その場所にはいないはずの魚が釣れたり捕獲されたりすることはよくある話ですが、
この冬に鹿児島湾で高級魚のクエと世界最大のハタ科の魚といわれているタマカイを人工的に掛け合わせた交雑種「クエタマ」が養殖場以外の外洋で目撃が相次いでいます。
いったい何故なのでしょう?防止する方法はあるのでしょうか?
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交雑種クエタマとは
クエタマは、タマクエとも呼ばれ、
幻の高級魚とされるクエと、1メートル近くの体長になり重さも8kgクラスになるといわれるハタ科の魚の中で世界最大と言われるタマカイを人工的に交配された魚(交雑種)です。
高級魚のクエを、より身が取れる大型化して、クエよりも成長速度が2~3倍も速くなるとして近畿大学水産研究所と愛媛県宇和島市の水産業者イヨスイによってが研究開発された自然界には存在しないはずの交雑種です。
自然界に逃げ出してしまうと、その大きさゆえに在来種への影響も懸念されています。
いったいなぜ目撃相次ぐ
鹿児島県沖で見られてたのは最近になってからではなく、近くの遊漁船の船長さん曰くここ数年の間から見られるようになったそうです。
「一部では養殖場から逃げ出した」との噂もが広がり、そういった見方が強かったですが
有識者らの調査によると、元々人口交雑種は自然環境下で繁殖する可能性は極めて低いとし、完全に逃げ出した可能性を否定はできないけども、基本的に管理下においてでなければ繁殖能力はないといいますが…。
予防策はただひとつ!
約30年間の間、魚類の雑種について研究している三重大学の河村功一教授によると、
魚類の雑種について約30年研究する三重大学の河村功一教授は、自然界で交雑魚が繁殖する可能性もゼロではないとし、
「コストはかかるが、生態系を保全するためには安全な陸上での養殖が望ましい」
出典:南日本新聞社
と言われています。
これはごもっともな意見だと思います。雑種を養殖して売るのも否定しませんが、
在来種など自然環境に影響するような養殖の仕方でするのは少し考えてほしいところだと思います。