ロッドやリール、ルアーにタックルボックスなど釣り道具のメンテナンスについてやり方を徹底解説します。
真冬など多くの釣りがシーズンオフに入る時期に年に1度はやっておきたい大事な相棒たちのお手入れ。
知ってはいるけど中々手に付けられない人などに簡単な方法も織り交ぜながら釣り道具のメンテナンスについて詳しくお伝えします。
小学生の頃に釣りをしはじめルアーフィッシングに目覚める。釣り歴18年でIl Pescariaの番頭です。バス釣りからチニング、エギング、アジング、オフショアのライトジギング、チーバス(小さいシーバス…汗)で週3~4日はどこかにいますw 生涯で釣りに使ったお金はおおよそ軽自動車なら楽々新車で買えるほど投資しました。その経験と良いと思ったことはすぐに誰かに話したくなる性格(おせっかいでおしゃべり!?)を強みに日々魚と奮闘中!
ロッドの洗浄&メンテナンス
ロッドはぬるま湯で洗い流す
まずは釣り道具の中でも日々の釣行後に洗浄していてたとしても、汚れが蓄積しやすい
細かなガイドの部分と、汗や汚れが染み込んでしまいやうすいグリップを持つロッドのメンテナンスからはじめます。
大事なのはガイドの塩噛み除去
ロッドにしてもリールにしても釣り道具のメンテナンスの基本は毎度の洗浄です。
釣行直後にシャワーで流すだけでもかなり違いがありますが、塩分濃度の濃い水をたくさん浴びる海釣り(ソルトウォーター)の場合は特に、
海水に浸ったラインが通るガイドに海水に含まれる塩分だけが乾燥され、塩が徐々に蓄積していってしまいます。
そのため塩を溶かし流すために
ロッドはぬるま湯で流す
ことがおすすめです!!
特に細かなガイドのフットの部分は流すだけだと落ちておらず、海水に含まれる藻などの成分などと一緒に緑色に汚れが溜まってきてしまいます。
ガイドのリング内とフットを手や柔らかいスポンジで丁寧に洗いましょう。
塩噛みの状態を放っておくとガイドそのものの劣化を早めてしまうだけでなく、ラインへの負担が増える原因になります。
コルクやEVAのグリップ汚れは洗剤で
また、年に一度のくらいは洗って洗剤を使って洗ってほしいのがグリップ。
特にコルクグリップの場合、汗や汚れが染み込んで黒ずみの原因になります。そのまま放っておくと洗っても落ちないほど内側に汚れが付着してしまうので、
汚れたなと感じたら洗うことで、元の新品のコルクの状態を長く保てます。
洗剤は家庭用の食器用洗剤で良いですが、汗や、魚の粘膜などタンパク質を分解しやすい「弱アルカリ性」の洗剤を選ぶと尚いいです。
よくテレビのCMで見かけるJOYくんとかがそれにあたります。余談ですがキュキュトは中性洗剤です。ご参考までにww
コルクグリップの場合、タワシやスポンジなどを使い擦るようにして汚れを落としていきます。
ちなみにEVAグリップも見た目は黒いままでも汚れが蓄積しているので、同じように洗剤を使って洗浄したほうがよいですが、ひとつ注意点があります。
EVAの場合あまり擦りすぎる(洗い過ぎる)と、表面がツルツルとしてしまい”テカリ”の原因になります。
この場合洗剤を付けた手で揉むようにして洗い、しっかりシャワーで洗い流す程度で良いです。
ロッドメンテナンス
ぬるま湯のシャワーで洗い流したあとは、水気をタオルなどでよく拭き取ってから、ロッドスタンドなどに立てかけて乾かします。
水気を拭きとる際に、同時にロッドに外面をコーティングするムースを吹き付けておくと、波をかぶったあとの塩の付着によるベタつきや、雨からも守ってくれるなどメリットもあります。
ダイワ ロッドガードⅡ-100
ボナンザ ロッド メンテ100
●特にガイドのリング内、フットは手や柔らかいスポンジで流しながら洗う
●コルクグリップに浸透した汗や魚の汚れは弱アルカリ性洗剤で
●EVAグリップは手だけで揉むように洗いテカリを防ぐ
ロッドの継ぎ目のメンテナンス
2ピースや最近流行しているパックロッドなどの継ぎ目部分の補修やメンテナンスに使うワックスです。
ロッドはぬるま湯で洗ったほうがガイドなど細かい部分に着いた塩を含んだ汚れを落としやすいですが、その際に気を付けなければいけないのが、継ぎ目のワックスが剥がれ。
ここにお湯が掛かってしまうと溶けて膜が薄くなってしまいます。
スミス ロッドフェルールワックス 5g
時々塗っておくことでジョイント部分のフィット精度を向上させ、緩みやガタつきを抑え固着を防止します。
特に合わせたときに緩み防止のために間が開いているスピゴットフェルールタイプの擦り防止に効果を発揮します。
長く使っているロッドほどやっておくことをおすすめしたいアイテムです。
リールの洗浄&メンテナンス
ここからはリールの洗浄とメンテナンスの方法についてお伝えします。
リールの洗い方の基本
リールの洗浄は必ず常温の真水で!
