして表記されることもあります。
マーケティング用語のFemale(女性層)を表すF表記とは異なります。
ドラゴンとは?
また大きな体長を誇るタチウオを、その長くて尖った大きな牙のある頭の形から
ドラゴンと呼ぶことがあります。
これのどこからがドラゴンかについては諸説ありますが、
全国的にいうと体長が120センチ以上もしくは、
指5本(F5)以上が一般的だといえます。
タチウオが釣れる時期
釣れるのは8月くらいの真夏から釣れ始めますが
タチウオがもっとも釣れる時期は9月~11月です。
タチウオ釣りをはじめるのであれば、この時期を狙って行くのがよいでしょう。
タチウオ(太刀魚)が好む場所
タチウオは先に説明した通り夜行性のため夜になるとエサを捕食するために浅瀬にやってきます。
堤防など護岸から、河口まで上がってくることもあります。
逆に昼間は、深場を好み潮流の緩やかな場所を好み、
そういった場所で群れで立ち泳ぎをしていると言われています。
タチウオの釣り方
ここでは主なタチウオの釣り方についてざっくりお話します。
秋の間の短い期間にもそれぞれ反応しやすい釣り方があるといわれていて
それぞれの釣り方を理解して、状況に合わせて釣り方を変えることでも釣果が伸ばせます。
実際に釣りユーチューバーの方でたくさんタチウオを釣っているひとは、3種類の釣り方を駆使して圧倒的な釣果をあげています。
ルアー釣り
近年メタルジグを使用したSLJ(スーパーライトジギング)でもタチウオゲームが人気を博しています。
メタルジグのほかにも、Youtubeでシーズンになると頻繁に公開されるジグヘッド+ワームのも元々小魚を食べているフィッシュイーターなので
よりベイトライクな動きをするワームが釣れるタイミングは大いにあると思うので、引き出しの一部として用意していてもいいと思います。
筆者は夜のボートシーバス中に沖から護岸のテトラの際をシンキングミノーを通していたらタチウオが食ってきた経験があります。
また夏にタイラバしてるときにタイラバにドラゴンが食ってきたこともあり、
ルアー(疑似餌)にも好反応を示すので生エサを触ることが苦手な人はルアー釣りからタチウオにチャレンジしてみるのもありだと思います。
ルミカ メタルジャッカー タチウオ
光に進んでくることを想定して開発された、ケミホタルをボディにセットして使うメタルジグ
タチウオテンヤ
もうタチウオ釣りをまだやったことのない方でも一度は聞いたことのある方も多いと思われるタチウオテンヤ。
それほどタチウオ釣り=タチウオテンヤみたいにイメージされてるひとも少なくないと思います。
通常のテンヤと違い差し込んで使用するイワシやキビナゴのエサを
タチウオの鋭い歯で噛み千切られたりしても外れにくくなるようにエサを固定できる独特の形状やワイヤーなどが装備されているなど特徴があります。
ルアー釣りほどの気軽さはありませんが、ウキ釣りほど仕掛けが複雑ではなくふたつの釣り方のちょうどいいとこ取りをしたものなので
ルアーのような手返しの良さと、生エサを使用しニオイや味でも誘える自然なアピールを可能にしている釣り方です。
タチウオの釣り方で多くの釣果を上げたい場合にはぜひマスターしてほしいと思います。
ダイワ 快適船タチウオテンヤ
ウキ釣り
ややほかのタチウオの釣り方と比べると仕掛けが複雑になり二の足踏んでしまう人も多くいると思われますが、
タチウオ釣りをよくご存じのベテランほどウキ釣りをしているひとが多いです。
自分が好んで見る大好きなユーチューバーさんもウキ釣りからはじめてあとは状況をみながらテンヤやワームを駆使して
釣果をアップを図られていました。
どれか一つに偏ることなく釣り方を選ぶことがたくさんのタチウオを釣るためには大事なことなのかもしれません。
ガルツ LED電気ウキ タチウオ GD-03
タチウオの生態まとめ
タチウオは、日本近海に生息する美味しい魚の一種です。その独特な生態と特徴を知ることで、釣りを楽しむ際に役立てることができます。
一度タチウオを釣ると、その美味しさに驚くことでしょう。新鮮なタチウオは、刺身や焼き魚として楽しむことができ、その繊細な風味は多くの人に喜ばれています。
タチウオ釣りは、自然とのふれあいや釣りの楽しさを味わう絶好の機会です。その特異な生態を理解し、適切な装備とテクニックを持って楽しむことで、充実した釣りのひとときを過ごすことができるでしょう。
記事内引用画像:PhotoAC