「カジキ釣り」と聞くと大物芸能人や大金持ちの趣味というイメージが強くてあまり馴染みがないがルアーマンにとって憧れの釣りであります。
けれどそういった興味はあるけど実際にカジキ釣りを体現出来ている人はほんの一握り…。
そこで釣ってみたいけどできない、知りたいけどどこに聞いたらいいかわからなかった自分が
カジキ釣りに必要なタックルと装備品や費用に関して調べてみました。
気軽に大物が楽しめるライトジギングだけを8年続けているという偏った釣りをしています。青物の強い引きに魅せられてどこへでも出かけていきます。日々進化する昨今人気ののショアライトジギングからショア、オフショア問わずジギングもこれまでの経験から実釣で生かせる釣り方やタックルのことを紹介していきます。
カジキ釣りとは
まずはじめにカジキ釣りのことをサラッとおさらいすることにします。
日本近海でも釣れる大物カジキ。釣れる時期は初夏~初秋。
日本国内でもビルフィッシュ(カジキ類)に的を絞ったトーナメントも開催されています。
しかし相手は100kgを越えることもあるカジキが相手で、当然ボートも必要ですし水温や潮流を見極めながら広大な大海原の中でポイントを見つけなければいけない釣りです。
もちろんタックルもボートの装備も桁違い!頑強な道具が必要なのは言うまでもありません。
カジキ釣りで釣れるカジキの種類
カジキ釣りと一言で言ってもカジキにもいくつか種類があります。
仕掛けや釣り方は同じでも異なるカジキが釣れることもあります。
マカジキ
クロカワカジキ
シロカワカジキ
バショウカジキ
カジキ釣りに必須のボート
自信の所有船舶であろうが、大型魚専門の遊漁船(チャーター船を含む)でも構いませんが当然のごとくカジキ釣りをはじめるためにはまずボートの選択が必須なのは言うまでもありません。
波打つような向かい波でも全速力で動ける走航安定性や、横波などを受けやすく船体は海水を溜めやすくなってしまうためより優れた排水性能も求められ
カジキ釣りは広い海を魚影を頼りに動き回るいわば”オフショアでのランガン”を繰り返すためにスピードと航続距離などカジキ釣りのために選ぶ条件があります。
カジキ釣りのための装備品「艤装」
船にいろいろな装置や装備を施し、航海や釣りをしやすくすることを艤装(ぎそう)と言います。カジキ釣りをするためのボートには通常とは異なる必須の艤装が存在します。
カジキ釣りのボートに必要な主な装備品だけ紹介すると・・・
GPS/魚探 | 海図が映し出されるのがGPS/ 魚の群れを映す魚群探知機 |
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レーダー | 他の船の存在や海標の距離や方向を知らせるレーダー |
マリンVHF無線アンテナ | 付近を航行する船舶や巡視船との直接会話ができる無線のアンテナ |
トランサムハッチ | カジキなど大型の魚を釣り上げた際に船内へ引き揚げるための船の甲板への昇降口 |
ハーネス | 腰につけてロッドを身体と固定するアイテム |
ファイティングチェア | カジキと対峙する際に用いるアングラーの体格や体力を考慮して調整することが可能なイス。 |
コーミングパッド | ボートで体を保持するためのクッション材 |
ざっと見てもオフショアでライトジギングしかしたことのない自分にとっては何それ?みたいなものばかりですが、どれもカジキ釣りには欠かせない装備品です。
カジキは水面温度が25度の時の黒潮に乗っていることが多いのですが、通常の船についているGPSや魚探の水温計はボートの船底についているので測りきれないのですが、高価な1000万円以上する水温計ではそれが判断できたり、
普通の釣りのタックルに掛けられるお金と同じく、価格とスペックは比例して高くなるようです。ま~はじめの平均価格がまるでライトタックルとは違いますけどね(苦笑)
カジキ釣りのタックル
カジキのような大型の回遊魚をターゲットにする釣りの場合、船の装備品と同じくタックルや仕掛けも一般的なボートから行うキャスティングゲームよりもはるかに頑丈なものを必要とします。
ライン