ロッドはぬるま湯のシャワーがおすすめとお伝えしましたが、リールの洗浄の場合は逆に水道水など
常温の真水を使い、リール内部に塗られているオイルやグリスが溶け出してしまうのを防ぎます。
洗浄前に、ドラグを目いっぱいに締めて置き、余計な水の侵入を防ぎます。
スピニングの場合、水のシャワーや蛇口から出る流水にそのまま当てながらハンドルを回して汚れを洗い流します。
リールの洗浄後拭き取り
洗ったら、余分な水をタオルで拭きとります。このときに外部に汚れがある場合一緒に拭き取っておきます。
汚れたままにしていると乾燥した時に残ってしまいます。
リール洗浄後の乾燥
ここまで済んだらドラグを再度、緩めて吸水性のあるタオルなどの上に置いて自然乾燥させます。
このとき、温風ドライヤーを当て無理に乾かそうとしたり、直射日光にさらすなどは厳禁です!
これらがリール洗浄の基本になります。
●リールの洗浄は常温の真水で洗う
●洗浄後はドラグを緩めて自然乾燥
ベイトリールの洗い方と注意点
ベイトリールもスピニングの場合と同じく余計な水の内部侵入を防ぐためにドラグを締めこんで流水にさらしながら、ハンドルを回して汚れを洗い流します。
このときのドラグの締める量ですが、ご存知の通りベイトは締めすぎるとスプールが回転しなくなりますし、
スピニングでもあまりギツギツに締め込み過ぎるのはドラグ自体の破損に繋がります。締めすぎに注意しましょう。
また、スピニングの場合、洗い流すときの向きはそれほど拘らなくてもよいですが、ベイトリールはリールの下にいくつかの内部に入った水を外に流すための穴が設けられています。
そのため流水にさらす際に、その穴から逆に大量の水が入り兼ねないのでベイトリールを裏返しにして洗うのはやめましょう。
ご自分で分解オーバーホールする方に必須アイテム
リールの細かなパーツまで分解して、自分でオーバーホールされる方には無くてはならないのがこの1本!
釣り具メーカーのZPIさんが作ったパーツクリーナーです。
吹き付けて古い錆やグリスを落とします。
金属だけではなく樹脂部品もリールには多く採用されているリールもありますが、多くのパーツクリーナーでは樹脂部品に適さない成分が含まれているため、一部が溶け出してしまうこともあります。
ZPI F-0 エフゼロ パーツクリーナー
オイルとグリス注油とメンテナンス
リールの洗浄は釣りの後に毎回やることとして、年に一度やっておきたいのがオイルとグリスの注油です。
難しい分解だなどは必要なく素人でも簡単にできますが、スピニングとベイトでは注油する箇所が違い、また同じタイプのリールでもメーカーによって注油できる個所が異なり、
また注油する箇所によってオイルかグリスか使う潤滑剤の種類が違うため注意点が多く十分な説明が必要なので、
別のページで詳しく取り上げます。
オイルとグリスの使い分けについて詳しく写真付きで解説しています。
こちらを参考にしてください↓
ラインの塩抜き洗浄
リールやロッドだけでなく、ラインも洗浄することができます。
ソルトウォーターで使ったラインの塩抜きが目的ですが、フレッシュウォーターでも
野池などで茶色や黄色くラインが汚れてしまったときのライン洗浄としても効果的です。
ラインをリールから、解放されているライン洗浄用のスプール(ボビン)にすべて巻き替えます。
PROX ラインリムーバー 電動ドリル用ビットEZ 塩抜きスプール
巻き終えたら風呂桶やバケツいっぱいにためた水の中に洗浄用スプール(ボビン)ごとドボンと浸けてしまい塩分や汚れを落とします。
塩抜きスプールがない場合は、リール本体からラインが巻かれたままスプールだけを取りはずして同じ要領でリールのスプールのまま真水の中に浸ける方法もあります。
水に丸ごと漬けて洗浄したら、そのままスプールごと(ボビンごと)、水分が完全に抜けるまで自然乾燥させます。
