冬のヒラメ釣りは風も出やすく積雪などが起こる地域もあり気難しい時期ではありますが、基本的な冬のヒラメの特徴や居着きやすいポイントを抑えておけば釣れるし、また1匹の釣果の価値が高まる季節です。
これまでの実釣を踏まえ冬のヒラメ釣りの釣り方からおすすめのルアーを紹介いたします。
バス釣り歴15年のkatsuyaです。これまでCacciatore(カッチャトーレ)として活動していましたが、「かっちゃん」と呼んでください。日頃はバス釣りをメインに最近ではブレードジギング、ショアジギングにハマっています。「釣れる」&「楽しい」を実感できる実践的なノウハウを皆様にお届けできるように頑張ります!
冬のヒラメ釣り時期
本州以南と北とでは大きく違いますがヒラメ釣りの冬の時期はおおよそ11月後半から翌年3月前半くらいまです。
ただし海水温と人間が肌で感じる気温とでは約1~2ケ月の差があると言われており自分たちの体感する冬と海の中のヒラメでは状況が異なります。
このため冬のヒラメ釣りの時期は気温が低くなる晩秋(11月)から約1~2ケ月後の12月~1月から冬の季節の到来と考えるのが適切だと思います。
冬のヒラメの特徴
食味は冬が抜群!水温に左右されるヒラメの活性
当然ですが水温が低くなるとヒラメも比較的水温が安定しやすい深場へ移動し、釣りが難しくなってきます。
冬の日本列島は冷たい北風の影響を受け、強い風が吹いて海面が荒れやすくなる傾向があって深場にジッとしていて動かなくなってしまうので釣りもし難いうえに、ショアからでは釣りが難しくなります。
ヒラメの活性が上がる適水温は18-20度といわれており、だいたい15度より下がり始めると徐々に活性が落ち始めます。
釣行前に予定日の天気や気温、風向きなどを事前にチェックし釣行するタイミングを決めておくことが大切です。
冬のヒラメが釣れるポイントの選び方
水温が安定しやすい場所=ベイトが貯まる場所を優先
ヒラメ釣りが冬でもしやすいポイントは水温が低くなる状況でも比較的水温が高めで安定しやすい場所です。
そういった場所には自然と冬のヒラメが好んで捕食するコノシロやイワシ、サッパなどが集めってくるためそれらを追いかけてヒラメが追ってきやすいポイント=釣れる確率が高くなります。
おすすめポイント
湾奥やワンド
港湾部でも奥まった部分の湾奥や地形が半円状に凹んでいる場所は、海流の影響を受けにくく外洋よりも水温が安定しやすくなっており冬場でもベイトが溜まりやすいです。
比較的見つけやすいポイントでもあるので一番に覚えておくといい場所です。
排水溝周辺
海に面した大規模な工場などが隣接している場所には工場で使用した冷却水を海へ排水する場所があります。
そういった場所は温かい水が流れてくるためヒラメのエサとなるベイトが溜まりやすい場所です。
目立つポイントとしては数が限られてきますが、ひとつ自分の行く場所で探し出しておけば冬のヒラメ釣りの釣果アップに繋がるので近場を足で探してみてください。
河口
河口付近もまた、山の地面から流れついた川の水温は水流の多い海水よりも温かく当然ベイトも集まりやすい。
写真のようなサーフがらみの河口は最強ポイントと言えます。
また上の例に挙げた釣りやすいポイントの条件が複合的に揃っている場所というのも存在するためそのような場所は冬でも爆釣する可能性も秘めています。
あえて向かい風の場所を選ぶのもあり!
真冬のショアからのヒラメ釣りは風との戦いでもあったりします。釣っている自分めがけて容赦なく吹き荒れる風をまともに受けると寒過ぎて釣りにならないこともあるから、
冬にヒラメを狙うアングラーは風裏を選ぶこともあると思うけど、この岸へ向かって吹いてくる風は味方に出来るポイントもあります。
水面に風が吹き波立つことによって水中に白波と気泡ができてルアーが見切られにくく(ヒラメを騙しやすく)なり、岸に向かってくる吹いてくる風の影響を受けて岸側にベイトも寄ってきやすくなり足元近くで溜まりやすくなる。
投げてみる価値はあります。
ただしあまりに風が強すぎると釣りにならないので、釣果前に天気予報などで風速をチェックしてから行くといいです。
僕の場合、風速4m前後を目安にしています。寒いのが大の苦手な僕はそれ以上になるとちょっと釣っている自分自身のモチベーションが下がるのでww
寒いのが得意な方は試してみてください!