他の魚種では釣りするための道具を選ぶのに欲しいロッドから選んだりしますがカジキ類など大型魚をターゲットとする場合には、まずラインの太さから選びます
今やボートでもルアーフィッシングでは細くて飛距離が稼げて強度のあるPEラインが主流ですが、カジキ釣りなど対象魚が大きい場合には、横擦れなどによる破談に弱いPEよりも、よく伸びそれでいて擦れにも丈夫なナイロンラインが多用されています。
ロッド
ロッドは大きなものなら100kgを越えるカジキに合わせて強靭で特別な施しがされています。そのひとつはリールシートとバッド部分がアルミ合金で作られている点。それは魚が掛かったらファイティングチェアのジンバルにバッド部分を差し込んで使用するためかなりの強度を必要とするためにこのような仕様になっています。
またラインが通るガイドも、想像してみてください。100kg近い巨体が走りラインが引き出されるのですからガイドでもかなりの摩擦抵抗が起こってしまい、ラインが切れてしまうことがあります。そのために内部にステンレス製のローラーが着いたローラーガイドが付いています。
リール
リールとロッドは、メーカーが公表している許容ラインの太さで決めます。カジキ釣りに使われるリールは800~1000mまで巻き込むことができるようになっています。普通は巻いても200mくらいなのでこれだけでも通常のリールとは大きく異なることがわかりますが、それだけではありません。
カジキ釣りにリールにはハーネス(ロッドとアングラーを固定するもの)を引っ掛けられる両脇にハーネスラグと呼ばれるリングが付いています。
また、ロッドとリールをしっかり固定しタックルを守るためにロッドのリールシートと2本のボルトで固定するためのクランプ(締めつけ工具)がついているというまさに鉄壁の重装備品!
ルアー
カジキ類やマグロなどの大型回遊魚のルアーは高価でステイタス性のある野性動物の角で制作されたヘッドや、樹脂製ヘッドに、イカやタコを模したスカートがセットされているインチクの巨大版のようなもの使用します。
ヘッドの中心に穴が開いておりそこからラインを通しスカートを通って1本または2本のシングルフックを結ぶフックの部分が遊動式になっています。
カジキの釣り方
トローリングというボートの力でルアーを引っ張る釣法
カジキの釣り方は一般的にトローリングという釣法で行われます。水面温度、潮流を見極めながら魚群探知機の反応を読み取り効果的にルアーを通してこなければならず船の操船技術に左右されます。
先述した通りカジキやカジキが追っている小魚類の群れは潮の上部に頭を向けているためそのレンジを通してこれるレンジキープ力もトローリングでは操船がものをいうのです。
ストライク(ヒット)
いわゆるアタリがあってフッキングして乗った状態のことをストライクと表現します。カジキ類のような大型の魚ではこのヒットした瞬間からが勝負で、この時にロッドを急いでファイティングチェアにセットして戦闘態勢に入ります。
素早くスムーズな対応がそのあとの流れを決めてしまうほどの大事な場面でもあります。
ファイト~ランディング
ファイトが始まればアングラーと操船するキャプテンは連携を取りそれ以外のクルー全員が状況を把握して次のランディングに備えるために情報を共有します。
そしてラインのリーダーが見えてきたあたりで魚をある程度弱らせ、リーダーマンとギャフマンいう2人のランディング担当者が連携を取りランディングまで持ち込みます。
カジキ釣りに掛かる費用
いろいろとカジキ釣りについて説明いたしましたが、これだけの装備品をしておかなければならずお金持ちの釣りとか富裕層の趣味的なイメージもあながち間違いないことは理解ができます。
しかし自分でカジキクラスまで釣ることができる船を所有もしくは、艤装がなくとも、専門の遊漁船やグループでチャーターしてカジキ釣りを体験することもできます。
1人参加 | 15,000円前後 最低運航人数or料金あり |
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チャーター(5名まで) | 1艇50,000円前後 |