まん丸くてぽってりとした釣り具らしからぬ独特のフォルムをした仕掛け「謎のあんこう」
多くの釣りファンの心を鷲掴みにした名作。本気で童心に帰って釣りで遊べるアイテムには、この「謎のあんこう」の発案からいろんなおもしろい秘話がありました。
調べてみると開発からヒットまでも興味深い話をたくさん見つけることが出来たのでここで紹介したいと思います。
小学生の頃に釣りをしはじめルアーフィッシングに目覚める。釣り歴18年でIl Pescariaの番頭です。バス釣りからチニング、エギング、アジング、オフショアのライトジギング、チーバス(小さいシーバス…汗)で週3~4日はどこかにいますw 生涯で釣りに使ったお金はおおよそ軽自動車なら楽々新車で買えるほど投資しました。その経験と良いと思ったことはすぐに誰かに話したくなる性格(おせっかいでおしゃべり!?)を強みに日々魚と奮闘中!
販売するのは兵庫県の釣り針メーカー
このおもちゃのような釣り道具を製作販売するのは兵庫県にある釣り針メーカーの「ささめ針」さん。
普段ルアー釣りしかしない人にはあまり馴染みはなさそうだけど長年釣りをしてきたひとは一度は見にしたことのある釣り具メーカーです。
兵庫県は江戸時代から続く「播州釣針」の産地として発展した土地で、釣り針生産量は日本国内シェアの9割がなんと兵庫県で生産されているほどなのです。
その兵庫県で釣り針やエサ釣りの仕掛けをは販売する「ささめ針」さんが謎のあんこうの生み出した会社です。
考案者は社内の釣り好き営業担当
発案者の方は同社の開発担当者…ではなくて営業部海外販売課長さん!そう海外向けの営業担当者さん。
まぁメーカーさんの社員さんであるのは釣好きなのは当然の話ですが、アジやイワシのサビキ釣りをしたりたまに投げ釣りをする程度だたっというが、釣りの最中にふと頭をよぎったといいます。
「深海でおでこの上に明かりを灯し小魚を寄せ付けて捕らえるあんこう。この狩りの手法を仕掛けに活かせないのだろうか…」
いち釣り具メーカーとして、あんこうのこの狩漁方法に強烈なライバル心を感じたそうですww
この発案者さん「自分が釣りが上手かったら謎のあんこうは思いついていなかった」とおっしゃっています。純粋に”釣れる”とか”楽しむ”ために考えたからこそここまで人気になったのだと思います。
実際に釣れるあんこう!
もう僕が最初に目ににしたのはちょうど1年前の今頃でした。下記で紹介するアナハゼティさんのyoutube動画でした。
こんな、なんかどう見てもおもちゃのようで「ホントに釣れるのか?」という最初見た時は半信半疑でしたが…
釣れるんですよ!
これがまた針が上向いているのでボトムをとっても根掛かりしにくく、ハゼ、キスはもちろん、発案者の方はテスト釣行の初日にすぐチヌが釣れたそうで、ささめ針の謎のあんこうの公式サイトではイイダコのようなタコも釣りあげられているのが確認できます。
あっというまに大ヒットで主役に
釣り業界では10万個売れれば上等とされる中、発案者で開発プロジェクトの指揮をとっていた営業担当の方の指示は「初期生産1万5千個」という超弱気な生産だったにも関わらず、発売前の告知だけですでに生産個数の2倍を超える受注が舞い込みまだ売り始める前から生産が追い付かなくなる状況で、販売を開始したのは昨年2020年の9月。
それから1年が経ち、あっという間に謎のあんこうはたった1年で12万個を売り上げ、同社の主力商品に躍り出たのです。
ささめ針(SASAME) 謎のあんこう
カラーは現在16種類。今後フシミノキツネ!?など合計3色がまたカラーラインアップに加わる予定