山形県の水産研究所は13年から始めている近海で捕れるサワラの回遊経路を調べるために
幼魚の段階で背びれに黄色い2センチほどのタグ付けを行って調査しています。
日本海側の山形で放流して1年半後に、太平洋側の高知県で発見された例もあり、
全国の釣り人に目撃情報の提供を呼び掛けています。
長い経歴(釣り歴平均12年以上)を持つ釣り好きが集まった共同運営チームです。釣り種によってはメーカーのテスターも有しています。メーカーやプレスリリースでは伝えることのない一般ユーザー目線で忖度なしにお伝えすることを目的としており、タックルやアパレルなど率直なインプレや実釣経験を基にした記事をお届けします。
山形がサワラの研究をはじめたワケ
いついなくなるかも分からない!資源保護の取り組みへの第一歩
サワラは早巻きサワラゲームが生まれた岩国などのる瀬戸内海が主な産地として知られていますが
最近では山形や京都など日本海側でも漁獲量が急増。
山形県の水産研究所はこのことについて、一時的な環境の変化なのかもしれず
「急に増えたので、いついなくなるかも分からない」と
近海に近づく今のうちタグ付けをした網で捕獲したサワラの幼魚約500匹を放流。
回遊経路の調査に乗り出しました。
サワラがどこから現れ、どこへ行くのか動向が把握できれば、
資源保護の取り組みにつながると考えたからです。
この賢明な判断が素晴らしいです☆彡
実際、この研究によって山形水産研究所の資源利用部 庄内おばこサワラ研究チームは
令和3年度の全国水産試験場長会会長賞を受賞しています。
これはぜひ釣り人として応援したいです。
実は謎だらけのサワラの生態
日本を囲む海域で捕獲されるサワラは大きく分けて2種類があります。
瀬戸内海で産卵・回遊する「瀬戸内海系群」と、東シナ海で生まれて日本海を回遊する「東シナ海系群」です。
日本海側の山形で放流して1年半後に、太平洋側の高知で発見されたものは、津軽海峡を通過して太平洋を南下したとみられており
これまでの研究とは異なる知見が得られそう
山形で取れるサワラは日本海側を回遊していると思っていたが、系群同士が交流している可能性もある
発見した場合の連絡先は下記↓
TEL:0235-33-4382
E-mail:ysuiken@pref.yamagata.jp
ご連絡頂く際には、「タグの番号、獲れた年月日、場所、捕獲方法(ルアー釣りなど)、重さ、長さ」
をご報告お願いいたします。