冬のヒラメは時合の見極めが大事
冬でも朝マズメ一発は変わりないが冬だからこそ釣れる時間帯もある
冬でもヒラメが釣れる時間帯は間違いなく朝マズメです。
ただしごぞ時の通り冬の早朝は寒くてとても状況が厳しい場所が多く、人気のあるヒラメポイントだと大概冬場でも人混みでいっぱいです。
そのような混雑した時間帯を外し、朝マズメが終わるおおよそ8時過ぎくらいから釣りをはじめると少しずつ釣り人も減り、
日中陽が当たる時間が近くなると徐々に水温が上昇していくので、若干でも活性が上がる。
水温が15度くらいもなればヒラメが動き始めベイトめがけてサーフにまで接岸してくることもあるので、一概に朝マズメだけを狙って釣るのも考えもの。
季節が変わり夏に成れば否が応でも早起きしなければいなくなるので、僕は冬のヒラメ釣りはのんびり釣るのも一つの手だと思ってます。
その方が釣りをする自分自身も釣りやすくなりますからね。僕と同じ寒いのが苦手な方とかはおすすめな時間帯です。ご参考までに。
冬のヒラメの攻略法と釣り方3種
水温がその場所の最低水温くらいまで下がりだす1月、2月になると活性が極端に低くなるためにその場所にヒラメがいたとしてもエサを食わないこともあります。
そんな低活性のヒラメに有効になるのが次の3種類の釣り方です。
スローなただ巻きで時々ステイ
アピールだけでなく変化をつけ食わせの間を与える
僕の場合、まずプラグルアーでその日の活性や状況を見る際にする釣り方がこれです。
ただ巻きで反応がなければ途中でステイさせ食わせの間を与えてやったり、ステイしたあとに再度動かす動作を繰り返す釣り方は冬の活性が低いヒラメに効き目があります。
最初に投入するパイロットルアーで。
リアクションバイトで無理食い口を使わせる
ヒラメの口元に届けてやるイメージ
寒くコタツの中でジッとしている状態であまり腹が減っていなくても目の前にみかんやお汁粉持ってこられたら食べちゃうでしょ!それ狙いの釣り方です。
届けるというよりは目の前にドンッと置いてびっくりさせた勢いでパクッと食わせるイメージですかね(笑)
ストップ&ゴーでストップのときにストンと落とすイメージ。冬のヒラメには普段のようにリズミカルにするのではなく、1巻きしてストップ、次は2,3回巻いてストップするなど変化をつけてやるといいです。
ジグヘッド+ストレートワームでデッドスロー
必要以上に動かさない!より自然にゆったりと
よりナチュラルな動きで誘うので、極端に活性が低い場合などにはこの釣り方でないと逆に場荒れするだけでまったく食ってこないときもあります。
いくぶん食わせの力は高いけど、想像以上にスローな釣り方なのでテンポが悪くキャストの回数は減る。
僕は手返しよくパンパン打っていきたい派なので不向きですが、ここぞの場面の最終手段にしています。
この時使うワームはやはり「食わせ」、「ナチュラルアクション」が目的なのでストレートワームがおすすめ。
ジグヘッドの重さは水深や使うジグの形状にもよりますが、あまり沈み込み過ぎずスローリトリーブが可能な10gくらいがベターな選択だと思います。
冬のヒラメ釣りおすすめルアー
アイマ サンティス
左右にフラフラしながら尻尾を振るローリング+スラロームアクションの、冬の活性が低いベイトの「ヨタヨタ感」の演出にもってこいのルアーがこれ。
スローにゆっくりと丁寧にボトムから少し上を引いてこれるこのスプーン形状は秀逸。こんな扁平な形してるけどけっこう飛ぶ。
活性が低いヒラメに選ぶ場合や水深が浅いサーフならばな33、ドン深(急深)の場所や沖のブレイクなど遠投が必要なときなら40を使い深場をスローに引いてきてかけあがりを上がってきたら速巻きするといい。
シマノ 熱砂 ドリフトスイマーII 100HS
冬の釣り方の基本はスロー。遠浅のサーフでとにかく飛距離が稼げて浅場でもスローに引けるのはやっぱりシンペンの出番!
ドリフトスイマーはサイズ感がちょうどよくて冬のメインベイトの小さめのイワシから大きいコノシロまでマッチさせることが可能です。
シマノ 熱砂 スピンビーム TG
いろいろ悩んだんですが、やはり冬のヒラメのリアクションバイトで食わせるにはこのスピンビームの性能は相棒に欲しいところです。
良く飛びただ巻きで地形をトレースしながら引いてこれるので、ただ巻きの途中にステイを織り交ぜたストップ&ゴーでも使えるし、冬のジャークを入れながらの時々フォールで口を使わせるリアクションバイトには効果絶大
写真のカラーはキョウリンチャートピンク。僕のおすすめカラーです!
ダイワ ミドルアッパー 3.5インチ
オヌマンことプロシーバスアングラーの小沼正弥さんが監修したシーバス用ワームですがこれが低活性時のヒラメに効きます。
ただ巻きで極わずかに動くテールのローアピールさが中々口を使わない冬の食い気のないヒラメに口を使わせ、超柔らかいソフトマテリアルを用いたことで、いったん口にしてしまえば違和感を与えることなく確実にフッキングさせることが可能。
スレた個体に的を絞った設計になっているのがおすすめの理由。
冬は釣れれば座布団級のヒラメが釣れると言われますが、大型のヒラメほどルアーにも警戒心が強いのでアピール控えめのルアーでないと反応しない場合もあるのでこういったソフトワームは使い分けできていいです。
ただ良い点ばかりでなく、特化された性能ゆえに欠点もあります。
柔らかいのでジグヘッドに刺すときに何度も刺し換えたりしていると千切れてくることと、なんといっても巻いていても手元まで伝わるブルブル感がないので、初心者の方には操作しにくいです。
レンジによる潮流の違いや、ルアーの水中の様子が判断できる中級者以上のアングラー向けです。
サイズはヒラメには4.2インチでもいいと公式HPに記載がありますが、冬のプレッシャーの強い状況では3.5インチが食わせサイズだと思います。