PEの場合少し時間が必用です。フロロやナイロンは比較的早く乾きます。
十分に水分が抜けたら、PEの場合だとコーティング剤を吹き付け元のリールに戻しておくと次の釣行までに準備万端でいられます。
スプレーするときは必ず屋外で!ベランダや玄関先など換気の良い場所で行いましょう。
バリバス ラインコーティング剤 PEにシュッ! 100ml
高価なキャスティングPEなどにはこちら↓
バリバス ラインコーティング剤 PEにシュッ! プロ仕様 50ml
クーラーボックス、バッカンの洗浄
クーラーボックスやバケツなどは、釣行後にその都度洗っているとは思いますが、
ルアーや仕掛けなどをたくさん入れたままのバッカンなどはいちいち中身を取り出してまで洗うことは中々しません。
けど堤防でもオフショアの船の上でも波を被っただけでも乾いてくると塩で真っ白になってしまいますし、魚の血やウロコが付着して固まってしまっていたりすることはありませんか?
そのような場合、年に一度でもバッカンやドカットを含むハードタイプのタックルボックスの丸洗いをおすすめします。
海の塩の匂いや魚の生臭さなどが残っていると不快ですから、そのような匂いも同時に取り除いてくれる
釣り専用の洗剤がおすすめです↓
ディ フィッシングソープ 89ml
釣行時に魚を触った手を洗うハンドソープとしても使えるので1本持っておくと何かと便利です。
ルアーの洗浄、フックの確認
次はルアーの洗浄の仕方です。
まずは真水で洗浄
まずはバケツや風呂桶などに使用したルアーを入れ、流水にさらします。
これで大体の汚れや、塩気が洗い流せます。
落ちない汚れは洗剤で
ルアーを流水にさらしただけでは落ちない汚れが付着していることもあります。
そのときには、小さいスポンジでこすると落ちます。それでも落ちない汚れは洗剤を使用して落とします。
自分はルアーの洗浄後はこんな感じで古典的な方法で部屋干しですww
ルアーももちろん自然乾燥がいちばんいいです。
ドライヤーで乾かしたり直射日光を当てるとカラーが劣化する原因にもなり、最悪剥がれてきたりします。
フックの錆や先端のつぶれは交換のサイン
ルアーの洗浄後にやっておくといいのがルアーのフックの確認です。
プロのアングラーのみなさんなら毎回やっていると思われるこの作業も、素人からするとちょっと骨の折れる作業です。
なので年に一度だけでも洗浄後にフックを確認してみましょう。
爪にフックの先を当てて引いてみたときに、引っ掛かればまだいける。
逆に引っ掛かることなくス~っと気持ちよく爪の表面を通せるようならフックの先端が甞めてしまっています。
フックの先端を研ぐか交換したほうがいいです。
錆が残っている場合も交換のサインです。
フィッシングシューズ&ウェーダーの洗浄
フィッシングシューズの洗浄は、ブーツで水の中にドカドカ入って行ったあとや泥の中歩いたとかでない限りは洗う機会は少ないと思います。
だって釣行後は面倒だしwもっと先に洗わなければいけないロッドやリールを優先するので後回しにされがちです。
これもオフのときにまとめて洗ってやるといいです、天気の良い日に洗って外で乾かすと尚効果的。
自分が良く多用するフェルトソールのものは特に海の土に含まれている塩分や藻の一部が含まれており、付着したままにすると匂いの原因にもなります
そんなときにおすすめの洗浄剤がこれ↓
GELALDO ジェラルド AROMA WET ウェットスーツ専用シャンプー&柔軟剤
サーファーのウェットスーツ用ですが、これが釣りアイテムにも役立ちます。
海水に浸かったあとそのまま乾いたイヤな匂いを取り除いてくれます。
毎釣行後洗うことに越したことはないですが、それでもたまに洗う”大掃除”にはメンテナンスも含めてしっかりお手入れをしておきたいです。